夢のなか昏い洞窟のしたたり落ちる水滴と
森の朝の露が合成されてぼくらは生まれた

やがて酒場のにぎやかで気怠いピアノの鍵盤を踏んで
自分が誰だか気づきはじめるか忘れ去ってしまうかの
どちらか ....
十年経って
ようやくわかった
窓はない
最初からなかった


{引用=向こうのひと
と思っていた
向こうの世界だと
思っていた
よくわからないまま
手を振った
まだ会ってもいな ....
シニイタル(裸の王様の)純白の衣は光を撥ねる
飛沫は激しく辺りに散って眼球も例外ではない
橋は静かに燃えている 赤い闇が河のような朝
盲目に見知らぬ鳥のタクトだけが縄梯子として風に揺蕩い
「握 ....
すべての教条が無効になって
生長していく地球は祝日に包まれた
この微小な正午を砕いて
流動する光の骨格
人を呼ぶ声は途端にかき消えて
沈んでいく空が急に近づく
獣たちの血は激しく濁 ....
「女史を所持」すると言う
回文的なひどさが
後頭部を襲うと
単純さに惑溺する
化粧師の落書きが
海を席捲する
誤算はイタリア語の挨拶で
超人をスーパーに招き寄せて
慎重を期した
化粧 ....
 悲しみを夜空に放って明日が風の向こうに佇んでいる。
 発散できない苦しみを胸に秘め、明るい明日をじっと見つめる。
 希望は憶測の彼方に掠れ、現実の重みに耐えている。
 ペン先は暗がりを好む ....
こわいね
津波もこわいけど
ひとが

こわいね
一定量の空気を
うばいあうような
日々が

去年
母が逝った
でもまだ
郵便がくるんだ
転送されて

デパートの
スプリ ....
僕の街にはジャスコが2個ある



南ジャと
ページャと



 ....
毛細血管が狂気と絡み合って血流は金属的な悲鳴を上げながら全身を駆け巡る、オオ、産まれ持った宿命を受け入れよ、産まれ持った脈動を受け入れよと…あらゆる肉体組織の軋む音が俺のリズムだ、経年劣化した .... 公営住宅の三階の角から二番目の部屋
のいつかぴかぴかだった扉
おんなのこは台所で目玉焼き
格子の向こう側に空を見て
歌詞の意味なんてわからない
あいらびゅうの鼻歌
らびゅう
を繰り返す薬 ....
わたしから切り落とされた白い手が
向こうで手をふっていたのです

交差点にはひっきりなしに
びゅんびゅんと雲が行きかうものですから
どうしても渡るきっかけが
一歩を踏み出す勇気が
つかめ ....
大震災と原発事故で被害を受けた土地に赴任して、日々復興の仕事をしながらもう一年になる。右も左もわからないうちから多くの仕事を任されてなかなか苦労した。今では大抵の仕事に慣れてきて、来年度に向け .... 空が3つあればね
1つくらい駄目でも構わないけど

音楽室は雨のコーラス
トライアングルを鳴らすと
乳頭があまく痺れた

先生はしょうのうの臭いがした
深くおじぎをするとポケット越しの ....
冬山にかがやく
家の幽霊
影の十字
重なりの剣


窓ごとに異なる時間が溢れ
こぼれるものは湖に向かう
灯に照らされるたび
消えてゆく波


はざまの羽音
 ....
あかいあまいつぶつぶを
丸のまま吞み下したみたい
骨と皮だけの人たちが
剥き出す前歯と目玉
何かを食べているらしいのに
ぜんぜん美味しそうじゃない

地獄絵図の真ん中では
「こわくない ....
きみがいつまでもいないあなたをみているので
ぼくは一塊の埃になってしまった
埃になってもなお消えない思いで
ぼやっと燃えてしまった

きみが布巾をとりにいく
それで些細な焦げを拭きとる ....
飛行機がなめらかにすべって往く
そう青くもない春の空
だだっ広くてなにもない
つかみどころのない空気の層を
真っすぐ切っているだけなのに
こんな遠くまで聞こえて来る


――あれは空気 ....
密室に詰め込まれた人々はただ寝静まっているふりをしていた
目を凝らせば二十六時を指す文字盤が見える

細長いスポットライトが客席をなぞって点滅を繰り返し
エンジンは緩急をつけながら唸り続けてい ....
 春とは名のみの夢見み月が
 発育不良な日差しを漏らし
       涸れた裏庭を
     舐めはじめるとき
      何もしないのに
    ほころぴてゆくのは
   腕時計の不要に ....
        

