−軌跡−
それは
時には
複雑すぎるほどに曲がりくねっているようで
時には
単純すぎるほどに限りなく真っ直ぐなようで
一本の絨毯のようで
数千のピアノ線のようで
−軌跡 ....
僕は・・・・・ボクハ・・・・・
ツクリアゲタんだ。ボクを。
だから、大切な人よ。大切だった人よ
自分を責めないで
責めるならこの闇を責めてくれ
まるで嘘の上に嘘を重ねたような ....
ボクは無視を決め込み、眠りの闇に身を投じた
「ムカシノアナタハソンナデハナカッタ」
「アナタヲコウシテシマッタノハ・・・・ワタシノセイ」
「ウシナウツラサヲ、ダレモノゾマヌツラサヲア ....
消えた跡にはただそこにソンザイシタという
歴史だけが残っている
街を歩けば無人の高級店が建ち並ぶ
盗む気になれないほどの静けさで
「ミンナヲタスケテアゲテ」
言葉を発するものの ....
ある独りの心
ある二人が腕を組んで上っ面の幸せを
そこここに溢れさせています
「星の満ちた世界に、ヒトビトの輝くとき」
街頭の大型テレビジョンから
この言葉が流された瞬間
....
目覚ましの音で目を覚ます
短針は天に向かって背伸びをしているようにも
高さを競っているようにも
短針は短針で長針にはかてっこないのに
それでも、短針が長針に勝つと言う奇跡が起こるか ....
ぽつり。・・・・・・・
キミがつぶやいた温かくて優しいけれど
聞こえない言葉
ぽつり。・・・・・・・
生暖かい空気の中をボクめがけて落ちてきた
冷たいけれど温かい一粒
ぽつ ....
毒を飲まされたような
嗚咽{嗚咽=おえつ}が喉をさかのぼって来るような
気だるくて 体が重い
気持ち悪くて 動けない
そんな錯覚が現実となって襲い掛かってくる
まるで体中に楔を打 ....
凍てついた
道端に咲く
一輪の
花びら見つめ
「もう少しだよ」
君の事
迎えに行くとき
”満点”な
ボクになりたい
心躍らす
・・・・・・
あなたは独りじゃない
お前のためを思っていってやってるんだ!!
・・・・・・
君はここにいない
誰も頼んじゃいない
・・・・・ ....
「今夜は雪だって」
「そう。どおりでさむいはずだね」
そんなとりとめもない、大切な二人の時間と空間を
引き連れて過ぎ行く二人を眼下にとらえながら
・・・・ふ・・・・
あんな時 ....
どんよりとした静かで重そうな空を
支えとなるものもないまま「それ以上近づくな」と
睨み付ける
午後三時
そこここに散らばっていた子供たちは
おやつの時間だ、と我先にと暖かな愛に包 ....
慣れないタバコをふかしながら
チューイングガムを開いた口に放り込む
くちゃくちゃくちゃ
ちょっと古かったみたい −賞味期限を一週間過ぎてる−
噛んだ右の歯茎がちょっと痛い −顎も少 ....
月が白く染まるころに 君に会いに行こう
月が白く染まるころに 君に約束の電話をしよう
受話器をとって ダイヤルを回して 呼び出し音に息を潜めて
君を待つ
「なぁに?」
白く染 ....
いつもは嫌いなウイスキー
飲み干そうとすればするほど
拒絶の閃光が{ルビ肉体=からだ}を走りぬける
・・・・まったく使えないやつ・・・・
酔うことを欲する{ルビ精神=こころ}とは別に
....
いつまでも変わることのない
あの青空に恋焦がれて ずっと変わらないと信じて
心はいつも青く照らされていて 淀み一つない君の光は
僕の空の色を七色にも彩って
カケナイ心 いつ ....
「・・・・何にもないね・・・・」
「・・・・うん、何にもないね・・・・」
枯れ果てる直前の海はただ広いだけで
船も浮かんでいなければ、海水浴の子供たちもなく
鴎の鳴き声も聞こえなければ ....
夢って何なんだろうと思うときもあったんです。
掴んでしまうとあっけなくて、掴めないともどかしくて・・・
今の自分を誰が想像出来たんだろう?僕には多分無理だったと思います。
だって、幼いこ ....
I'm always close to you
「そばにいるよ」
歌声の素敵なあなたは天に召されてしまって
ずっと悲しくて、つらくて、どうしようもなく
落ちるところまで落ちて
....
繋いだ手はあなたの前で煙と化し
肉体は黒い球体と化しそれがかつて人の姿を演じていたことなど
忘れさせてしまうような
違和感と共感
虚と在をもちあわせている
平行にスクロールされていくセカ ....
きらめく星空 瞬く間に見た夢
あぁ 手を離さないでいて
波打つ心 雲間の向こうで微笑む{ルビ未来=あした}を掴めるの?
”I miss your smile”
突き抜ける青空 はばた ....
いつも遠くから見ているだけの君へ
今日は花を贈りたいな
どんな花が好きなんだろうな?
びゅーっ
世界各国の素敵な花たちをどこからでも
プレゼントできるよ
どんな花でもリクエストして ....
さっき見た君の姿は瞬く間になくなってしまって
いま、僕の吹いてるところは身を縮めたくなるほど寒い
ここから 君のいるのはあっち?こっち?どっちかな?
びゅーっ
あれ?
今見た ....
あなたのこと、見つめてもいいですか?
手のひらの小さな水溜り
そこにかすかに映るあなたの横顔、見つめていてもいいですか?
水溜りの水が手のひらからなくなるまでのわずかな間
あなたの横顔、見 ....
「僕らは彼らのように毎日そばで触れ合うことはできないけれど」
「僕のわがままだけど」
「君とずっと一緒にいたい。僕の心のそばにいてほしい。」
「大好きだから・・・愛してる」
好きなのに ....
なくもんか!
大声あげて泣きじゃくる君の少し離れた部屋の隅
ボクは天窓から見える月に向かって固く誓う
だって
男が泣いたら格好悪いじゃないか!
ボクが泣かせたのに泣けるわけないじ ....
声にならない声を空に向かって話し掛けてみる
「すべてを語るには早すぎる、僕らは近づきすぎた。
うん、そう。別れようとは言わない。言えない。
どうして、か。それは君が好きだから偽りたくないだけ ....
右目を左目
かたっぽは一重でかたっぽは二重
引っ張っても縮めてもやっぱり一重と二重
ちぐはぐ
ちぐはぐなんだけど不完全なわけでもなくて
ちゃんと顔のパーツも体のパーツもみんな揃ってる ....
・
・
・
音もなく湖に波紋が広がる
同心円の規則正しいリズムを刻む
その始まりはたった一つ音もなく
湖にこぼれた{涙滴=ティアドロップ}
それはまるで
見ず知らぬ人との間 ....
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