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埃っぽい一日が暮れかける
ゆくあてもない想いが影といっしょに夕闇に溶けて行く

ちっぽけな哀しみを手のひらで転がして
ため息にも似たつぶやきを繰り返す

幼い頃母に背を押されるようにして嫌 ....
フィボナッチ数という概念以前に
自然は数理をすべて把握していた

僕の心の中で君との関係性の黄金比は
生物学的に柔らかく深くとても妖しく
揺れ続けているがそれでも

日常の僕はいつも不安 ....
緩やかな流れに触れたいと想う
雑多なものをすべて洗い晒してしまう水のちからに

ただ流星の軌跡をおいかけて
その先の消滅を想う

ときに走りときに休みときに泣いて
やはり今がいいとおもっ ....
キムチトーストにはまっている
いまさら短時間高収入の仕事に就くすべもなく

ちぎられた時間のなかでファーストフードならぬ
簡単な食事と全自動洗濯機
電子レンジとオーブントースター
せまい部 ....
継ぎはぎだらけのタペストリー
隙間から柔らかな風が吹いた気がして

離島が点在する
静かな海をゆく船を夢想する

日常は羅針盤もないスケートボード
リュックひとつでバランスをとって乾いた ....
たいせつをさがしている
大袈裟でもなく控えすぎず弾力をもつもの

空は低いが僕の中にそれをおしあげる力があるだろうか
誰も風化しない星々も変化しないのではちょっと困るのだ

粘土のように塑 ....
きみが奏でるインプロビゼーション
太陽がさししめすデスティネーション

私はずいぶん整理されたのかもしれない
まるで骨格のように洗われるだけになりたいと

素朴な島人でありたいと心底おもっ ....
自然であること自然に衰えてゆくこと

ぶつかりながら消耗しながらもえつきる流星

いつ どこで

誰が 何を 何故?

自分のだけの視野で批評も感想もなくて
生きることも可能だが
 ....
ひかりのあたる角度によって
ものごとは綺麗に反射したりえらくくすんで見えたりもする

シャンデリアのある素敵な応接間
ある生命は空間を得るために代償を払う

それを得られない一部は
高速 ....
きみの取扱説明書をみつけた
ちょっと古びて
もう保証書もどこかへいってしまった

皮膚を剥いでゆくように
すこしずつものを整理してゆく

基本性能だけでいいのだ
死ぬまでにデフォルトの ....
戸棚の奥からでてきた何のものだかわからない古いリモコン
我が家ではときどきあるのだこういうことが
ためしにあちこち押してみる

わずかな振動が空気を震わせて
とつぜん世界が半壊
するわ ....
配達中にラジオで聴いた
でんでんむしを歌うあいだしょうこ

WIINKのあの娘だとおもった

つのだせやりだせあたまだせ
でんでんむしが言うには

そんなのわかってる
あんたこそ元気 ....
雨上がりのそら
草原に敷かれた鉄路
長大な貨車を曳く機関車が
ゆっくりと風景をよこぎってゆく

産業革命をささえた心臓が
風景のなかで鼓動している

そんないまではめったに在り得ないシ ....
いつか妖精と化すまえに
あどけないふりをしてくれないか
ひとけのない昼下がりに
しどけない昨日の夢を見たいのだから

広辞苑にも大辞林にも誰の日記にも描かれていない
ひそかな言葉で約束をし ....
日々のおおまかな動線や微細な素描に
こころの絵の具の淡彩で色をちらしてほっとする

ビュッフェのようなリトグラフの陰翳の鋭い世界も良いが
ちょっと太陽のぬくもりをもらったような
なにげない淡 ....
名前のないものにかこまれて生きている
見たもの感じたこと
言い表せないもどかしさ

