人恋し
神居る星に
会う人は
多生の縁と
思いなすかな
生き飽きて
君死とどめる
なみのはな
君が雪を見たいと言うから
バケツいっぱいに雪をつめて
溶けてしまう前に君の手の中へ
『冷たいね』って
それだけの感想
頑張ったかいがあったと
僕は感動
・
君は
もう来年の雪は見れな ....
財布の中に 小銭が二、三枚
まだまだ僕の価値は決まらない?
人間なんて みんな欠陥品
ぜひともこうなれ 近未来
・
『産まれたてのベイビーが
19800円!
今ならお洋服とおもちゃも
....
テレビドラマで人が死んでも
嘘だと知ってホッとする
そうして世界のどこかで
誰か死んだのを知らないまま
・
『助けて』って言葉を知らない
誰に言う言葉か知らない
呼吸をするので精一杯
....
ホントに情けない話だけど
もう死にたくても
さびしすぎるから
ひとりぼっちでは死ねないよ
こうなったら誰かを道連れに
・
道いく人にいくら頼んでも
頭を下げても 脅してみせても
たい ....
いざという時 言葉がでないのは
喉が渇いているからなんです
一滴の水でいいから
すごく濁った水でもいいから
・
町の明るさに怯えてしまって
町の外れでうずくまる君
ほうっておけないと思っ ....
その列車に乗る人は
とうに生きる意味など
なくしていた
意外にも混んでる車内
空いてる席が見当たらない
・
物静かな車内で
誰かがつぶやいた
『ハレルヤ』
おい 今誰が言ったんだ? ....
朝 目を覚ます度
『なんで起きたの?』って
責められてるみたいに
思えてくるよ
・
誰にも迷惑かけないように
すみっこの方を歩いてきたのに
まきちらしてる生きてる痕跡
ほら 怒られ ....
今さらその切符を買ったことを
後悔しても始まらない
どうせ次くる列車にはねられて
僕はその生涯を終えるつもり
・
きっかけはなんだったろう?
ろくに覚えてもいやしない
ただこんな終わり方 ....
ここにいちゃいけない
もうすぐここは湖の底
早く逃げなきゃいけない
もうここは君の居場所じゃない
・
青い瞳のいじめられっ子
やっと見つけたこの居場所
『ここにいちゃいけないの?』
濡 ....
陽の目を見ない
いつまでたっても
太陽の光は届かない
僕らの住み家
アンダーグラウンド
・
蛍光灯の明かりが
僕らを照らして
それだけで
なんとか生きていけるだろ
ずいぶんつまんな ....
深い森に一人たたずむ彼は
僕の十倍は生きてるだろう
それでもまだ僕と同じはずだ
まだなにかの途中のはずだ
・
成長したなんて自覚はないけど
ただ背は伸びて
歩幅は大きくなった
それだけ ....
揺れる船の上
遠ざかっていく港町が
俺を冷たい気持ちにさせる
『ずっと一緒に旅をしよう』
という約束を
やぶったお前を恨んでやろうか?
・
僕を許してくれとは言えない
ここで見つけた幸 ....
みんなが忘れてしまったことを
いつまでたっても覚えてる
きっとあの子も覚えてる
とりにきてよ 君のわすれものを
・
君からもらった温もりは
借りたものだと思ってる
すぐに十倍、百倍にし ....
手をかざした
手の向こうに天井
天井の向こうに
星空を思い描いた
・
天井と壁があるだけの部屋
例えるなら
僕の部屋は小さなテント
そう思えば ほら
何もない部屋だけど
少しはわ ....
金色のコインは
自分だけの幸運のお守り
誰もが金色に目がくらんで
うらやましがって 欲しがって
本当の価値を知らないくせして
・
落とさないように
盗られないように
強く握りすぎたコ ....
命知らずな黒猫
いつもなにかとぶつかって
近づくものに牙を見せ
触れるものに爪をたてた
・
残した爪あとは
彼の生きた証
孤独すら恐れないことが
彼の勇気
・
恩知らずな黒猫
傷 ....
誰にも知られたくなかった
僕の宝物は人の物
本当に欲しいものならば
奪い取っても仕方ないだろ
・
輝きを失った宝石を
見せびらかして
びくびくしながら笑って
誰にも知られないように
....
車にひかれた 仲間のからす
誰か あいつの死を
悲しんでくれないか
ひびのはいった 車のガラス
お前 そっちの
心配しかしないのか
百回 他人が死ぬのを見ても
一回の自分の死が実感でき ....
君を救えるのは僕しかいないと
本気で
信じていたんだよ
ただそばにいるだけで
なんでも知ってると思ってた
・
見通しのきかない闇色は
いきなり目の前にあらわれる
笑顔だけずっと見ていた ....
おとぎ話を聞かせてあげる
桃から産まれたわけでも
竹から産まれたわけでもない
ヒトから産まれたヒトの子供が
いつかは天使になるつもり
・
それはね
誰かの後ろに守られたとき
そのヒトの ....
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