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あなたの手のやわらかさを
表現することばが見当たらない
まるで世界が瞬きをしているみたいだ
シナプスのきらめきが脳内をかすめて
墜落する飛行機のニュースを見ながら
この夜が終わらなけれ ....
通り雨の向こうから
まだ乾かぬアスファルトが
ほのかに熱を吐き出している
水没したゲーム機は沈黙のまま
ふっかつのじゅもんを探して
夏の名残りを抱えたまま
秋は遠い雲の端に佇む
....
風に運ばれるその甘さは
孤独な夜をやわらげる
螺旋を描く階段を
昇ってくる気配のようで
街のざわめきは遠くに沈んで
ここでは沈黙を守ることが
唯一の祈りのかたちになる
煙草の灰が ....
夕暮れが影のように静かに降りてきて
熱に焼かれた街をやっと冷やしていく
街灯の明かりが点々と瞬きはじめる
それは救いの合図のようで
けれど近づけばどこか歪んでいて
本当の居場所を照らして ....