走る戦場に文字を投げつけてると
膠着した後、跳ねられました。
それは拒否ですね
戦いからも弾かれる
世の隅で土を掘り
突き当てた文字を
渡したかっただけなのに
今は黒い空を見て
....
小さな まぁるい
金魚鉢の形した器
浮かぶあなたはビー玉
ぷかぷかくるりん
今にも融けそうだ ねぇ あなた
助けられないの
あなたはすっぽりはまっていて
金魚鉢を独り占めするあなた
....
紫陽花色のこんぺいとう
ゆびさきに光る珊瑚の欠片
ひとつ、ふたつ
舌にのせ、届く甘さ
がりがりと噛み砕き
喉を通る苦さ
毒林檎を食べて死ななかった 白雪姫がいるように
姫というヤツは、毒より強い
ケダモノとクダモノとで できている
動脈と静脈みたいに
ケダモノとクダモノが
体の ....
私はぬいを飼っている
まるで犬のようなぬい
鼻はよく利いて
遠くの音も聞こえる
口はそれなりに大きい
しっぽを振って喜ぶ仕草は犬そのものだ
ところが全身はとても長い毛に覆われて ....
ボクらはお茶をわかして
お菓子の交換をしました
冬のある日
おねえさん達の
おしゃべりは
永遠の謎です
http://www2.bbweb-arena.com/banzawa/02 ....
砂で海を
中和できますか
青で水色を
中和できますか
さみしさには孤独
私は黙る
何時間も何時間も
ずっと黙る
フラスコの水 そそぐみたいに
時間を私たちに{ルビ ....
せっちゃんは津田沼高校の生徒に戻った夢を見ました
そしてデブ専のゲイバーでウーロン茶二杯飲んだら百六十万円だったそうです
みんなせっちゃんにお金をあげてください
お金がないとせっちや ....
しょっぱい雨が降った朝
空に魚が泳いでた
ピチピチの魚
しょっぱい雨は降りやまず
陸で人が平泳ぎ
ピチピチの女
びっくりして
飲んだ飴玉は
魚の鱗の味がしました
羽の音が、する
飛び立った男の子と
手を引かれながら
つたなく飛ぶ
女の子のすがた
透けるように薄い
ぺらぺらの羽は
あまりにも、心許ないから
....
昼すぎにお母さんから「何が食べたい?」と聞かれて「オムライスが食べたい」と答えたから、僕は今日の晩ご飯はオムライスじゃないかなと思う。
カモメが飛ぶ海岸線
鳥の下には魚がいると言う
何も考えない
潮風を受け、笑った。
望み、幸福、愛、
痛み、残念、後悔、
好き、嫌い
出会、別れ
くっ付いては離れ
離れてはくっ ....
それはまるで
幼さの残る少女の媚びた笑みようで
みずみずしい色気が匂い立つ
薄いピンクの蕾がほころび
少しグリーンがかった白い花は
もう満開
春はなんだかエロティックだ
そこ ....
4時間くらいの間に夢を見た
ピーターパンに会う夢を
初めて見た彼は
長くカールしたまつげに
緑色がかった瞳をしていた
とても神秘的で優しい目だった
その瞳をのぞき込むと ....
コンビニのレジの後ろに
「 迷子です 」
と貼り紙のついた
こどもの靴が置かれてた
つまさきをそろえた
寂しげな迷子の靴
なぜかぼくの足にぴったりに思え
後ろ髪を引かれ ....
ビュービュー
風は忙しく旅をする
とどまる事もなく。
ただ只管に。
今日も風と話に外へ出る
あぁ、君は去年のあの日に出会った風だね?
一瞬、一瞬だけの会話。
また会える ....
紙ナプキンとソーセージ
煤にくすんだ造花の窓
冷めないスープ
「マルクスか死か」
明るくて清潔なレモンの腐敗
すべて食卓には神話がある
噴水、しぶきあげ
過ぎ去った細切れのシーン、空を舞う
凝視した眼に、強風が埃はこび
一瞬にして光、蝕んでいく
ゴシ、と手で拭い取れば、
そこには、なにも変わりない、日輪
足元に ....
飴玉みたいにゆっくり溶ける
息を吐く事が出来なくて
目の前がちかちかする
魔法使いになりたい
そうしていつまでも溶けない
飴玉を作りたい
濁った沼のある寂れた町に
マリーという女が住んでいた
マリーの本名は誰も知らない
彼女は
夏の真夜中のような眼をした
中々の美人であったが
友達はいなかった
若者はみな都会 ....
噛んだ乳房の
そのむこうにあったのは
金色の花でありました
時も音もない闇を愛して
腸を潰す手は僕のもの
そこに見えた
金色の花でありました
瞼を開こうと閉じようと
僕 ....
そこまで古くもないのに
とても遠い思い出の中でしか
もう息づいて居ないと思っていた
小さな居酒屋の中で
六年ぶりに合わせた顔達は
どれも少しだけ年老いていて
それでも変わらない声をして ....
焼け焦げた夏の余韻を引きずって
見上げる空は高く
雲間に見える太陽はきらきらと
優しく照る
かざした手の指のすき間から
もれる光の中に何を想おう
やわら ....
真実は二次会にある
アンパンマンとばいきんまんも
水戸黄門と悪代官も
きっと誰も知らない所で
「お疲れちゃーん!」とか言って乾杯しているに違いない
演技だからとかじゃなくてマジで。
黄門は ....
大丈夫、歩いていいよ。
真っ直ぐに、歩いていいよ。
そう言ってくれてるのは、青い光。
綺麗と汚いの双子
胸の内側に居て溶ける
どちらも本当で、善も悪もなし
優も劣も、強も弱も
なし
綺麗と汚いの双子
混ざりあって 反しあって
模範解答は ....
街灯の
周囲に孤独が群れる夜
耳をすませば犬、遠吠える
鳥たちが
十字架のように羽根ひろげ
薄暮の空に貼りついている
雨天こそ
こころ華やぐべきでしょう
赤い傘さしスキ ....
耳を澄ませば夜の音が聞こえる
ああサイコーのBGMだよ
私の手にはシャーペンと紙
何かを書きたかったはず
もう夜に溶けてしまったけれど
ねぇメランコリィ
夜は長いね
かたたん かたたん
夜のようだ
かたたん かたたん
まだ夜のようだ
かたたん かたたん
かたたん かたたん
いくつもの夜を越えて
目覚めても
やはり夜だった
眠る ....
わたしは一遍の詩
およそ80年かかって朗読される
妻でもなく
母でもなく
女ですらなく
眠って起きて紡がれる一遍の詩
残念です
あなたの耳に届くのは
この美 ....
1 2 3 4