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「愛しているよ。」と言い残して
見慣れた姿が粒子になった。
きらきらと暖かな光に包まれて
零れ落ちる粒子を取りこぼさぬように
私は見えなくなるまで抱きしめた。
手を振る父が見えたような
雲ひとつ無い冬の空。

最後の呼吸にも似た突風が
火葬場の玄関を通り抜ける。

(足音だけが響く廊下。)

両腕に抱えた骨壷が
最後に抱き上げた身体よりも重 ....
昨晩の雨は雪へと変わり

昼過ぎには太陽にバトンを渡す。

帰宅した父を囲み

静かに語らう母と娘たち。

その手は何かを決意し

何かを覚悟するかのように

しっかりと握 ....
ガトさんの梓ゆいさんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぬくもり。- 梓ゆい自由詩216-6-5
お父さんのお葬式。- 梓ゆい自由詩515-11-29
雨の日のお迎え。- 梓ゆい自由詩3*15-5-21

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