すべてのおすすめ
瞼のおくに
鼓動がやどって
かなわなかった祈りも
血肉となって
いつか
癒える日を
ゆるさないでいる
それぞれの
さいはてに立って
白い旗をふる
くさはらのそこここは
まあた ....
何処にも行けなくても
とりあえず生きる事は出来る。
物理的な事と心象の閉塞感は別なのだ。
行動する選択の全てが悪手で、
起死回生とか打開とか、
それら必然望むべくは中々 ....
花ちゃんの
あたまはしめって
血みたいな味がした
手のひらはかわいて
すこし皮が むけてた
それからふるえるように息をしたら
世界は
ささやかなその体のぶん
のびを した
....
夜明けを失ったネオン街の
交差点
理髪店のテレビモニターにそっと映される
無人攻撃機の視線と
閃光
子供たちの 消えた道
かわいそうね
退屈な声が風に歌う
長く生きられなかっただけだよ ....
暮らすように歌う
寒ゼミの最後の声が
あかるいよるの雲の腹の
内側であふれている
世界ということばがあまくかじられて
「明日死ぬかもしれない」と
しろい猫が鳴き
び ....
かなしいことなんか
ないよ
と
雨の日にであった
女の子がいった
かなしいことなんか
ないよ
チョコレートバーの
包装を
ひりひりはがして
そこから
むぐむぐ食べていた
わたし ....
Ser immortal es baladi;
menos el hombre, todas las criaturas lo son, pues ignoran la muerte;
lo ....
エベレーターの中で物思いに耽る
エベレーターとエスカレーターは
どうしてこんなにも名前が似ているんだろう、と
間違ってるのは
「ベ」と「スカ」の部分だけじゃないか
ベ…スカ…
暗号ではある ....
ぼくがまだ見つけない 明日の
呼吸の波は、かぎりなく無音で
おしよせては、
皮膚のあいだに刻まれた旋律を
からめとりながら
引いていく
奥深い場所で対流する
なまぬるい記憶、ある ....
夜が更けていきますね
送電線を伝わって
ふらりふらりと麦畑を行けば
ほら
電線が囁いている
星屑をまとった天使たちが
口笛を吹きながら散歩しているんだ
軍用ブルドーザーに破壊されたガ ....
背中、くっついちゃうね。
語尾で分かる、彼女は眠りそうなんだと、
顔が見えない。
抱き合って繋がりあって、その先まで考えていたけど、
今はこれがコップの全て、せ(か(い
違う世界を見ていかな ....
身分証明書を
と言われて財布を探ったが
パン屋のレシートがぱらりと落ちただけ
カード入れにはブックオフのカードだけ
午後の図書館だった
カウンターのミセスは
住所と名前が記されている ....
空は何時か
還る人の為に在りますから
行き詰まって
流れるしか無い雲の
あんなにも柔らかそうな姿態
曼珠沙華は
意味を見失っている
紅くしか咲けないから
間接は曲が ....
Is that a banana?
No,it isn't.It's a gorilla.
あれはバナナですか?
いいえ あれはゴリラです。
俗にいう一人の少年が英語を見限った瞬間を
....
おおきなとりが
そらからおちて
わたしにあかい
きばを、みせる
あいたくちのは
きいろのしたが
わたしのかおを
したからなでる
おおきなとりの
なまえはしらない
わた ....
?.
ああ
オルテンシアがほんと楽しそうだ
あんなの日本語だとね、てんこ盛りって言うんだよ。
ひひ、てんこ盛りだって、おかしいね。
まあ、要するに、昨日の俺たちのパスタだ。あれが ....
少女の
黒い髪に
よく似合う白さ
細い指に
切り揃えられた爪
あれは三日月の晩
まだ七つ、八つの頃
少女の
透明な瞳の中に
飼われた金魚
昨日の晩は
綺麗な橙をなびかせて
少女 ....
ここならいい風がくる
ここならいい匂いがする
ここなら
ここなら青い海が見える
ここなら赤い花が咲く
ここなら白い砂が舞う
ここなら黄色い道になる
ここなら
....
猫が死んだ
男は泣いている
私は首の骨を鳴らして
煙草を吸った
猫は死んだ
男が泣いている
私はそれを
笑って眺めた
名前を思い出そうとした
足下に擦り寄ってきた
あの猫の名を ....
夜に、わたしは
はしたないほど口を開けますから
どうぞそこから私の中に
入っておいでなさい
内側から私を喰い尽くして
やがて空洞になった私の躰は
それでもまだぬるま湯ほ ....
天使の絵が描かれたキャラメルの箱に おれは
さそりを仕込んで男の子に渡す
男の子はキャラメルの箱の天使にそっくりで
おじさん、ありがとうとおれに礼を言った おれは
立てた人差し指を左右に三度振 ....
夕暮れて
暮れなずみ
夕闇に
うちしずみ
静かに
下がっていく
温度
静かに
暮れていくの
音
あなたがノオトをめくる音 ....
飛砂を焼こうと
たどり着く海岸で
瞼を閉じたときに
ひらく{ルビ瞳=アイリス}
あかいのは
すべてが染まる音で
あなたとの間には
愛以外のなにかが潜んでいた
....
ターミナルに出ると
うす青い空が広がっている
通りは車で渋滞していて
そのまんなかでは 赤信号が
意味をさがしながら
点滅する
帰らなければ、と漠然とおもっていた
帰ろうとするその方角を ....
雨粒に触れて 膜は破れた
私の巡ったしるしの中に
遠く、緑が燃えた
児戯の様、六番目の足を伸ばす
かそけき予感は 手のひらの中
(水盤を御覧よ、花が 踊る ....
マルコ・ポーロ、エンリケ、ガマ、コロンブス、マゼラン、ベスプッチ、、、、、、、、、、、、、
みんな海へいった
さようならきっと戻らない
名前の残らなかったひとびと
航海 ....
シャムラン
とっても魅力的な
姿で
風をまとって現れた
シャムラン
本屋でばったり
かわいい唇
シャムラン
色々あって
僕の妻
どこからきたのか
何してたのか
....
藍子は
あげは蝶 の髪留め
大切にしている
花模様のスカートからあらわれたのは
淡い足
半分開いた口で 飴 を舐めた
....
波が寄せる海から
風の吹く丘へと上がる
着るつもりだった服は皆
夜の内に焼いてしまった
毛皮をぬいでしまったから
私たちはすっかり裸
そうして裸のまま、手をつなぎ
丘をのぼる ....
あなたの その一言で
泣いたり 笑ったり
私は 踊らされている
大きな あなたの 手のひらの上
1 2 3