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生まれつき
泥じゃなく砂をかためたふたりのからだは穏やかな波にさらわれ
いつしか跡形もなく
消えて
しまって
から
さらさらふたりきりで 小さな
肌のかけら
となり
青い ....
手にしたとたん重くなるスノウグローブを覚えていて
なにかを覚えていることを思いださせてくれる風景にわたしがよみがえる
木製の土台に細工されたオルゴールは壊れていて 少しの揺れでま ....
観葉植物を真似るクリームソーダが
夕焼けに溶けていく
散々
カフェインに浸れた
町角で
段々
赤い花を咲かせた
砂漠の
あるいは密林の植物がひけらかす
肉厚な葉のように
ク ....
赤ちゃんを引っ張りだすように大根を抜いていくかあちゃん
タオルを風に飛ばされても大根の泥をはらいしなやかに太陽にかざすかあちゃん
袋売りの切り干し大根にしか興味のないあたしは中立を気取る麦 ....