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生まれたばかりの朝に
人々の小さな営みの息づかい
まあたらしい魂の叫び
生まれたんだな
なにかが
よろこびも かなしみも
よちよち歩き
疲れきった夜までは
まだ時間があるようだ ....
杉の木が詠う
縄文から 現代まで
墓は朽ちて 弔われず
時代を積み重ね
いま何処に
何を見たのか
戦乱の世か 泰平の世か
馬は走り
弓は放たれ
人は倒された
悲しい ....
愛をもたない人形のように
冷淡で詰まらない男
観念世界の海を漂い
非現実をいきる
ぬくもりを抱きしめることもなく
暮れてゆく日々
ザクロのように割れた心から
赤い血が噴き出し ....