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HOLGAのトイカメラに
写し込まれた群青
ひっぱられて端の歪んだ空

空の向こうパーセクの彼方
星星のあいだにあなたはいるの
虚空を見つめる猫の目には果てが見えるの

すべてが宇宙で ....
陽の光満ち、
無数の銀の矢飛び交うなか
私の意識は泳ぎ出し
遠く貴女の声を聴く

久しく憧れ懐かしい
囁くような貴女の声は
やがて天空に力強く木霊して
飛び交う銀の矢を震わせ
降って ....
真夜中に広い低気圧が去り
黒雲は静かに消えていく
雨で成長した植物は何も答えることはない

太平洋に発生する温暖な高気圧は
ゆっくりと白雲と共に動き出し
隠れていた生物を無言で白 ....
結露が零れて
四季を忘れていたことを
思い出す
煮詰まった思考から直視しか
成らない耳鳴りのように

雑音のろ過を辿る ハッと思い出す太陽からの
折鶴 息の白さ

師走に敷かれ ....
透明なビニール袋に夜闇を包んで抱きすくめたい。耳梁から泡になって消えていく音楽のように、この部屋に息をしている形容しがたいもの/ほら、私の爪先に侵入していながら体温は南極の氷に閉ざされてしまう。いくら .... 空の手が降りて
僕を
私たちを包み
舞いあがる

遥か昔から変わらない
かすかな風
に含まれる潮騒
意味なんてなにもない
ただそこにあるものを
受け入れて
そのまま受け流す
そ ....
赤い線が
皮膚の上に浮かび上がる
今朝
バラのとげが作った傷が


わたしのからだの中の
赤いこびとたちが
あたふたと
いっせいに傷をめざして
走っていることだろう

猫を飼 ....
髪の毛の抜ける軽さで舞いあがったビニール袋が
ハの字に並んだ社宅のあいだを海溝にして見えなくなる
 溶断した五線譜に置く
 冷えた喧騒のフェルマータ
胸底のゲル状濁点や句点硝子の乱濁流を ....
ベッドの上で
もがいてるだけの
スイマーだって

100メートル先に
目標があれば
進むことができる
気がするんだよ

自販機の点滅する光や
鈴虫の鳴き声の響きだとか

青の方 ....
わたしのみていた きれいなそらを だれもがみていたわけではない と
おしえてくれた ひと がいる

お金もなく居場所もなくからだ しかなく
ゆびさきはかじかんでいて いつもうまれてしまったこと ....
知らない道を歩いていた
傍には紫色が浮かんで、流れて
花には見えず
人間にも見えない
夢の残滓、と認めて
あとで整理するために
香りだけ持ち帰る
知らない惑星が
いつの間に

背 ....
それは夏の嵐の夜であったが
積乱雲の割れ目から
夜目にも鮮やかな新星が見えた / 見えた気がした


暗い湿気た空気の中を
零れ落ちて 光の粒よ


光の粒には質量があって
重さが ....
 



枯れた桜の木のトンネルの下を歩く
破れ果てた網戸の運命のような青空の下
じぃ〜ん、じぃ〜ぃんと
死ぬまえの蚊のような、
けがれた沼の精のような、
虫がとんでいる。
青 ....
春が流れていく

みなもに降り立った
無数のひとひらたちは
いたづらに未来を占ったりしない
何にも誰にも逆らわずに
やがて
その先でひとつになる

裏もなく表もなく
命は等しく終わ ....
ながい髪
夜がまとわりつく
公園のブランコ
影をこぐ
噴水は循環する
血液のオマージュ
すこし
透けたからだで
水が、にごる

だれかの
わめく声に安堵する
すっぽりと ....
 文が泣いておりました。
 誰にも読まれず、誰にも気づかれず、誰にも拾ってもらえなかった文は、詩に生まれ変わることもなく、暗がりで泣いて、泣いて、ずぶ濡れになって溶けていくのです。
 悲しみのただ ....
穢れた午前中の昼下りが美しく
ウェディングドレスの花婿が
悲しみに微笑む
わざとらしい無意識に
支配された自由が
点状の連続を
嘆きながら謳歌する
暗い光と
眩しい闇、は
一体どちら ....
この気だるい曙光を
遮る力のない安宿のカーテンを巻く女は
伽羅伽羅と極小世界の騒乱
この一夜
肉体の粘土に
体ごと女を取り込む力のない私は
傷ついた猛禽の長よりも劣る
裸婦と娼婦との果て ....
さかなは 心を どこで切っても さかな
わたしは 心を どこで切っても わたし
ではない気がする


