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あなたの耳の中に
階段があった
手摺はないけれど
転ばないように
わたしは一段一段
下りていく

一番下にたどり着く
幼いあなたが
膝を抱えて泣いている
もう大丈夫だよ、と ....
茶柱が立った、と言う
その声が
柔らかな水分のようで
会議室の会議の最中にも
誰かの幸せが
どこかにはあった
特急列車が通過する時の
数え切れない風圧
議長さんが小さく
手を ....
線を引いていたら
昔の友だちがきて
一緒に手伝ってくれた
昔の友だちは
昔と同じように
慣れた手つきで
丁寧に線を引いていった
相変わらず上手いね
と言うと
はにかんで笑う
 ....
朝、着陸があった
生き物のような
小さな音
おだやかな
さざなみと
草の下敷き
わたしは子供だった

片言の陽射しにも
なれなかった
一粒の海
古いゴム管の
隣に腰掛け ....
鶏肉を食べた
美味しくいただいた 
鳥、なのに空を飛べずに 
生涯を終えた
鶏の悲しさも一緒に
余ったお肉を 
冷蔵しようとしたけれど
開け放った窓から 
飛んでいったのは
 ....
陰影の先端
あなたの問いかけ
あなたへの問いかけ
か細い海はある朝
空白に塗りつぶされて
涼しい駐車場になった
壊れた何かが転がっている
見入ってしまった
初夏が立ち止まる
 ....
心臓
あなたとの距離
咲かない花のような
綺麗な音を立てて
空を滑る雨
眠たい朝の構内で
電車は溶けた
消えた
その呼吸が好きだった、と
一行だけ描かれた
今日のレポート
 ....
鏡文志さんのたもつさんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
迷子- たもつ自由詩4*25-3-21
会議室会議- たもつ自由詩525-3-11
昔の友だち- たもつ自由詩9*25-2-24
クリームパン- たもつ自由詩425-2-20
空を飛びたかった- たもつ自由詩6*25-2-6
しゃぼん- たもつ自由詩724-7-25
レポート- たもつ自由詩624-7-19

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