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緑の折を広げた
薄黄緑色のそれは
淡い光沢を放っている
元は、和菓子の菓子折りに使われていた淡い黄緑色の包装紙だったはずだ
丹念にしわを伸ばしていく
子供が折ったようなそのあとは
子供が折 ....
放っておける人は、愛が深い人だと
昔聞いたわたしが、ひどく取り乱したのを
今のわたしは、ぼんやりおもいます
なにもかもひとの心も軽く流してしまうかのような
さわやかで清々しい風が
カーテ ....
喉元をさらせて
ハチドリ
心のきれいな 遠目からの それ
くるりと曲線を描く それ
シルエットの向こうに バルコニーと青くかすむ美しい川と
腕時計と
ゆれる風
軽やかに風 ....
窒息しそうなまどろみが
くるしそうにあえいでる
私、窒息死しそうな
やわらかな匂いにまかれる
不安定な琉球の風に
たちどまれない貧弱な足首
ねぇ、窒息しそうなまどろみが私を追いかけ ....
ブーゲンビリアのちいさくて可愛い花が、柔らかくお話してる
ふるっふるって、風あと
揺れて
むこうの小さなあめつぶを降らせたいお天道様は、
きっと、不機嫌なの
やわらかな温みの ....
仄か香に埋もれてしまいました
夢うつつのなかに
鬱々と引きずり込まれてしまいました
湯に足を取られたかのように
ゆるゆると絡め取られて
沈んだ湯のなかから、見上げたそらは
金の産毛 母さん ....
小指ほどの小人が縫い付けているのは、
あかいボタンでした
繕いものは、みるみる整って
小人は、満足げに嘆息しました
小人は、やわらかな綿そのものを布団にしてくるまると
月を見 ....
(まるで、)(ムンカだ)
(不安にくいつぶされる前に
素早く踊る
華やかに飛ぶ)
(跳ね上がるみたいに飛び上がり、)(イタチのような体形をしている)
(真っ黒な)(つぶらな瞳だ)
....
(音楽)
/あなたに出会 わなければ
今のわたしは ない でしょう
/あなたに泣か されなければ
今のわたしは ない でしょう
....
青。
青いひまわりが在れば良いと思った。
空に向かって咲く姿は、今とは全く違う趣なんだろう。
青ではなく、太陽の強い日差しも跳ね返す、美しい黄色の花は。
宙に浮かんでいるように見えた。
ふら ....
あなたが、綺麗って言う
私は、そう、って言う
あなたの後ろ耳が真っ赤で
....
詩は、情緒の穴である。 端的に言い換えれば、詩とは、ハーモニーである。 ゆらぎである。 感応することであり、掘り起こすことである。 詩は、情緒の穴である。 つまりは、そこにこそ、詩の存在意義があり、そ ....
青い鳥よ いらっしゃい
ここには、幸せ溢れているわ
青い鳥よ いらっしゃい
赤いリボンを付けてあげる
その小さな喉の渇きを潤す豊かな水も溢れているわ
さあさ、こちらへ いらっしゃい
....
何歳になっても、純粋なものはあるけれど
何歳になっても、掘り起こされなければ
それは眠っている
地中深く埋もれた宝石
イメージの力
どんなものでも、イメージから世界は、始まる
....
あれは、さみしいひと
佇んでた 遠目からじゃ見えない
薄青い菖蒲が頼りなさげに風で揺れてる
通り過ぎて交じり合わないひとたち
全ては、約束事で絡み合って
ゆれていく
可愛い大地がさような ....
(みどり) は、男でも女でもなかった
それを(みどり) は、知っていたし、特に問題にもしなかった
(みどり) は、理由付けされ続ける存在だった
ある日、鏡を見た(みどり) は ....
青い靴ならそ
ちっちゃいおみ足
挫いて貼った絆創臺
手のひらで温めて
色褪せてすすけてしまった宝物
思い出はさっき心の奥に閉じ込めました
すり抜けていった幽霊はあるみにうむのはなたばを
....
半透明なゲル状の幽霊たちが、ティカップから生まれた時
私は、既に老婆でした。
ええ、このほとりに家を構えてもう早、1000年程経ちましたの。
老婆は、にこりと微笑みました。
あらあら大変ね。
....
私の中にはおさかなが住んでる
ぴちゃん
揺れて
ねぇ、ちいさな音
震えるみたいな ちいさな音
怯えないで
高い音ではねるときもある
ぴちゃん
とがって
ねぇ、 ....
愛されたいのではなく
あなたを愛したいのです
その違いをあなたは分りますか……?
あなたがとてもとても愛おしくて
わたしは、あなたをなにか温かなやわしいわたしの羽で
あなたを包み込んであなた ....
以下は、文字と音の実験詩です。
詩を朗読しています。宜しければこちらもどうぞです。
https://youtu.be/3R5yliaT0bs
ひらひらひらひら
蝶のよに飛び散っ ....
風切り鳥の巣は、美しものの世の通り門なんです。
風切り鳥が鳴くとき、誰かは何かを思って
守られて、衣帰りをします。
選ぶことで誰かを守ることがあるってことです。
ラベンダー畑でふっと空を見上げ ....
おままごとあそびです。
ゆみは、ちいさな手でジャッキーとクーピーのお弁当を作ります。
(幾枚もの薄衣を重ねて
血色の良い足が足首側を上にして
歩いている
生白い足の裏は足指や土踏まず ....
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す
ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....