すべてのおすすめ
僅かな振動、それは肉体の中で生まれていた、リズムが求められ、理由は求められなかった、進展が求められ、完成は求められなかった、渇望は凶暴だったが、今夜はそのまま表現されることは望まれなかった、暴風の ....
表皮を焼くような冬の陽射しの下で蛇玉のようにうろついた焦燥は冷蔵庫の中で鎮魂歌を求める、その下の段で賞味期限を数日過ぎたグラタンが世界を呪いながら変色していく、何も食べたくないと思いながらボ・ディ ....
割れた銅色の薬品の瓶、その中に在ったものが液体だったのか個体だったのかなんてもはや知る由もない、薄墨を適当にばら撒いたような空、季節は駆け足で冬へと近づいた、動かない柱時計が奏でる、いつかの時を告 ....
眼球を失った蛇たちが寿命を使い果たし住宅地の外れの冗談みたいに小さな公園の砂場に積み上げられていた、冷たく絡まり合った生体のピラミッド、その頂上には神などひとりも居はしなかった、シンパシー・フォー ....
高速で切り刻まれた、記憶の断片の産卵、街路の水溜りの中で澱んだ紙屑になる、血を感じられない日々の中で神経組織が煙を上げている、いつでもどこか鼻腔が焦げ臭いのはきっとそのせいさ、都市の回転はドラム式 ....
歯痒い思いをしたのか、それとも、迫り来る死に抗おうとしているのか、群青色の蛇がバ・ダ・ダン、バ・ダ・ダン、と、鞭のようにしなりながらのたうち回っている、俺は、リズムとしては一貫性の無いそれを、パン ....
死生観のような雨を避けて、廃墟ビルの中で壁に背を預けて座り込んだ、雨音は右心室で染みになり、睡魔に負け始めた俺は次第に薬物中毒者みたいな微睡みの中へと溶け始める、小さな火がそれ以上広がりもせず、だ ....
愉快な話が夕刊の一面を飾り、行き着くところまで行ってしまった、サイエンティストは次作の時限式ギロチンでこの世からおさらばする、希少価値のある珈琲が豆のまま傷んで、辺り一面狂人の頭部を開いたような切 ....
結局のところ、残されたのはがらんどうの部屋のみだった。北に空いた窓から、曇りがちな今日の午後の光が遠慮がちに忍び込んでいるだけだった。気づかなかったけれど、午前中には少しの間雨が降ったらしい。窓か ....
充血した眼球は茶褐色の世界を眺めていた、時計は高速で逆回転を続けそのくせ何ひとつ巻き戻されてはいなかった、四肢の長過ぎるアビシニアンが毛玉対策を施した餌を欲しがってはガラスのように鳴き続けていた、 ....
室外機のうねりのようなノイズが脳髄をずっと拡販している、まるで呼吸しているみたいなそのリズムで俺は灰色の影法師が踊り続ける幻を見る、真夏の太陽の下に居ても曇天が続いているような…動乱、人生はそいつ ....
蝋細工の、人間の形をした名前の無い紛い物が、夏の温度によって次第に溶け瘦せ衰えていくさまを記録した短いムービーが、失われたシアターでリフレインされていた、それにはBGMどころか音そのものすら記録さ ....
錆色の夕陽が世界を、血の雨の跡のように見せる頃、ゴム底に画鋲がひとつ刺さったスニーカーを履いて、ぼくは巨大な工場が立ち並ぶ海の近くの道を歩いていた―なぜ画鋲を抜かないのかって?それはゴム底を貫いて ....
海の彼方で揺らめいていた狐火がいつの間にか消えていたので、千枚通しで手のひらの真ん中を思い切り貫いた、その刹那、激しい火柱が世界を二つに分け、それからそれまでと同じ暗闇と静寂が訪れた、そう、狐火は ....
錆び色に暮れかけた綻びた路上に抱かれて、お前は静かに雨を待っていたんだ、記憶や宿命、そんなものに纏わるすべてを穴だらけにして排水溝に飲み込んでもらうために…一日はうだるような暑さだった、世界中が陽 ....
白蝋病の脳下垂体が午睡の最中に揺蕩う夢は、可視光線の乱舞の中の血の華、難消化性デキストリンが渇いた腸を掻き回す、グリアジンの気紛れな呪詛、五臓六腑で踊り出す、偽造通貨が廃棄物処理場で網膜に焼き付け ....
寝惚けたお前の目が見開かれるくらいに
猛烈なやつをぶっ放そうか
俺はフラストレーションの岩石になってる
どこかにはけ口を求めてるのさ
指先の些細な痺れが気になる
足のつま先の痛みはい ....
街では亡者たちがうろついてる
目的を忘れた間抜けたちの群れだ
どんなに掃除をしても街路は汚れ続ける
どんなに愛が溢れても醜い憎悪に変わる
焼き立てのパンにピーナッツバター
幸せの理由なん ....
