手のひらなんて
坂本瞳子
荒れた手を潤したいのだけれど
決して満たされることはなくて
ガサガサのままでいるのが
すごく不快で恥ずかしくて
けれどどうしようもなくて
ポケットに突っ込んだまま
いつまで隠し通せるのかと
不安になったりもする
自由詩
手のひらなんて
Copyright
坂本瞳子
2022-01-19 22:29:59