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爪を剥がす
わたしの指は二十本あるので
二十回できる

それはやさしさの残機

不安に駆られるゆうべは
脳を取り出して洗う
ホームセンターで売ってた一番強い漂白剤に浸けて
洗面台でじ ....
日が暮れてひとりの棲み家に戻る
靴を脱ぎ
1Kのアパートのなか
フローリングに膝をつき
頭を垂れる

声もなく
神すら必要としない
祈り

どうかあしたも日が昇ってください
いや ....
よる、おばけがくる
わたしのほほを撫で
のどを撫で
よく使い込まれて
されど清潔なリネンのやわらかさで
わたしの心臓を撫でる

わたしのまぶたはとじたまま
そこにおばけがいる

蝋 ....
なにひとつ持っていかぬという気持ちで
日々、靴をはき
仕事をし
夕飯の買い物をして
靴をぬぐ

思い出も悲嘆も後悔も
生き残った人たちのもちもので
三途の川の向こうには持ち越せぬ

 ....
いままで亡くなったひとびとの
すべての墓に供えるには
花が足りない

そのことをかなしむこともできないほど
墓標は増えつづけている

忘れられた
記されなかった
記憶のなかに
わた ....
田中教平さんの凍湖(とおこ)さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日曜日の家事- 凍湖(と ...自由詩823-9-15
無への祈り- 凍湖(と ...自由詩523-9-15
おばけの訪い- 凍湖(と ...自由詩423-4-28
向こうの花畑だけが- 凍湖(と ...自由詩1222-12-11
いままで亡くなったひとびとの_すべての墓に供えるには_花が足 ...- 凍湖(と ...自由詩822-11-19

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