すべてのおすすめ
鉢植えの
ポインセチアに
夢を見る
物憂い日々に
色褪せつつも
年の暮れ
街に溢れる
煌めきは
路地裏の陰の
迷い子に届かず
不 ....
術後には院内食バツ好物を夢中で食べた内緒のはなし
水炊きにあすはビーフン東京の水はおいしい目はうつろでも
本流が埋められてから幾年か歴史から消えそれでも残り
詩人らが過去の栄光誇るなら1度を除き新たな芽なき
君の名を忘れることは生きるため互い理解し枝はわかれて
分岐点マイルストーンに名前なき伝え ....
これ以上失えないっていうくらい深い夜から君は見つかる
簡単な夢を見ている 生温い浅瀬であなたが手を振っている
目が覚めて失われるのは物語
燃え尽るのは安い情熱
もう一度しようと思った 間違いを
同じ熱さで焼かれてくれる?
うつぶせの君のまつ毛と同じくらい
やさしいものって他にないよな
十六の胸で炸裂せし「檸檬」褪せぬ果汁よ残りし種よ
図書室で恋うちあけし{ルビ汝=な}の弾いた合唱祭のピアノ忘れじ
「もうひとつ恋終わったの」と告げられし十七の残酷はいま ....
闇よりも
やさしい眼差しする君の
蛍みたいなうたを聴きたい
満月を
神さまの目と想うのは
疾しい希みを胸に飼うから
終わらない
悲しみ色の五月雨が
歌を ....
待ち侘びた
秋のお客が
二羽三羽
{ルビ山雀=やまがら} {ルビ鶫=つぐみ}
{ルビ百舌鳥=もず} {ルビ尉鶲=じょうびたき}
デブだから 眼中にないと気づかずに あなただけを視ている彼女
口癖は 「太っている{ルビ女=こ}は好きじゃない」 けれど彼女に優しいあなた
筒井筒 夫もいるけど恋もしたい 詰まらぬ日常 彩 ....
朧月
いっそ星ない夜空に広がり
コーヒー牛乳みたいになれよな
欠けたのは
月かそれとも愛なのか
わからずいつも満月を待つ
今生の
別れとかいうことばにも
近 ....