父と焚火をした
何気ない会話なのに
心にグッとくるものがある

燃え盛る炎を見つめて
静かになっていく心

寒さを忘れさせる
焚火をしている周りだけ
暑いぐらい温かい

父の思い ....
ほら、わたしの胸のまん中に光をすいこむような闇があいていて、
そのうちがわに、花が咲いているでしょう。

ときたま目ぇつむってかおりに訊くんだ、
ああ、この花がうつくしく咲いているのはね
わ ....
木箱に入り
白い布に包まれた父の骨壺を抱きしめてみる。

次々と浮かぶ
共に過ごした楽しくも懐かしい日々。

一緒に眺めた江の島の海と
鼻先をくすぐる潮風の匂い。
真っ暗な部屋の中に
 ....
いちごジャムのびんに
あおい草を生ける
涙がこぼれそう でも
こぼれないで そうやって
過去に慣れていく
君の内なる水面で
睡蓮がうっとりと花ひらく頃
僕らを出会わせる偶然が
またおとずれるだろう
誰も寝ていない寝台の上に

まだ戒名の付いてない
母の骨箱を座らせる

ダウンロードしておいた
浪曲を流す

追い追いと涙が溢れる
宇宙の冷たい感触が 朦朧とした頭に響く
世界の一様な無表情が 奥まる意識を取り巻く
(フォークとナイフがぶつかる音、砕けるグラス)
世界は今日終わるかもしれず
それなのに宇宙は爆発と沈黙を貫く ....
   羽


 とんぼが旗竿の先にとまつてゐる。

 セルロイドのやうな羽の一枚が、半分切れてゐる。

 緑の縞の入つた黒い胴を一定のリズムで上下させ、三枚半の羽を震はせながら、とんぼは ....
言葉が見当たりません
気分も沈みっぱなしで
なにを綴ったら良いか

ただもう独りでいたい
さみしいし
変わり者になってしまいますが
そう決めました
ここまで生きてきたのだから
あとは ....
終着駅の空に落陽

飛び立つ鳥と広がる闇

古びた映写機は回り出し

遥かな旅路を振り返る

安寧の中に潜む幸福と

悲愴の陰に佇む光明と

忘却の底に煌く情景を

僅かな ....
ふねのかたちをした
古い水族館で
ため息が水槽を
曇らせるのを
みたわ


長い魚、丸い魚、群れる魚、ぼっちの魚、
人が知ってる
ありとあらゆる
地球の魚が
目を丸くして
泳い ....
JR線の駅が近い。線路の上にかかる橋の上から通過していく電車の音を聞きながら歩いていた。

もしかしたら余命幾ばくもないかもしれない私の命。
人間の寿命なんて人それぞれに違いがあるけれど一世紀を ....
僕の頭の中はいつも悲観的な妄想でいっぱい
そういう妄想は妄想で終わる

海に来て波に飲まれて慌てるも足が底につき
水嵩は立つと腰ぐらいで海の味も塩辛くない
しばらくしてお風呂のなかだと気づく ....
加工されていない人間なんて青い雲が描けない。それは月が悪いわけでも土が悪いわけでもない、ただ星の巡り方が良くなかった。そういう時期の収穫物だった。それだけの事だ。そう言ってほしかった。ただ青い雲が描け .... 巨大スクリーン天空の
奥へ奥へ流れていく
鰯雲を背景に
右へ左へと
歩き去る
人人人
確かに属していた
あの世とこの世の境界の
フルサトを捨てて何処までも
鯵/秋刀魚 海鰻/甘鯛 団扇海老

沖潤目 鱓/石鯛 尾長黒

鯒/細魚 鮋/島鯵 目近鮪

夕陽焼 鼻福/眼福 鱈腹途
遠い声を聞いた 海の底のようなはるかな声だ
耳に残る 今はおぼろげな記憶のようだと
貝殻の奥にある秘密の旋律のようだと


遠い道を歩いて抱いてしまった憧れに逢いに行く
人々が集って来る  ....
崩れかけランプを乗せた新幹線が、反対側のホームから発車します」
車窓から覗く崩れかけランプは、横目で太陽を見ている。あれは満ちることのない月、それこそ美しいのに
指の絆創膏は、陽光に刺された崩れか ....
摘み取るために育てた花を愛でているのは
貴方の愛し方そのもので


薬指にだけ好きな色をつけて
ずらりと並べた人形の瞳の前でくちづけを交わしましょう


これは幸福ですか? それと ....
愛してくれるひとがいるのに死にたいと口にするのはただの贅沢、贅沢なんだよってあの子が泣いていた。返事をする代わりになだらかな夜を撫でた。ビロードの手触りがわたしの心を穏やかにして、わたしの世界、きみの .... つきが
照る

