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川底で足を滑らせ 深みに沈んで
水面を見上げていた 外は明るそうだった
記憶は二秒くらいで途切れ 後は母からの昔話
父が飛び込んで 助けてくれたのだって
そうなんだ そんな人 ....
37℃を超えたあたりから ちょっと虚な意識の中で
なんとなく ようやく
スマホの写真を消し始めた
一緒に行った旅行 あなたの写真だけ消していくと
あの時間から あなただけが消え ....
そこに愛はあるんか?
あるさ 愛はある
夜の散歩 カーテンから漏れる光
少しの隙間から覗く エアコンの白
漏れるテレビ音 美味しそうな匂い
愛はある ただ
自分の部 ....
生きているだけでつらいなら
針の筵の日々ならば
人生自体が無駄ならば
それでも世界は回るから
悲しいだけの日々だから
苦しいだけの日々だから
痛いだけの日々だか ....
1人 部屋で泣きながら
ベランダの蛹に話しかけた
つらいね 寒空だね
春が待ち遠しいね 君は何色かな
雪が降る 雪が降る
黄昏時 ベランダに出て
世界の境目を覗き ....
同じものを見ているのに
なぜこうも違うのだろう
誰もが気づくことを並べたてたて
尚も新鮮な目線に驚かされ
尊き子ら 高き空を飛んで行く
止まり木もいいななんて人生観に酔っ ....
母は とっても母である
家に虫がでれば 騒ぎながらも冷静で
しかしスプレーが見つからないと慌てていた
ある時
アシダカグモが 卵を抱えて現れた
「ぎゃ」といいつつ 母 ....
幸せはいつだって
いつだって 朝霧の向こう側
いつだって いつだって いつだっけ
遠くのほうにぼやけて見える ポプラが
ポプラが大風に揺れて 綿毛が飛び立つ
土が歌 ....
子供の頃 何にでも興味津々な
そんな人間を演じていた
そうすれば
博士枠に入れると思っていた
友達ができるのじゃないかと 期待していた
真似ることは学ぶこと 格言に勇気を ....
そうか君が 楽しさか
市に集まる雑踏に 買い出し急ぐ笑顔の中に
例え蟹を買えずとも 除夜の鐘は鳴るのだろ
そうか君が やすらぎか
人も師走もなんのその 猫はまるまり興を ....
鯖の切り身に湯をかけて
霜降り ぱちゃり 血合い取り
砂糖と酒と水と鯖 生姜もいれて くつくつと
落とし蓋 煮汁が飛ぶのをおさえつつ
甘い蒸気よ 換気扇
外に抜ければ 冬の街
....
私は笑っている
出会えなかったものに向かって
私が 出会えるはずだったあなたに
私が 産んであげられるはずだったあなたに
ねぇ 生きて 生きて
人生の秋に 碧空のコント ....
私は葬式がきらい
何のためにいくのか そんな自分が嫌になる
激しくない人づきあいの中で
人の心配はすれど 人から心配された記憶はあんまりない
あくまでも他人 それが死んだら ....
空になりなくて
なりたくて なりたくて
ひたすらに 青い空に
青くて 青くて
青くて 青くて
青いことで とやかく言われない
空になりたくて
一人でふたり分の荷物を整理する
なんて過酷で残酷な(笑)
やり始めるとやっぱり記憶に飲み込まれそうで
それでも時々、楽しくて
壁のシールを剥がせば そこだけ白くて
こ ....
みてみて あの二の腕、ボンレスハムみたい
黒レースのアームカバーの上に お肉が乗ってるわ
しかもあの表情はなに? 彼氏のイケ・メンタロウ君に向かって、仏頂面
きぃぃ なんなのよ なん ....
雨音に落ち着いて
私はムツカシイコトを考える
宇宙の開闢 時の始まり 5日前の晩御飯
クレパスでロケットの絵でも描きながら
濡れた世界を窓から眺めたりする
思うに梅雨はツ ....
幻想が消えていく
私の人生を彩っていた 夢の中の人々
私のために 私が作った 私の家族たち
さよならも言わず なんだか笑顔で遠ざかる
私は泣きながら立っていた
窓 ....
鉄は熱いうちに叩け
失敗したやつがいたら 凹んでるうちに事実を叩きつけろ
正論が一番強い 感情論で生きてる奴を封殺しろ
迷惑かけるやつになんか価値はない
晒されてきた言葉は ....
田舎に住んでたから
私たち お互いに車を持ってた
お互いに お互いの車のキーを持ってた
あなたが去る日 キーを返したの
ホルダーの重さが半分になった
去ることはわ ....
退院したら ご近所さんから苺をもらったの
毒々しいほど熟して 濃い赤色の甘いやつ
それはとても幸せで 嬉しい出来事
でもね もう貴方もいないし
一人で2箱はしんどいね(笑 ....