■同じ少女■同じ男の子■同じ世界■同じ場所■同じ小路■同じ国■同じ地方■同じもの■同じ言葉■同じ見方■同じ人間■同じ問題■同じ階段■同じ手段■同じ方向■同じドア■同じ形■同じ理由■同じ意味■同じ場所■ .... 近くの公園で
詩集を読んでいると
小さい虫がページのうえに

無造作に手ではらったら
簡単につぶれて
ページにしみがついてしまって

すぐに部屋に戻って
消しゴ ....
あさ、仕事に行くために駅に向かう途中、
目の隅で、何か動くものがあった。
歩く速さを落として目をやると、
結ばれていたはずの結び目が、
廃棄された専用ゴミ袋の結び目が
ほどけていくところ ....
古い骨の破片を取り出し
命を再生できる世界
もう一度生かされ
3025年に生まれたなら

何を見る
何を選ぶ
同じ過ちは
冒さないか
結局孤独に
彷徨うだけか

バイオの技術も ....
白い牙を覗かせて、
獰猛なうねりが崩れ落ちる
老いた小舟は
海の奈落へ吸い込まれてゆく

ゴオオオーと大波は唸り、
水の壁をふたたび聳え立たせる
曇った空には、
騒ぎ啼く海鳥たちが浮か ....
わたしはサイくんのおしり
おしりにできたぶつぶつのおできです。

でもサイくんは、どんなにかゆくっても
てでかくことはできません。
(だって、てがとってもみじかいんだもーん)
あしでか ....
ああ、神様、
私は煮詰まっています。
午後の週末です。
それは非常に活発な議論です。
あなたのひげに会えて良かったわ。
長い間、会議に来なかったわね。
主人は自分の携帯電話で滑って眠りに落 ....
Who’s in your heart now?
誕生日、おめでとう。ぼくはあなたに言った。
全身がおれのストレッチだ! ははははははは!
陽気な日だ、きのうみたいに、特に憂鬱なことはない。 ....
草臥れたぼくを折りたたんで
シャボン玉みたいに脆い
紙飛行機
ため息に乗せて飛ばしたんだ

きみのところに届いたら
開いてみて
きみの瞳に映る時だけ
ぼくは ぼくでいられるから

 ....
去年の秋のことだ。
老婆がひとり、道の上を這っていた。
身体の具合が悪くて、倒れでもしたのかと思って
ぼくは、仕事帰りの疲れた足を急がせて駆け寄った。
老婆は、自分の家の前に散らばった落ち葉を ....
ボーナス制度とは搾取ではないか。
封建制度の名残である。
賞与は褒美として渡される。
縛りつけるつもりなのだ。
(ボーナス入るまで、やめないでねって。)
給与だけなら12回の手 ....
高級官僚になれますように
七夕の短冊に、そんな願い事が書かれてあった。
デパートの飾り付け。
ユーモアあるわね。
それともユーモアじゃなかったのかしら?
ひばリンゴ。
ひばりとリンゴを ....
やがて白銀の景色は薄桜に染まり、
雪風は砂風となってアフリカの砂漠へ移り吹く

ぐにゃりとした冷たい肌のやつは、
サハラ西岸の浅海で捕れた後、冷凍されて
TAKO と記された紙箱に詰められ海 ....
青ざめた桜
曇り空に溶けて
骨みたいに冷たく
もう触れられない
君の影が枝の隙間で
揺れてる、
揺れてる、
その下で
骨は石に閉ざされ
重く黙っている
私の胸に
苦しみの波が
 ....
私たちが暮らしてゆくのに、
米を買うのにも窮するような毎日だったら
きっと憲法第25条は守られていない

ご飯と納豆だけの朝飯を食べ、
お昼は抜いて、
夜はカップ麺を食べて眠る

そん ....
千人の仙人、殴り合う。
それが、最初のヴィジョン。
笑っちゃうだろ。
もちろん、「僧侶」のパロディさ。
有名な詩人たちが殴り合うのも面白い。
だれが、だれを殴るのか、興味があるし、
殴り方 ....
『詩人の素顔』という本を買った。
シルヴィア・プラスのことは
ガスオーヴンに、頭を突っ込んで死んだ詩人
ってことくらいしか、知らなかったけど
読んでみたいと思った。
死に方にも、いろいろある ....
 私が何も新しいことは言わなかった、などとは言わないでもらいたい。内容の配置が新しいのである。
(パスカル『パンセ』断章二二、前田陽一訳)

 もはや、われわれには引用しかないのです。言語とは、 ....
ベルゼク、ダッハウ、ビルケナウ。

このあいだ、阿部ちゃんの勤めてる旅行会社が
収容所体験ツアーを組んでた。

現地の施設で実体験できるなんて
とってもステキ。

ひとつに砕け ....
あっ
それ、何
引っ越し祝い?

