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小雨にけむる街

どこにも行けなくなった想いは

カーテンを開けることも叶わず

諦めて部屋の明かりをつける

ためいきと沈黙と

時を刻む音だけを寄り添わせて



こ ....
それはでっかい空母の上にあって
巨大アミューズメント施設みたいなかたまりで
背中のジェットで意志だけで縦横無尽にタテヨコナナメにギュインって移動できて
昔ゲーセンで新しい格闘ゲームがいっぱ ....
友情なんかどこにもない。
ささいなことですぐ壊れ、
友情なんてそんなもんだ。
助けてほしい時にはいない。
友達なんかそんなもんだ。

そんなものなんか、なくてもあってもどうでもいい。
俺 ....
ももももも
と地べたから不安が
盛り上がってきた


ししししし
と思わず僕の足は
竦んでしまった


ややややや
と不安は僕の足元から
身体を這い登ってくる


こここ ....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない

ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす

白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
嵐のいった後はいつも
いろんなものが電線に引っかかっていて
奇妙な陰だとか
擦り切れた音だとか
さっきまで巻かれていた自由なもの
全部
西日を受けてしなだれている

多分みんなが
風 ....
孤独が好きな人など、どこにいるのだろう。と思う。
みんなどこかで。小指ひとつの重なりで。
つながっていたいのだ。

自分は今こうやってパソコンの前に座って、ぺたぺたとキーを打っている。
誰か ....
火花バチバチ壮絶化学反応
お星様が見える・・・・
いや違う。
これは現実だ。
気が遠のいていくに任せていた自分の意識を現実へと引き戻す。
顔面鷲掴みの状態で彼の指の隙間から覗くのは、荒く肩で ....
数ある詩集を詠んで
それを真似て詩を書いた
詩人

辞書を調べながら
かっこいい言葉ばかりを並べた
詩人

落ちている言葉を
拾って繋げた
詩人

なにも綴らず
ただ心の ....
      ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
     ■箱とは、隠すための手段だ。箱とは■■
    ■、入るための手段だ。箱とは、入れ■こ■
   ■るための手段だ。箱とは、遮るため■の ....
死に損ないの
私が
生きている
この世界の中で
死にたくない人が
死んでいくというのは

一体・・・

死に損なった
私から
流れてきた
一粒の涙

死にたくないのに
死 ....
鳥が飛ぼうとしている
オイルにまみれ
くっついてしまった翼で
広げようともがいている
その漆黒の翼は
型をとられることにより
世に出ようとした
一人で生きていく鳥



8年後
 ....
 目覚めたのは何時でもいいだろ
 パンの朝食でコーヒーを飲んだ
 新聞を読んだ
 もうその記事など一つも覚えてない
 世界が反転すると何色だ?
 反転する ....
学生服のセーターは そっと息をかけるほど 白く染まるそんな気がした

身も心も白いまま 私は15を迎えたあの日 赤い蝶がまいおりて

私のドレスを大きく濡らした 君の指はふるえたまんま

 ....
何かに追われているような日々

何かを追いかけているような日々

どちらも

こころが落ち着かない



何を探しているのか

何から逃げようとしているのか

なにも
 ....
君は死んだ
理解してる
どこを探してもいないんだ
腕は折れて
穴は大きく
後悔が去ることはないんだ
吐きそうだ
空回りだ
時が癒してくれないんだ
人にあたって
手を抜いて
どんど ....
アライグマが洗い物をしていることで人気のレストランは
今日も客で賑わっている

時々厨房から
アライグマの鳴き声がして
その度に客から歓声があがる

嫌な人件費削減方法だ
とか
動物 ....
指にはさまれた紙片はガラスの破片のように鋭利に
あなたの皮膚を切っているらしかった
あなたの体液はきっとすこし酸っぱいのだろう
あなたの指を舐めている蛙は
横に広いはずの口を丸めている

 ....
ミギ側の偏頭痛は

大切な何かを
特種である何かを
忘れえぬ何かを
自然たるべき、何かを

得られる信号で在ると、信じて居る

だのに、俺には、未だ
ヒダリにしか、響か無い

 ....
思いつきで
カネに化けてみた

よう
元気?

友達に話しかけてみる

おう
これで昼飯 食いにいくか
けっこうな臨時収入だな
幾らになる?1,2,3

あわてて逃げ出す
 ....
バスケ大会の決勝で、本田クンにアピールしようとしたのが悪かった。
ボールをキャッチミス。左、親指を骨折。病院行き。

真っ白であったギブスは、すでに文字で埋め尽くされ、
ちょっとしたアート ....
落ち逝く感覚 沈み逝く肢体
何を見たか等 記録しているわけも無い
記憶 無く
視界は動かない
意思の停止 動機の不動
重さは枯れず 世界に縛られた
それすらも覚えず 光を見る


私 ....
?.

{引用=
「俺は白だ!」空が泣いていた。空は自分のことを白色だと信じて疑
わなかったのだ。「違うよ、君は青色なんだ」「嘘ばっかり!」どう
しても聞いてくれない空に、僕は鏡を持ち出した ....
少年は
旅に出た

真っ白なノートを
一冊持って

そのノートに
この世のすべての言葉を

すべての意味を
書くために

街には
言葉が溢れていた

朝には朝の
 ....
辞書は本当は辞書になんか
なりたくなかったんだよ
本当は絵本になりたかったのさ

だから、辞書は本棚で寝ている間
書かれているすべての文字を
手荷物預かり所に預けて
夢の中で
 ....
午前3時33分33秒になったら
こっそりと本棚から
辞書を取り出してごらん
 
99頁と100頁の間に
もう1頁できていて
そこにはとても大切なことが
書いてあるから
 
で ....
青く澄んだ空と
ぽっかりと静かに
浮かんだ
白い雲たち

そんな空とは
対照的に
私の友達は
隣で泣いている

慰めてあげられる
いい言葉も見つからなくて
ただ呆然と
立ち尽 ....
深い霧の中から現れた「鳥の人」は初めて会う種族の人間だった
噂では深い霧の立ち込める日にそびえ立つ巨塔の元に時折現れる
とのことだったが、それがこんな場所だとは思ってもいなかった。
祖父の話では ....
上ばっか向いてないで
たまには下を見てみなよ。
一息ついてみて

地に立っている事 地があるこそ
これからの未来が広がる訳だから
画用紙に書いた思い出を
消しゴムで消してゆく
書き込む時と
同じくらいにていねいに

そしてうすくけばだった
画用紙を抱えたままで
真っ白になりました、と

少しだけ泣いた
  
 ....
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