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十二月の本を静かにひらく
革表紙を少し湿らせて
窓の外には雨が降っている
雫が滴り落ちる またひとつずつ
わたしの頬にこぼれた涙 どこかで流したはずの涙
向こう側にすこしずつ落ちて
波紋を ....
誰も知らない そんな夜、
少女のぽっちり開いたくちから一羽の蝶が
それはすみれいろの 夢見るひとのうすい涙のような
蝶が飛んでいった 音もなく
(恍惚めいた ひみつの儀式)
....
本田憲嵩さんの石瀬琳々さんおすすめリスト
(2)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
十二月の本
-
石瀬琳々
自由詩
6*
17-12-17
夜毎の蝶
-
石瀬琳々
自由詩
15*
17-1-25
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