老人はおまえに
ものを
放りこむ
赤々とした
その口へ

おまえの頭上で鍋が笑っている
数限りない夕餉の匂いがおまえに
染み付いている、また酒の芳しい香りと
血の流れと涙は静かに漂っ ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、

クリスマスイブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、

言葉と
こころと
理想と
夢とを
傷つけられて

千切られる寸前まで ....
「表裏」


表が出来るのと同時に 裏が生まれる


裏が出来るのと同時に 表が生まれる


あの人が好きだと思う  のと同時に 嫌いが生まれる


あの人は偉大だ と ....
気疲れに夕焼けて
それが自分だと思い込んでる

椿事をどうにか撮ろうとするけど
カメラ買うために流した汗は忘れて

襟足揃えればリズムが出るけど
肌は剃刀で炎症をおこして

辞書の中 ....
身じろぎもせず
目を閉じ
耳を塞ぎ
口を閉じる

それでも世界は心の中にあり

一輪の清純な花のように

あなたの姿が浮かびます

私の母像・・・
お酒を飲みながら、本を読みながら
こんなソファーがあったらいいねー
なんて思いながら

あなたを待ってる
                    

歌は、
今夜も眠りをいざなうだろう

僕は、
この部屋にながれる
美しくも、切ない、哀しげな調べを
オーティス・レディングの歌声を
 ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません

キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません

アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
あゝ、それにしても
時代の騒音は
どうしてこんなに胸に残るのか

夕べ、楽しい
笑顔の写真をみた
懐かしい、カーニバル
踊り狂った
ふたりの距離は
どんな不幸も忘れさせてくれ ....
 
架空少女事典

 あ から ん までの
 きみ のこと
 ろくがつ だけが
 かすんで る



水田

 帯解寺の帰り道
 奈良の盆地の五月晴れ
 水田若穂に渡る風
 ....
鈍色空は僕の心
鈍色空は僕の気分
鈍色空は行き止まり

そうしてぼんやり全てに呆けて

僕の心に花野が開ける
狭い暗渠を通り抜け
あの無上の花野に至る
ドジでのろまなカメよ
なぜ慌てるのか なぜ急ぐのか

人の目を恐れ 急かされ 脅され
見えない何者かに怯え慄いている

マイペースを貫け 人に合わせるな
おまえはウサギなのか カメなのか ....
深夜
名もない公園の駐車場に車を停めていた
他にも数台停めていたが人が乗ってる気配は感じられなかった
そこへ巡回中のパトカーが入ってくる
俺の車の横につけて停まった
警官が二人降りてきて私の ....
チーズを食らうように
女を抱いた後
俺はなぜか
冷たい海にすむ
尖った魚じみて

触られたくなかった

愛があれば
離れたくないのならば
愛がないのだろう

深まりゆく秋
レ ....
六月のアナウンサーの言う通り
私達は毎日カサを持って出かけている
高い降水確率を証拠として煽られては
保険を持ち歩かないといけない気になる

けれど外出先から帰宅した夜
カサは朝のまま乾 ....
薄っすらと
はった氷を割る
秋が終わる音がする
霧がかった紅葉の
空がまだ青い
辿る記憶の先に
肩車をする夫と
肩上のわが子
手を振る
生きることとは
悩み過ぎ去ったあ ....
いい意味で
伏流水は川底を
映すのであろうか? 

その顔面を
嗤う筋筋を
詩は朝食前に書いている
夜が明けない前に起き出して

詩は出勤前に書き上げる
汚れた水を絞り出すみたいに

私が私であるためには
どうしても詩が必要だ

理由はわからない
たとえ解 ....
我が家には猫はいない
何の動物も飼っていない

隣の家の猫が
我が家によく遊びに来る
優しい性格の三毛猫

いつものように庭で寝ている
撫でても起きないぐらい

安心しているようで ....
老いた虎がいる
四肢は痩せ、臥せっている
しかし、その眼からは咆哮がのぞく

虎よ、虎よ
わたしはおまえになりたかった

虎よ、虎よ、おまえは
無駄や無理や、と吠え
わたしの頭をね ....
天の川      A train crossing
渡る列車     the Milky Way
         is
忘れられて    forgotten
         and has ....
思いどおりにならない