あはっ
ありがとう

でも
よくわかったね
ここが

それに
こんなに朝早く

休講だったの?
そう  ....
学校のトイレの窓ガラスは、むかしから割れていた。
洗面台の鏡の端っこに
生乾きの痰汁がへばりついている。
その鏡に、学校と隣り合わせに建っている整形美容外科医院の
きれいに磨き抜かれた ....
静寂を沈めた海が、満月を映している

白い泡を浮かべた幾度目かの波が、
今夜も踊らない砂浜を濡らして、
ひとりの足跡が、塔のある岬までつづいた

打ち寄せる羽ばたく声と、
幼い飛沫が果て ....
最初の出だしはこうよ。
ポプラ並木に寒すずめが四羽、
正しく話してると、
うつくしい獣たちが引き裂くの。
クレープが好きだと言ったわ。
魚座の男が好きだとも言ったわ。
鉄分の多い多汁質 ....
あべこべにくっついてる
本のカバー、そのままにして読んでた、ズボラなぼく。
ぼくの手には{ルビ蹼=みずかき}があった。
でも、読んだら、ちゃんと、なおしとくよ。
だから、テレフォン・セックスは ....
梅の香りに撫でられ
リマインダーが発動する
まだ甘酸っぱい関係性
二人ともはにかむ

素直な気持ちを
思いきって囁き合う
赤いリボンの端と端を
二人でつかんだ

人肌にとけて
舌 ....
ちっともさびしくないって
きみは言うけれど
きみの表情が、きみを裏切っている。
壁にそむいた窓があるように
きみの気持ちにそむいた
きみの言葉がある。
きみの目には、いつも
きみの鼻の先 ....
本を読むとき
書き手と読み手の間に
秘密同盟が成立する
これが好きだ
紙の本ならでは

スマホでは
秘密同盟は
保証されない
感じる
ダダ洩れているのを

でも本読まない
三 ....
こんなこと、考えたことない?
朝、病院に忍び込んでさ、
まだ眠ってる患者さんたちの、おでこんとこに
ガン、ガン、ガンって、書いてくんだ。
消えないマジック、使ってさ。
ヘンなオマケ。
でも ....
背中で赤いやつが暴れてやがる
一生消せねえ黥の幽鬼だあ
酒と博打で女房は消えちまった
寒空に震えても、背中はいつも火達磨よ

地獄の鬼が暴れやがる、燃えやがる
のたうち回って転がったって
 ....
 大岡 信先生のもっとも印象的な思い出は、ぼくの目をまっすぐにお見つめになられたその大きなお瞳です。その先生とはじめてお目にかかったときに、つぎのような言葉のやりとりがありました。先生が、「きみが ....
おまるさんのおすすめリスト(159)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
SAME_OLD_SCENE。- 田中宏輔自由詩10*25-5-5
100人のダリが曲がっている。__- 田中宏輔自由詩13*25-5-5
THEN。__- 田中宏輔自由詩15*25-5-5
3025- 自由詩12*25-5-3
安らかな茫々- atsuchan69自由詩16*25-5-1
ぶつぶつ。- 田中宏輔自由詩11*25-4-29
いま一度、いま千度、- 田中宏輔自由詩14*25-4-27
ぼくは、あなたの大きなおっぱいで終わりました。- 田中宏輔自由詩11*25-4-23
Paper_airplane- 自由詩11*25-4-19
横木さんの本を読んで、やさしい気持ちになった。- 田中宏輔自由詩16*25-4-17
懲らしめてやりなさい。- 田中宏輔自由詩16*25-4-10
DESIRE。- 田中宏輔自由詩12*25-4-3
桜飯- atsuchan69自由詩18*25-4-1
Bone- 自由詩10*25-3-28
憲法第25条- atsuchan69自由詩18*25-3-27
亀の背に乗って帰る。- 田中宏輔自由詩12*25-3-27
WHOLE_LOTTA_LOVE。- 田中宏輔自由詩15*25-3-24
Lark's_Tongues_in_Aspic。- 田中宏輔自由詩13+*25-3-17
千切レタ耳ヲ拾エ。- 田中宏輔自由詩11*25-3-10
こんなふうに- 田中宏輔自由詩14*25-3-3
窓。- 田中宏輔自由詩11*25-3-3
グィネヴィアとエレイン- atsuchan69自由詩15*25-3-1
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泣いたっていいだろ。_- 田中宏輔自由詩13*25-2-16
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かきくけ、かきくけ。- 田中宏輔自由詩11*25-2-9
秘密同盟- りゅうさ ...自由詩11*25-2-7
『グァバの木の下で』というのが、そのホテルの名前だった。- 田中宏輔自由詩9+*25-2-2
- atsuchan69自由詩13+*25-2-2
まっさらな直線、「凧の思想」_──大岡_信のこの一篇- 田中宏輔自由詩11*25-1-26

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