地面に伏した死体は若い女のようだった。なぜそうなったのか、もう判断もつかないほどに腐敗しきっていて、鮮やかな配色だっただろう衣服ももう、全身から溢れ出した体液に塗れて汚物のような色味に変わっていた ....
自家中毒のなれの果て、日常の澱の中で、粘着いた息を吐きながらのたうち回る断末魔の蛇のような精神世界、床に食い込んで剥がれた爪に赤い軌跡が続いている、服毒に似た衝動、あらゆる歪みの中で、真直ぐな線こ ....
路上に散らばった散弾銃の薬莢を拾いながら朝早くから昼過ぎまでずっと歩いていたんだ、それが本物かどうかなんてことはどうだってよかった、サバイバル・ゲームに使われるチープなものだって全然かまわなかった ....
閉じかけた本の中に、切れ切れのラジオの電波に、街路にこだまする無数の生業の中に、隠れている、隠れている、引き攣った神経の残響に、レールを軋ませる列車の速度計に―伝令は駆け巡る、宛先も無いのに、沢山 ....
まとわりつく蛆のような概念を振り払って重湯のような朝食を啜ると世界は絨毯爆撃みたいに騒々しく煌めいていてウンザリした俺は洗面台を殴り殺す、拳に滲んだ血はホールトマトの缶詰を連想させたので昼飯はパス ....
凝固した毛細血管のような形状の幻が網膜の中で踊る午後、飛散した詩篇の一番重要な欠片で人差指の腹を切る、往生際の悪い具合で滲む血の赤は、どういうわけだか若い頃に会うことが無くなった誰かのことを思い出 ....
硝子細工の汚れが気になって仕方が無いが触れると壊してしまいそうな気がして手を出せないままでいる、世界は今日もそんな類の平穏で満ちていた、十五年は前の歌ばかりうたいながらシンクに転がっていた皿を片付 ....
空中にばら撒かれた葉脈のような物体が痙攣のように蠢いている、そんな幻を見つめているうちにいつの間にか数時間が経過していた…数時間が―右手の人差指の爪で目の脇を掻いたら細かい傷がついた、血すら滲んで ....
心魂に付着した闇色の血液が何時のものなのか思い出せない、長針と短針と秒針の間で削がれていく記憶、瓦礫に埋もれた不完全な頭蓋骨は途方も無い親近感の中で賑やかに煌めいていた―夕刻、イメージは常に無意味 ....
世界は崩れ落ちたりなどしない、その中で右往左往する無数の個が、語ることもままならず腐り落ちていくだけだ、眠ることのない二四時、薄暗がりの部屋の中空にそんな言葉が捨て置かれていた、後頭部を包み込む枕 ....
通り過ぎたのは生温い風だった、不規則で断続的な眠りの中で疲弊した網膜は、在りもしない滑稽な幻覚を見ていた、十六時…関節のあちこちで氷河期のような軋みが聞こえ、まるで鉄の鎖で拘束されているかのような ....
シャンパンが染み込んだ
カーペットが君の面影で
ぼくは
枯葉色のバスタオルの中で
串刺しにされる夢を見る
世界はいつだって午前二時で
救急車は
死体を運ぶのに忙しい
風の噂が耳に届 ....
朧月夜さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト
(90)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
密度流
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
24-1-17
腹じゃないものが飢えてる
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-12-10
君の新しい詩を
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
23-11-12
The_Essential_Clash
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
23-11-4
壊れた受話器に泣かないで
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-10-23
真夜中、路地の終わりで
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
23-10-17
雨垂れが聞こえ続ける限りは
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ホロウ・ ...
自由詩
5+*
23-10-9
大仰なビブラートで歌い上げたあとでほんの少し後ろめたい気持ち ...
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-10-4
がらんどうの部屋の抜殻
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
23-9-27
ブラッシュアップ症候群
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
23-9-20
Growth
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
23-9-13
この夢のどこかに
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
23-8-21
Transit_Time
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-8-14
ああ、次の波がもしも爪先にやって来たら
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
23-8-8
ハード・レインを待ってる
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-8-2
銃弾はひとつだけでいい
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-7-24
勝手にやらせろ
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
23-7-1
咆哮の特性
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
23-6-22
永遠には生きられないけど
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
23-6-12
ダムド・ライフ・シカエルボク
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-6-5
誰かが遠くで笑ってる
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
23-5-29
照準鏡の軋む声を
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
23-5-16
しらふで死にな(毎日は降り注ぐ)
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
23-5-8
だからもう一度、初演の舞台の中に
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ホロウ・ ...
自由詩
5*
23-5-2
狙いをつけるのは銃弾の役目じゃない
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
23-4-24
ダウンフォース
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-4-17
様々な窓に明かりが灯され、生活は展開されていく。
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ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-3-27
mechanical_ventilator(人工呼吸器)
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
23-3-20
Wake_Up_Dead_Man
-
ホロウ・ ...
自由詩
2*
23-3-5
挑むのなら本気で
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
23-2-28
1
2
3
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