椅子取りゲームに負けた冬が
白い涙たくさんこぼしてわめいている
おうちはどこ
おかあさんどこいった
おとうさんどこにもいない

ふきのとうが
可哀想にと探してくれ ....
その魂の美しさは通貨になる
ふかい森の奥でみどりいろに光る怪獣の眼と
契約して明るい場所まで走っていける
花嫁よ
ウェディングドレスが泥を食っても
きみはずっときれいだ
肉のわたしは獲 ....
わたしが家事をしながら
ことばをちょこちょこ書いてるあいだ

きみは
外でるんるんはたらいて
手作りべんとうがつがつ食べる
うちに帰ればむしゃむしゃゴハン
つーんと薄荷のお風呂に入り
 ....
ちょいちょい 放り込んで来る
もう 今日は お腹一杯だって 言っているのに
巻物ならば 中身がなけりゃあ 意味ないじゃん

床の間に 飾るならば 
水滴が 落ちないように 気を付けて ....
たまにやめないとヤバいかもな。

母さんにもらった保存液



浸る豆腐ガシャガシャなる。

再構築。トウフのハンバーグとかあるよね。






ドラム式せんたくき ....
自ら水晶の橋を作り
強度を改めながら渡ってきた人よ
あなたは無数の種だった
あなたから芽生えた茎をたどって
農村の体躯は静かに満ちていった
水路を設計することは
あなたの現在に次々と構 ....
淋しくはないのかと言われたらそれは違う
けれど
祈るように胸のどこかへしまって
自分をも騙してみたい

そとは 三月になったばかりの夜で
淡淡と気配を隠しながら
いつかしら窓辺に白旗を残 ....
行けども行けども野梅野梅野梅ヤバイ着色の珍味と大関とすっぱいセクハラが命綱。ん。川のナマズが飛び跳ねる。わ。ぬしだぬしだと死んでる虹をナマズとみまちがえ宇宙の高さに迫ろうとも真面目も休み休みに言えとせ .... わかるのは、わからなくてもいいようなことばかりだ。
ききょう、ぴなぴなして頼りない花びら。ここにいる前に、どこにいたのかわかる。前にいた場所からここまでも、きっと歩いてきたはずだけど、どう歩いた ....
何気なく手に取った
鉛筆を見て気がついた
芯が尖っている
おかしいな、削った覚えはないのだが
ペン立てにある鉛筆を見てみると
一本残らず先が尖っている
どうやら私が知らないうちに
削って ....
くり貫いた目玉に映るスライス
お子様ライス
生卵
半分だけ とろけたチーズ
ぐちゃぐちゃに かき混ぜる役目はフォーク

陥るばかりで
夢の隙間については
それほど深く 考えたこ ....
村乃枯草さんのおすすめリスト(262)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢の原型- 梅昆布茶自由詩1417-3-11
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詩絵- ただのみ ...自由詩7*17-3-11
- 葉leaf自由詩117-3-11
海を席捲する化粧師- 間村長自由詩717-3-11
放心- ヒヤシン ...自由詩6*17-3-11
スプリング・ハズ・カム- umineko自由詩13*17-3-11
可愛い聖体拝受者- TAT自由詩217-3-11
真夜中を話そうとするとき血液のせいで濁音が混じる- ホロウ・ ...自由詩3*17-3-10
かいじゅうのなみだとあいだ- にしなま ...自由詩617-3-10
信号のない交差点- そらの珊 ...自由詩17*17-3-10
土地- 葉leaf自由詩417-3-10
18回目の春- 印あかり自由詩21+*17-3-9
けむり_ゆくえ- 木立 悟自由詩117-3-9
Strawberries- こうだた ...自由詩7*17-3-8
布巾- はるな自由詩517-3-8
春の飛行機- ただのみ ...自由詩16*17-3-8
夜をゆく- 青の群れ自由詩617-3-8
染色月(一_)- 信天翁自由詩417-3-8
探し物- 乱太郎自由詩5*17-3-8
祝福の呪文- しもつき ...自由詩1017-3-7
くりかえしくりかえそ- 田中修子自由詩11*17-3-7
トッピング・チョコレート- 藤鈴呼自由詩1*17-3-7
ポルターガイスト・ハンガー勝手に脱ぐな。- 幽霊自由詩217-3-7
定年退職- 葉leaf自由詩417-3-7
片恋- もっぷ自由詩417-3-7
野梅- 末下りょ ...自由詩3*17-3-7
わかる- はるな自由詩417-3-6
鉛筆の話(HB)- やまうち ...自由詩317-3-6
スライス_eyes- 藤鈴呼自由詩1*17-3-6

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