大きな音に驚いては自分が他人だと気付きました。濃厚な日々のせいにしてまた屋根裏に隠れました。
どうしてこんなにも幸せになれないのだろうか本気で悩んでから すこし眠りました。
どう足掻いても変えられ ....
【透明人間の憂鬱】
透明人間の悩みは
最近、髪の毛が薄くなってきたこと
これでも若いころは
リーゼント、ヨロシクきめて
ハマのあたりでバリバリに透明だったぜ、ってなもんで
今ではバ ....
さよなら mammy
もう何も望まないわ
愛していたわ mammy
貴女が私を愛した分だけ
許して mammy
ずっと悪い子だったわ
捨てないで mammy
サヨナラなんて言 ....
裏庭のトマトをもぐようにわたしはわたしになまえを
いくつもつける
(たとえばフランチェスカ、など)
そこにいるわたしテーブルのうえのわたし
わたしがすでにいないところにいるわたし
テーブルの ....
そのほほを
りょうてで
はさんで
あんいなことばを
のみこむ
おでこから
つたわる
ねつに
すこし
うろたえても
あんいなわたしを
しかって
まだ
あなたのやさしさ
....
或る日
食い残しのおおきな鰯の頭
かざすほほ骨のくぼみの半透明
陰影の向こう
梅雨空は陰鬱なしずくを飽かずに垂るる
不満なるかな
不満なるかな
或る日
薩摩の黒豚逐電すと
....
道端に膝が咲いていた
膝が咲いていた?
膝が咲いていたとはどういうことだろう
膝は、知りませんよ、とばかりに
風にゆれ、少し音を立てている
春も終わるころ
ぼくは何の確証も持たずに
....
白い
白いブリーフ姿
白いブリーフ姿の中年
白いブリーフ姿の中年がベッドの脇で
準備体操
白い
白いブリーフ姿
白いブリーフ姿の小太りな中年
白いブリーフ姿の小太りな中年がマンガみ ....
傾く太陽のくべる徒労を手に甍熱された地面の上を甍ため
らいながらうろつく思念が甍所産の苦しみを抱いたまま燃
えている甍その明かりを糧に生きるもの悲しさに甍うすぼ
んやりとした甍理屈の通らない下水 ....
反戦のために祈るな
反戦のために群れるな
反戦のために
「ささやかな何か」などするな
反戦のために考えろ
祈っても戦争は無くならない
頭数だけ集めても戦争は無くならない
戦争はそ ....
おはよう
クラスメイトのヒロコちゃんが
すこしだけ立ち止まってから
手をふって駆けていく
角をまがって見えなくなる
太陽に傘がかぶっているから
もうすぐ雨だ
ランドセルのなかみを ....
わたし、どこやらに極楽があるとおもう
春の山道で
垂れ下がって咲いている藤の花と
それを咲かせている木が
じぶんの花も
たっぷりと咲かせているのを見ると
山藤はがむしゃらに這いのぼ ....
街中ですっ転んだ
視界にあるのは人の脚
何事も無かったかのように通り過ぎる脚
立ち止まってこちらに視線を投げかけている脚
スーツの脚
ジーパンの脚
スカートの脚
ルーズソック ....
みどり児は
あけの河に流されて
流れ着くのは石の岸
そこをみずからぬけ
葦の原へおちつく
すでに住まう
年よりの蛇とあそぶ
おどりあそばせ
つゆふる夜半には
犬三匹をおま ....
{引用=
未詩とは、未だ「詩」ならざるもの、という意味の造語です。{画像=050529070227.gif}「詩」のジャンルはちょっと雰囲気が合わない、または、詩というよりも「ひとりごと」に近いと ....
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