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あの子とあの人と君にも
いつも愛情をと思っているの
いつでも と
カーテンがなびいてる
ひらりと透けて
浅い陰影がなみなみ
机のペンを転がして
思いのままに
生まれたてを放 ....
夕立にぬれた雫で
木々が深く息をしている
夏
この道を歩いていたら
貴方の事を想っている
貴方に名を教えた花は
今年もまた咲いている
言葉を募らせた秋も
歩み寄 ....
冷たい光が壊れながら
憧れる者の手のひらに落ちるとき
夢見る心は いっそう痛々しく
冬の真昼の傷を負う
さびしさの傷 悔恨の傷
むなしさの傷 かなしみの傷
降りてやまぬ傷は 風に舞 ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、
はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
....
一冊の絵本のような生涯
浮遊するひとかけらの海
あれは君なんだろうか
思想のない森と夜の魚
そんな絵本だとしたら
月がちょうど半分 あとは少しの湿度
そんな海だとしたな ....
今かぎりで
失ってしまうもののように
この生を生きる
酒を飲んだ
煙草をふかした
俺は毎日毎日働いていて
それでもまだまだ半人前で
自分の力不足を呪い
両親の苦労を思った。
若い頃には決してわからなかった
強すぎる酒の味や
くすぶる紫 ....
9月は
臨月の母の腹に 私がいたのでした
空気が風が 金木犀色に満ちて
稲穂は波うち
大群のトンボの羽光らす 黄金の夕焼け
そのとき
ほんの暫く 時間が止まる
....
甘えたがりやの
夜空と
哀しがりやの
僕の間を
繋ぐように
踊る花火
笑いながら
歌いながら
きっと涙にも滲まない
その色たちが
特別なことなんて
何 ....
真っ赤なリンゴが1つある・・・
君は、それを食べようとした。
僕はそれを止めた。
なぜなら、君が白雪姫のように眠ってしまいそうだから。
もし、君が眠ってしまったら、
僕には君を目 ....
空はいつもと同じ曇り空で
風はなんとなく吹いている
誰の声もしない
そんな気がする
愛しいキミは遠くにいるのかな
烏がかぁ、かぁと鳴く
空に響き渡るその声は
ただ僕を空しくさせた
....
裏返る感じがして
げぼっと吐いた
ごめんなさいごめんさないと
つぶやいてみたけど
ほんとは誰もいなかった
いないのはわかっていて
わたしは必死で謝る
ごめんなさいこんなことしてごめんなさ ....
あと5回セックスをすれば
さみしくなくなるんだって
聞いたから
だから
今晩中にやっちゃおう
そしたら
さみしくなくなるの ....
逡巡
ほんの少しの間隔で
手をつなぐ
手をつなぐ
街の角での深呼吸
こんなに苦い空気でも
こころは深く平らになる
よく晴れた日
取り残された月を見つけて
一秒
一秒を
見 ....
午後には、カーテンに漂白され、
白色に、夏の気はふれてゆく
目蓋で覆い尽くすも、白光する夏、白光する、午睡混じりの
夏
色など要らないと叫びたかった私は、
今は、誰
....
ちのつながらないおとうとがいた
ちのつながらないおとうとは
赤い軽自動車にのってやってきた
ちのつながらないおとうとぼくは
かなりのなかよしだった
ちのつながらないおとうとは
....
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