伝えようとするものには
名前がないし
きみの良いところも
うまく表現できない馬鹿者だが

そういっ ....
淡彩の日常
点描の細かな作業で生きて行く

萌黄色から浅葱色に
いのちを明滅させる蛍

人や物
言葉にぶつかりながら生きる
自分とも

いつでも陰影を想うのです
単純で複雑そうに ....
ぼんやりするひとときがすきだ
ふだんそれほど張りつめているわけでもないのだが

焦点のないゆるさがもともとすきなのだろう
いわゆる生産的ではないだろうそんな時間

とくに創造的である必用も ....
横浜の姉に電話する。
料理や家事のことでわからないことがあると
姉にきいてみるのだが。

姉もだんだん逝った母に似て
話が長くなってきつつあるようだ。

煮ると焼くしかない僕のレパートリ ....
仕事柄
保育園や老人介護施設を訪れる

人生の入り口と出口
もちろん私は後者にちかいあたりを走っているのだろう
少々息を切らしながらも

保育園児に捕まるとなんどでも同じ質問をしてくるの ....
尾崎豊の歌詞のなかにあったことば

何にしたがい何を愛するのかかんがえていた

評論家や傍観者ではない自分

ちいさくてもほんとうの塊を掬う事


こころの網の目をとぎすませて

 ....
こころの2重螺旋
ことばの2重螺旋

裏階段をのぼって
巻貝の音を聴いた
気がした
愚かな自分を鏡に映す
冷え切ったからだにのこる温もりをさがしてみる
かつて確かにあったその感触を思い出してゆく

暖かい手を心に紡いでみる
たぶん忘れてはいない筈のことばを捜して
記憶を暖 ....
ほんとうをひとつ石のしたに埋めた
約束をひとつ鏡の裏にかくした

退屈がちょっと窓からのぞいた
懸命がぼくのしりをたたいた

月は宙ぶらりんで柳のしたを通りがかった
杜甫と李白がちいさな ....
ちょっと薄汚れて古い街だが愛着もある
あの街へかえろう

鑑別所から卓也もかえってきたし
住むところとこれからの仕事をなんとかしないとならない

さんざん迷惑をかけたその当事者が俺だなんて ....
生命はポテンシャルであってそれがカタチに宿って
具現化したものがリアリティなのだ という文章に出会った

なんだか最初はよくわからなかったが よく読むと
生命とは潜在的なチカラであり それが体 ....
僕は世界に愛されているのだろうか ずっと不安だった
母の瞳の中に 僕はいたのだろうか そしてあなたの瞳のなかに

それらは僕の生を映す鏡 だからずっとみつめていたかったのだ
おなじものをお ....
小魚の様に無心に生きる 花びらの様に綻びる 風の様に巡り 夏の様に燃えさかる
春の様に流れ 雪の様に舞う 歴史の様に積み重なり 光の様に消滅するのだ

その姿は見えない 誰にもさわれない 湧き上 ....
よく言われるのはスリーコードさえ弾ければ曲はできる。
だからFコードの壁でギターをやめた無限に近いスーパーギタリストに言いたい。
ローコードだって充分なんだ。 DとAとFが弾ければ立派なミュージシ ....
ジェーンは恋をする 素敵な恋
書きかけの日記のなか 彼との恋がはじまる

スイートジェーンは恋をする 重いビートの恋なんだ
日々は韻を踏んでやってくる 軽いステップで春のように

スイー ....
鵜飼千代子さんの梅昆布茶さんおすすめリスト(166)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕暮れ2- 梅昆布茶自由詩816-7-16
フィボナッチの夢- 梅昆布茶自由詩10*16-6-28
君へ- 梅昆布茶自由詩1416-5-28
途上にて- 梅昆布茶自由詩1316-3-1
風とスケートボードと- 梅昆布茶自由詩2215-12-13
たいせつの歌- 梅昆布茶自由詩20*15-11-27
いつか失ったものたちへ- 梅昆布茶自由詩18*15-11-3
案山子- 梅昆布茶自由詩1215-9-5
蛍日記- 梅昆布茶自由詩1915-9-2
空っぽについてのマニュアル- 梅昆布茶自由詩1915-9-1
リモートコントロール- 梅昆布茶自由詩2015-6-17
でんでんむし- 梅昆布茶自由詩1115-6-3
ロコモティブ- 梅昆布茶自由詩1215-5-27
ある妖精編- 梅昆布茶自由詩1215-5-22
迷子のうた- 梅昆布茶自由詩15*15-4-29
詩人- 梅昆布茶自由詩1814-11-13
- 梅昆布茶自由詩1114-10-16
ぼんやり- 梅昆布茶自由詩2014-7-6
姉と話す- 梅昆布茶自由詩2014-4-26
ブックエンド〜オールドフレンズ- 梅昆布茶自由詩30*13-12-2
小片- 梅昆布茶自由詩1113-11-24
螺旋- 梅昆布茶自由詩1213-11-24
ただこころのなかで- 梅昆布茶自由詩1113-11-19
そんな花見- 梅昆布茶自由詩1813-11-18
あの街へかえろう- 梅昆布茶自由詩1113-11-14
生命の容器- 梅昆布茶自由詩13*13-9-8
- 梅昆布茶自由詩1213-8-26
澄んだ水に- 梅昆布茶自由詩1413-8-14
人生はスリーコード- 梅昆布茶散文(批評 ...2*13-6-30
スイートジェーン- 梅昆布茶自由詩413-6-8

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