すべてのおすすめ
生前の祖父のことをよく覚えてはいない
祖父はわたしが物心つく前には亡くなっていた
抱かれた話を聞いても
、抱きおとされた怖さを聞いても
、色の剥げた写真に並ぶしわくちゃな姿だけが写る
....
なにも多くを語ることはない
ただ深く語ればよい。
それをむずかしく考えることはできない
生まれて一生を終えたときの夢を語ればよい。
選れた詩人は優れた批評家だという
ならば ....
雛は眼に追われ
眼は口ほどにものをいう
鷹には爪があり
わたしには傷がある
だからあなたを見ない
あなたはわたしの近くをみつめるが、わたしはあなたの遠くをみつめる
これで苦しむこと ....
空気がゆがんで見える夏の日
その横断歩道には
日傘を差した若い母親と
目線のしたで無垢な笑顔で話す少年
ひまわりが重い首をゆらつかせ
真夏の中央で木質のような頑丈な茎をのばしている
山 ....
ある背景
それはひとつの主題による架空人物を創りあげること
しかし
君を忘れた
時は既に70年近く過ぎ去ろうとしているのに未だ未解決な題材を前にして
【拝啓日本人の皆様へ】いまになっ ....
1 2 3 4 5 6 7 8