死ぬことについて考えようとすると隣りの女が咳をする
地下鉄の 煙草の 吸えないホームの ベンチの 隣りの
頭の 悪そうな服を着てまるっきり趣味ではない
首筋に湿疹を掻いた痕
携帯の画面に夢 ....
いろんなものがぶら下がっていたので
ついつい拾ってきてしまった
天井から吊るすと
いろんなものがいろんな色に光り
窓を開ければ夏の風に吹かれて
いろんな音をたてる

シャリン、チャリ ....
羽根のない感情は愛に似たかたちをして傾いたまま空間を押し広げる。
次々と貼り重ねられる湿り気のある紙片 に爪先をおろせば、
あるいはめくれ上がる雪原 手を広げて落ちていく 空間の柔らかな深さ!
 ....
矢も知れぬ ことば儚き憂い月
つぐなってつぐなっていいかもしれぬ

ルビーの空を見上げた先に 彼らが見ている空の先に

酔っ払った思いだけ 方耳に仕舞い込んで浮いていた

ゆれる
夢の中で
年老いた象が悲しそうな顔をしていた
どうしたのか、と聞くと
故郷のアフリカに帰りたいのだと言う

草原で捕獲され
動物園に運ばれてからの調教師との親交や
子供を出産したこと ....
 oldsoupさんと荒木田さんの「未詩」についての文章にぶらさげて、一度だけ書かせて頂きます。弁解的な内容ですいません。適当に読み飛ばして頂ければ幸いです。荒木田さんに感想を頂いた際に発言しなかった .... 私はいちおうセミプロ書評屋である。書評屋の仕事は、おえらい批評家の仕事と大きく違う。書評屋というより、紹介屋と言うほうが近い。紹介屋は、だいたいにおいて「この本は面白いんだから読め!」「この本はくだら .... 台所に落ちていたピーマンを
コロコロと転がす

窓の外
喪服を着た人が数人通り過ぎていく
誰かの死はいつも何気ない

昨日より少し蒸す部屋に
何の比喩にもなれない私がいる


 ....
                      24時 @ハト通信

あなたは得意げに
ハサミで細長く切った白い紙の
端と端を
一度捻ってから貼り合わせる
メビウスの輪
というのだそうだ ....
駅前で冷蔵庫が名刺を配っていた
私も一枚欲しくて列に並ぶ

冷蔵庫の中が無性に見たくなって
ドアを開けようとすると
少しムッとしたみたい
ガサガサ音をさせる

もらった名刺には冷蔵 ....
                      27時 @ハト通信

わたし
身体
三十三歳
黙って従ってりゃ
あっちだのこっちだの
いい加減なことばっかり
もうやめた
言うことなん ....
                      26時 @ハト通信

雨の日には
縁側にコップを並べて
軒から落ちる滴を聴く
とても気持ちのいい響きも
トンチンカンなメロディも
一様に
 ....
虫歯が痛んだので歯医者に行った
虫歯を治してください
口をあんがあと開けたのはいいけれど
白衣を着たおじさんに
ここは目医者ですと言われてしまった

仕方なく
僕は自動車の整備工であ ....
ねえ、雨

+



+

遠い

+

いつも

+

記憶

+

遠い

+

ねえ、雨

+

崩れる?

+

崩れない ....
上半身はキミで
下半身がボクだったら
きっと最強なんだろう
ボクらはそれほどまでに中途半端で
それほどまでに完璧なのだ
1.
顔を洗って髭を剃ると
私の顔は鏡の中にあった

洗面所の窓
その外にはいつも外があって
夜がまだ薄っすらと残っている

貞淑なやす子は朝食の後片付けをしている
今までの毎朝 ....
                      12時 @ハト通信

分解してゴミを取り除いて
歯車を磨いて
汚れをきれいに拭き取って
すき間のないようしっかり組み立て直したのに
どうして動か ....
いっこうにかまわないよ
赤唐辛子まるごとでも
肉厚のにんにくひとかけ
適当に刻んで
汗ばんだ体温で茹でるスパゲッティ
沸騰する茹汁の泡々
鍋に浮かぶひとかたまりの雲に
見入ってしまう
 ....
ア サ?
  メ?が、さめたら
 ナマエが、なくなっていま
  シ
  タ。

 タ?
   
 ハト?