みちに
街灯
しろく
照る

ひとり
あかるい
零時が
この部屋に
きて


土色の
燻んだ
顔が
恥じるのは

みち
まちへ
出たい ....
雀ほどの大きさの塊が手の中にある。線路に沿って歩くと片側がコンクリートで補強した斜面になり、さらに行くと竹藪の奥に家屋や井戸が打ち捨てられている。その先には登山道に続く道端に白い花の群生。あそこまで行 .... あたし、わかってしまった
あたしの詩が、
どうしてこんなに軽っぽいのか?

いらっしゃるでしょ?
読んでいるだけで、こころ洗われて、
とても清い気持ちになれる
こころの深いところ ....
月曜日は買い物日和だ
砂漠の中のショッピングセンターへゆこう

遠くの部族が集まる日曜日よりはましだから
きみの前髪を上手にきってくれる人をさがそう

くだらない思想でこころを壊さないよう ....
心の色は
なにいろ?

どうしよう
アイスを食べても冷たくない
病いのなまえをなんといったか
どうしよう
この街の色が白黒になり
心弾まない病いはなんといったか

どうしよう

 ....
嘘みたいに、雨が降って
天気予報は、当たったのに
それだから、だれも喜ばない
嘘みたいに、雨が降ったから

嘘みたいに降った
雨を
傘で防げきれないように
嘘みたいな彼にもらった
希 ....
帰ってしまった貴方の影が
月光射し込む路地にいる気がします

わたしを見ていてくれているのでしょうか

添えない怨みを貼り付けて
悲しい眼をしたわたしの顔を
じっと見ていてくれていま ....
瞬きするたびに肌を刻んで、わたしは大人になっていく。昔よりもぼやけた視界のどこかで、この街では星が見えないと舌打ちが聞こえた。ここも誰かの故郷なのだと、わたしたちは時々忘れてしまうね。この目が誰の輪郭 .... あなたは眠ってしまった
湖に浮かぶ 浮島の
深い眠りは ここちよく
夜闇に薄く黄色く光る
あなたの横顔を包み込んだ

砂漠の上で寝転んで
わたしたちが
白くなってしまった後
小さくな ....
泣きじゃくり
投げつけた言葉が
貴方になにか傷をつけられたのか

わたしはこの涙を
貴方にみられたくはない
歪んだ顔で目を瞑っているこの泣き顔を

髪をやさしいてのひらで
梳くよ ....
腰国改修さんのおすすめリスト(106)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
焚火が好き- 夏川ゆう自由詩618-10-27
花束とへび- 田中修子自由詩8*18-10-26
納骨の前夜。- 梓ゆい自由詩118-10-25
いちごジャム- はるな自由詩518-10-25
淡い約束- 塔野夏子自由詩2*18-10-25
預けるまで- ナンモナ ...自由詩11*18-10-24
無表情な感触- ひだかた ...自由詩1018-10-23
羽・廊下・絵本- 石村自由詩24*18-10-22
神無月- あおいみ ...自由詩8*18-10-21
常久- 1486 106自由詩5*18-10-21
名前- 立見春香自由詩1618-10-21
美空の下に美空の果てに- こたきひ ...自由詩1018-10-21
手のひらからこぼれ落ちた砂- 千幸自由詩218-10-21
人間描こう- 万願寺自由詩418-10-20
ガラス越し- ひだかた ...自由詩6*18-10-20
漁港- AB(な ...俳句2*18-10-18
遠い集会- 石瀬琳々自由詩18*18-10-17
つまらない愛だよ。- いけだう ...自由詩3*18-10-14
花束の輪郭- 十一月の ...自由詩518-10-13
わたしをひとりにしない滅亡- 青花みち自由詩6*18-10-13
よみち- 犬絵自由詩518-10-13
南の信仰- 春日線香自由詩10*18-10-13
夢の国- 秋葉竹自由詩518-10-10
ショッピングセンターにて- 梅昆布茶自由詩1918-10-8
あきらめの色- 犬絵自由詩218-10-7
- 立見春香自由詩418-10-3
泣いてしまった- 立見春香自由詩418-9-30
真夜中の東京はきみの彩度を上げていた- 青花みち自由詩7*18-9-29
砂漠の上で寝転んで- Giovanni自由詩5*18-9-29
ありがとう新しい人にしてくれて- 立見春香自由詩218-9-29

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