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月がゆれる
     星がゆれる

短夜の
   せつなくゆれる
          まにまに

あらゆる意味を
       ほどいてゆく
             溶かしてゆく
 ....
晴れている
蝉も鳴かない
正午

巨きな空白 が
其処に置かれたような
静寂

その静寂には
不思議な重さがある
その無が
世界ひとつ分と
釣り合うかのような

あるいは
 ....
君と私の
淡いあわいに
  泡のように
  浮かんでは消える
  気持ち を


 小径の菫
 曲がり角のスウィートピー

  淡いあわいに
  浮かんでは消える
  泡
 ....
静かな朝
君はチューリップを活ける
春の心臓を器として

脈打つ器の中で
朝の光を溜めてゆくチューリップ
を見ている君
を見ている僕
衣装という過剰と
わたしという過剰が出会う

わたしの過剰は
欠落の過剰
そこに
衣装という過剰が容赦なく流れ込む
わたしの欠落も
流れ込む衣装をしたたかに咥え込む

衣装はわたし ....
洗貝新さんの塔野夏子さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜間飛行・夏- 塔野夏子自由詩7*25-8-17
夏の空白- 塔野夏子自由詩5*25-7-21
春のあわい- 塔野夏子自由詩4*25-4-25
四月寸景- 塔野夏子自由詩7*25-4-11
衣_装- 塔野夏子自由詩3*25-2-5

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