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会釈と定型のあいさつに
あとひとつ何か言って
少しだけ 少しだけ
つかえたしゃぼん玉を空に放ちたい
その話は地雷かなとか
ぜんぜん気の利いたことでもなくて
毒にも薬にもならないような
....
初めて贈った
お手紙には
何を書いたか今となっては
たぶん初めて化粧をしたときのような
恥ずかしさと酸っぱい胸の
はつ恋
それから何年もあと
さみしく笑うから
暗がりを求めて
....
紙を破いたら
鳴りやむことを知らない
何度も何度も波が
静脈から動脈に往復する
黄色の傘を置いて
小さな傘を置いて
歩いてきてしまった
わざと忘れてきてしまった
日常は全然ゆる ....