でも
あさっての海や あなたの海から見ると
それは くやしいくらいに 全部わたし ....
気づいたら宙に浮いていた
気づいたかい?
僕はお空に浮かぶようにふわりふわりと

原色を忘れそうだよ

僕がはてた地上の事故現場とか、見えるよ、見えるよ

美しいボーダー波数の単音 ....
縁日で掬った金魚をどこにやっただろうか
庭の片隅、物置の陰のあたりに
古い水槽が転がっていて
水と水草を適当に入れて
そこに放り込んでおいた気がする

誰も世話をしないまま
ただ、気まぐ ....
人の話を聴く時は
自分の中に流れる音楽を止めよう
無心に風にひらひらと舞う
真っ白い綿毛のように

私はあなたの断面を見る
あなたの日々と過去を想像する
あなたの目となって
雄大な自然 ....
気がつけば部屋の中に
砂が入り込んでいる
どんなに固く扉を閉めても
少しずつ床に積もっていく
朝に目覚めれば枕の上にも
細かい砂が散らばっている

(いったい何だっていうのよ!)

 ....
意味はきらきらふる星だし
正しさはもえる草原で
寝息は世界のかぜ薬
あなたの頬がやわらかいうちに
知ってほしいことがたくさんあるけれども
なにひとつ教えられることがない

だからいつ ....
僕の部屋の片隅に
久しく再会した
幼稚園の頃の先生が呉れた
ご主人の形見の下駄が
置いてある

夜の部屋で、ひとり
黒い鼻緒の下駄を見ていると
あの大きな背中と共に
からん、ころん、 ....
植物になりたい、と、思っていたのですけれど

植物も案外、グロテスクなことを知ってしまいまして

もはや、ぜつぼう、しか、ありませんの。

ぜつぼう、をぜつぼうって、たった4文字であらわし ....
あなたの云う、地獄と名のつく場所に連れていってくれと、私がいうのもおかしいので、その方へむかっていく背中を、みていた。煙草の煙にまざって、ゆらゆら幻影、だんだん、見えなくなっていく。私は噛む。爪を、噛 .... 待っていたのは
あなたのあいまいで退屈な言葉
噛み締めて耐えていたものが
一瞬だけ解ける音がするの

だって
光にもいろいろあるじゃない
それならせめて
この氷のような体温 ....
山育ちの子が海を知った
知らなければその深さも大きさも
わからないまま死んでいく
たった一日の出来事を
赤い水着を着た縁取り写真の子が
記憶を差し出す、午後五時九分の日没

赤穂海岸で俯 ....
そらいろのくるま
にのって
あさがたの
やわらかな
ひのひかりのなか
ぼくたちはいこう

ぼんねっとにひかる
きのうのあめつぶが
さわやかな
くうきのなか
う ....
長崎螢太さんの自由詩おすすめリスト(108)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
パーセクの向こう- 青星円自由詩218-12-13
- ひだかた ...自由詩818-12-12
細胞死- 羽根自由詩12+18-12-9
結露が零れて- 朝焼彩茜 ...自由詩11*18-12-9
昏睡の祈り- 由木名緒 ...自由詩7*18-12-8
きみへ- 佐野ごん ...自由詩7*18-10-2
猫とバラ- そらの珊 ...自由詩25*18-9-19
影をひく、日向にぬかる- 吉兆夢自由詩418-9-17
青の方角- ミナト ...自由詩318-9-13
きれいなそらの_かげ- 田中修子自由詩1318-9-13
徒花- いっと自由詩418-9-12
強く放たれて来た光の粒よ_/_放たれていること- beebee自由詩11*18-9-9
あの匂いのする- 秋葉竹自由詩1118-9-8
a_piece_of_spring- そらの珊 ...自由詩15*18-4-3
town.- むぎのよ ...自由詩518-3-31
泣いた文- OMEGA自由詩6*18-3-31
矛盾- ヤスヒロ ...自由詩318-3-30
或る往還- 腰国改修自由詩1*18-3-30
釣られた魚- 昼寝ヒル ...自由詩418-3-29
Specter- 暁い夕日自由詩6*18-3-28
水槽- 春日線香自由詩1618-3-28
営み- 狩心自由詩5*18-3-26
- もとこ自由詩10+18-3-23
寝がえり- はるな自由詩19+18-3-22
下駄の音- 服部 剛自由詩9+18-3-22
植物になりたい- 水菜自由詩7*18-3-22
出涸らしの慕情- 笹子ゆら自由詩11*18-3-19
shiver- カマキリ自由詩318-3-13
赤穂の海はまだ満ちて- 為平 澪自由詩12*18-3-12
そらいろのくるまにのって- Giovanni自由詩18*18-3-11

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