すべてのおすすめ
家中の窓を開け風を迎え入れる
花を揺らし若葉とたわむれ
いまはカーテンを帆のように膨らまし……
──いっしょにいかないか
──いきたいけどね
一羽の蝶が岩場の花にとまり
....
斧で木を切る少女の夢を見た
ノースリーブの白いワンピース
振り向きざまにわたしを見て
少女は霧散した
夢の中にわたしを置き去りにして
顔は思い出せないが
少女の目にわたしはどう映ったのだろ ....
水の空へ落ちる蝉
十全に ささやかに
冷たい太陽がコクリと飲んだ
――句点はどこ
滔々とただ滔々と
置き去りにされ
ことばは向こうばかり見て
《句点 ....
かなしいがいっぱいになって
泣きだした
よくとおる声で
しゃくりあげ
虐たいではなく
とおり魔でもない
がんぜない
わがまま
しわのない顔をせいいっぱいゆがめ
大つぶの涙おしげもなく ....
《ひどい! わたしの蕾に粉砂糖したの
姉さんでしょう
《あなたがはしゃぎ過ぎなの
わたしはまだ帰り仕度の最中よ
《ああうるさい こんな早くから蝉はよして
まだうたた寝したいじゃない
《駄目 ....
月は満面の白い笑み ピリッとして
私の耳 桜色でしょう
このままいつまでも夜道を辿って行きたい
ふたりの息が白く 交じり合う
それだって 初めてだから
私は精一杯 お人形のようにいい顔して ....
誰かを磔にしたまま錨は静かに沈む
泥めく夢の奥深く月の眼裏火星の臓腑まで
黒々と千切られた花嫁が吹かぬ風に嬲られる
カモメたちは歓喜と嘆きをただ一節で歌った
私刑による死刑のための詩形おま ....
ナイフを手に入れろ
くすんだ景色を切り裂くために
ほら こんなに青く 世界は
青く燃えて たゆたい――
ナイフで胸をえぐれ
にぶい痛みを消し去るために
ほら こんなに紅く おまえは
....
強盗が脅迫と力で奪いとった「それ」を
詐欺師は嘘と手管でまんまと横取りした
だが翌朝には消えている泥棒に入られて
泥棒は「それ」を盗品ブローカーの処へ持って行くが
二束三文の代物だと言うブロ ....
*与ひょう(仮)
あなたのいのちの陰影を
はきだめから拾い集めた
{ルビ文字=もんじ}の墨と二枚の舌で
なぞりたいのです
顏の砕けたおつうさん
どうか一編の愚行と
淡雪のよう ....
佐白光さんのただのみきやさんおすすめリスト
(10)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
二日酔いが抜けてきた午後
-
ただのみ ...
自由詩
5*
24-5-11
転寝
-
ただのみ ...
自由詩
8*
18-7-28
句点
-
ただのみ ...
自由詩
8*
18-7-18
がんぜないもの
-
ただのみ ...
自由詩
11*
16-6-15
四季姉妹
-
ただのみ ...
自由詩
10*
16-3-26
愛は実体
-
ただのみ ...
自由詩
16*
15-11-7
あんぐれら
-
ただのみ ...
自由詩
19*
15-11-4
旧・青少年非行団の歌
-
ただのみ ...
自由詩
18*
15-10-21
黒幕
-
ただのみ ...
自由詩
14*
15-10-14
夕鶴奇譚
-
ただのみ ...
自由詩
26*
15-2-14
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する