ベッドのまわりは一面、ハトのむれ
灰色のモウフみたいにウメツクサレ
 ....
猫がまどろんでいる
暑い日差しがつくる木陰の下
遠くで遊ぶ子供達の声に
耳だけぴくぴくさせている
暑い日の午後は猫につきあうのも悪くない

つながれることもなく
餌を貰うときだけ媚びる自 ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
もけもけ〜 もけもけ〜 あなたの
トロンボーンが鳴る
その音 あたしのからだ 
背骨はあなたのもの

もけもけ〜 もけもけ〜 あなたの
うたが響く
その顔 あたしの意識
かなしみはあな ....
にんじんの悲しみは ピュ―ラーで一枚剥けばはがされる

じゃが芋の苦しみは 包丁のかどで丹念に取り除く 
芯が残らないように  
これは ソラニンっていう猛毒なんだって

玉葱の恨みは じ ....
次の人生で
もし生まれ変われるとしたなら
風がいい

誰にも束縛されずに
素直な気持ちに赴くままの
風がいい

どこまでも続く空を辿って
色々な国を渡り
いつも何かを求めていられる ....
剥がれ落ちる 皮膚 遠ざかる 体温 見せかけ の 鼓動 かき寄せて 広がる 波形 織りなして 記憶 と 決別 する 共振 降り注ぐ 大気 凍る 光景 溶かし 混ざり合ってゆく 触れ合い の 皮質 と  .... 雨を避けて駆け込んだ数寄屋橋交差点の
阪急ビルの地下の奥
喫茶アゲインに寄る火曜
ケイタイで話す彼女の耳にも
やっぱり80年代ダンスミュージック
どうしてなのかアゲイン
80年代ダンスミュ ....
今日は実はジムクカマが起き
町民がみなジョハヤタレだった
キウタレマがキウヤハレでもあったので
騒ぎはイウタレタになり
しかたなしにジウヤタレ爺がコタウイアオを取り出し
オウヤタレを遠くから ....
プラトニックでも
自分に素直であれば
満たされると思っていたのに
彼に抱きしめられた瞬間
確かに 私は
物質的なものを求めていた

こんな事をしたのは
私のブラウスのボタンを
なんの ....
僕はあなたに感謝します
小さくふにゃふにゃな僕を お湯で洗ってくれてありがとう
そのふしくれだった手の温度がなくては
三歩と歩けず立ち止まってしまう僕を
外へと連れ出してくれてありがとう
線 ....
交じり合う気持ちは
まるで砂時計のよう
かわるがわる満たし合う
でも いつのまにか
私の方が落ちて行く
いつだって空っぽ
返されないままに

「今夜は飲み明かそう」
と あなたが言い ....
多々田 駄陀さんのおすすめリスト(105)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
隣りの女- いとう未詩・独白703-8-6
夏の音- たもつ自由詩503-8-1
羽根のない感情- ななひと自由詩203-8-1
つぐなってつぐなって- 示唆ウゲ ...自由詩203-8-1
象の夢- たもつ自由詩403-7-29
未詩にかんして- アンテ散文(批評 ...203-7-28
Cry_For_The_Moon_4「紹介、あるいは正当な労 ...- 佐々宝砂散文(批評 ...5*03-7-28
梅雨入り- たもつ自由詩303-7-25
裏側- アンテ未詩・独白303-7-24
生きていくこと- たもつ自由詩1003-7-23
わたし- アンテ未詩・独白203-7-21
空は空- アンテ未詩・独白103-7-16
素敵なこと- たもつ自由詩1303-7-14
- たもつ自由詩703-7-11
赤と黒のランドセル- 山本リョ ...自由詩103-7-11
時代- たもつ自由詩1703-7-11
保守- アンテ未詩・独白103-7-11
ペペロンチーノ- 野島せり ...自由詩803-7-10
『アナタ_ハ_ト_サメマシタ?』- 川村 透自由詩403-7-10
暑い日の午後は猫につきあうのも悪くない- 野島せり ...自由詩103-7-9
醤油- たもつ自由詩9203-7-9
うた- ほのり自由詩203-7-8
ビーフシチュー- 野島せり ...自由詩303-7-7
- 野島せり ...自由詩103-7-4
未成_の_現在- ななひと自由詩303-7-4
agAin-- うめバア自由詩2*03-7-4
バレテイウナハのコレタヤス- 菊地静達自由詩303-7-3
プラトニックの充実なんて- 野島せり ...自由詩203-7-2
祖母について- 自由詩403-7-2
感謝- 野島せり ...自由詩103-6-29

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