今日一日さえ

ましては人生も

思い通りには

はこばない

待たねばならない時がある

全ての時に時がある

飯を食らうのに時があり

寝転 ....
手紙がある

うす桃いろの
手ざはりのよい 小ぶりな封筒の
崩した文字の宛て名も品が良い
封を切つて なかを開けるに忍びなく
窓際の丸テーブルに置かれてゐる

さて 何がか ....
糸を伝わる震えとぬくもり
声の往信が私達をつがいの鳩にする

時間が道路なら振り返って走ろう
白線にそって回顧の草を摘みながら
あの白い家屋に飾ってある
陽に焼けた一枚の写真を目にするため ....
詩を歌う人は月が好きなんだなぁ

分かるよ

こんな身近に
夜空にたったひとつ
あんなに美しくて あんなに悲しいものは
そうあるものではないからね

僕もその一人
貴方もそうなので ....
信号待ちで彼の車を降りて
洗面台に忘れた化粧ポーチを
ホテルまで取りに戻る
天高く
伸ばすてのひらヒラヒラと
透きとおる風、雪舞わす風

あなた待ち
こころがきゅんと鳴る音と
聴かせてあげたいシャランと月光


倒れ込む
キラキラ夜空の下の街
初冬の ....
十匹めの
熊を抱いて眠る
波寄せて ひいていく
ながい一瞬に

あらゆるものを天秤にかけ
そして
壊しました

抱いたまま ゆきます
壊れながら
熊たちの なき声を
眠りに ....
天使だって、
死ぬんだ、って。

それは、
凍りついた川の岸辺に
天使の肉体がたどり着いていた。
なぜか、
人が、
人の心を、
疑い、
恐れる、
荒野の街の、
夕間暮れ。

 ....
犬絵さんのおすすめリスト(199)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
埋み火- 帆場蔵人自由詩1218-12-23
推移- ひだかた ...自由詩1018-12-23
クリスマスソング- 秋葉竹自由詩1018-12-23
最近_考えてたこと- そおっと ...自由詩7*18-12-23
気疲れに夕焼けて- ぽりせつ自由詩318-12-23
記憶- まみ自由詩4*18-12-23
待ってる- mizunomadoka自由詩618-12-22
聖夜、水色の花に触れる- 秋葉竹自由詩518-12-22
ちひさな国- 石村自由詩24*18-12-22
夜の砂漠- 秋葉竹自由詩1018-11-22
クロッキー_1_美味しいお菓子のつくりかた- AB(な ...自由詩6*18-11-22
呆けて- ひだかた ...自由詩10*18-11-22
自失- あおいみ ...自由詩518-11-22
壊れたものと壊れた私は- こたきひ ...自由詩318-11-21
チーズ- ゴデル自由詩3*18-11-20
「曇天に舞う」- 桐ヶ谷忍自由詩318-11-19
やさしい音- かんな自由詩7*18-11-17
綺麗な湧き水- ナンモナ ...自由詩4*18-11-17
私が私であるためには- こたきひ ...自由詩618-11-17
隣の家の猫- 夏川ゆう自由詩318-11-17
虎よ、虎よ- 帆場蔵人自由詩4*18-11-17
- AB(な ...自由詩6*18-11-16
時の鐘を待つ- あおいみ ...自由詩3*18-11-16
秋にとどいた手紙- 石村自由詩20*18-11-16
世界は泣いている- 由木名緒 ...自由詩15*18-11-16
- 小卒自由詩918-11-16
I_want- mizunomadoka自由詩218-11-15
キラキラ、初冬- 秋葉竹短歌818-11-15
熊を抱いて眠る- はるな自由詩13+18-11-14
少女は、荒野をめざす(風塵《改》)- 秋葉竹自由詩1018-11-14

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