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船が大海原を彷徨っている
誰も乗っていない
人がいたような形跡はある
放置されたようなオールと
タオルが一枚
それから左のサンダル
鮮やかな赤い色の大きなそれ
水が少し入ったペットボトル ....
荒れた手を潤したいのだけれど
決して満たされることはなくて
ガサガサのままでいるのが
すごく不快で恥ずかしくて
けれどどうしようもなくて
ポケットに突っ込んだまま
いつまで隠し通せるのかと ....
なんとも気分がすぐれない

することなすことすべてが中途半端で
誰かれ構わず八つ当たりをしたいくらいで
良いことなんてもう起きないのではないかと
そんな風にさえ思う

息をつく
肩の力 ....
一輪車さんの坂本瞳子さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眺めてはいるのだけれど- 坂本瞳子自由詩2*22-1-21
手のひらなんて- 坂本瞳子自由詩1*22-1-19
生きているのがやっとなんだ- 坂本瞳子自由詩7+*18-4-1

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