すべてのおすすめ
君の名前の書かれた肉を喰う
甘酸っぱくてとてもおいしかったんだナツみかんの味がする
茶色のマーカーで線を引く忘れないようにシュークリームが潰れないうちにスプーンで君の頬を突き刺すここにいました ....
大きなスーパーには時々奇声をあげながら働いている青年を見かける。
新しくできた大型のドラッグストアはいつも人手が足りない様子だ。
それでも二週間ぶりに行ってみると店員の数が増えていたりする。
....
みんながみんな
ヒーローなんだ
白狐の面をつけ
高層ビルのガラスを駆け下りて
悪者を倒し
困っている人を助けるんだ
手りゅう弾
爆弾を腹に巻いた未亡人
爆撃難民乳児死亡
学校病院 ....
小島先生の大きな手が
私の後頭部を襲い
私は前歯を机にぶつけて
少し欠けてしまった
思い出せば鉄棒でも
欠けさせた事のある
前歯のすぐ隣の部分が
欠けて居る
思えば小島先生の手が
女 ....
ガーデンズが荒稼ぎ
していた頃
玄関で図太い音が鳴り
ダースベイダー襲って来る
武器を加えて
宇宙人に備えるが
宇宙人は墨を吐く
タコのような姿ではない
歯が意地になって来て
千年杉 ....
目醒めたとき
夢は夢になる
目醒めなければ
夢は夢でない
夢と目醒めの
あいだはなに
生きてるからこそ
死を憂える
死によってはじめて
生は完全になる
生と死との
....
僕は砂場に丸を書く
僕は砂場に丸を画く
僕は雨の日砂場で丸をなぞる
指でなぞる丸
僕は僕の指で丸を書く今日
僕は僕の指で丸を画くだろう明日
僕は僕の指で丸をなぞった昨日
丸を新しく砂場に ....
カラオケから帰って来ると
江夏おじさんが
びらびらやって来て
札びらなのか
ラビアが入れ替わってしまったのか
よく分からない感じの
接近の仕方が
江夏おじさんのやり方で
やって来る
....
小学生のヌードを見たと言うので
私の後頭部を容赦なく
大きな手が襲い
私は砂糖塗れとなって
痛打された後頭部は
物理的に正しく
私の顔面を私の前の
机の上に打ち付けられるように
導き
....
金色のドアノブ
回して入る
白い羽毛
一欠片
遥か上からふわりふわり
眺める私
落下というにはあまりに遅く
「あの子も地面に優しく抱きしめられただろうか」
思い耐えがたく去り戻る
土 ....
午後八時になると
地下の廊下と階段を降りていき
つきあたりの牢にアイオンスはいる
アイオンスは
青い毛皮に
五本の足と三本の尾を持つけど
顔だけは犬に似て整っていて
嘘ばかりしゃべる ....
そうだったよね
くねっとすること
ぺとっとして もぞもぞして
変な感じがそのうち分からなくなる
それって変態じゃない?
とわたしが言うと
とてもすまなそうな顔をしながら
胸に ....
うなじをノックする 何かが
陽が長くなる加減を絶妙なまでに延ばし
舌打ち使いの してやったり音が
夜を明かすまいと 辿って来る うなじに
ノックする 何者かが
異角度の90度 ....
夕暮れ。たとえば
街のひかりが一時に
かなわぬ夢をみているような
夕暮れ。たとえば
海のむこうの戦場から
ようやく届いた便りのような
....
ヒロシマという街に
原爆ドームという建物がある
アメリカという国には
銃口のねじまがったピストルの像がある
僕の住む部屋に
ガンダムのプラモデルが二十二体 ....
雨上がりの花壇で
しな垂れた華の名前を
密やかな微笑で保つ
あなたの目は
揺れる天秤の彼方
雲の晴れてゆく影
映す土を見て 滑らかに
細められ 晴天から
いつか 豪雨になり
土を流す ....
『もうやめて 傷つけないで』
『忘れたいの 近づかないで』
『大嫌い 大嫌い 大嫌い』
うそ。
うそよ。
ぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ・・
真っ赤なうそ
溺れそうで
怖 ....
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