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妹が子どもをあやす時
横には亡き父がいて
二人の顔を眺めては
唄って声をかけつつも
小さな頭を撫でながら
いつでも笑って
あやしている。
葬儀を終えたあと
母が腕の中に抱えた父の真新しい骨壺が
カタッ・カタッ。となっている。
黒喪服に身を包み
草履をつっかける母の歩調と重なって
(すまない。すまない。)と
泣いて ....
さようならを迎える前
ぐっ。と何かの覚悟をするかのように
心を無にしていた。
「人はいつかいなくなる、人はいつか死ぬ。」
さようならを告げた後
全ての繋がりを断ち切って去った人を ....