きのう遺書を書いて警視庁に集まった僕らは

福島で集結した自衛隊の方々といまそこを出発した

現着し東電社員から教えて貰った知識と図面を目で確かめてゆく

そして爆発の影響を図面に書き込ん ....
雪が降る

音のない洞窟に

音楽を幻視する作業員たち

雪が降る

味の素みたいだ

時がゆっくりと崩れている


時が蝕まれることだけを数えている

これ以上なにかき ....
線路には

行くか、戻るか、停まるしかなかった

生きたい

生きて欲しいし生きてて欲しいのだ

死んだら

停まるしかなくなってしまう気がする


見せつけてやろうぜ

 ....
フレーフレーみんな

フレーフレーみんな

フレフレみんな

フレフレみんな

わっー

ドンマイドンマイみんな

いいぞいいぞみんな

わっー


お母さんは泊まり ....
妥協とはこちらのてのひらのうえで

相手に主導権を握らせることだ

そして妥協しながら大義名分を探してゆく

相手を巻き込むことが可能な大義名分

その楔を撃ち込んでからいったん身をひ ....
過去三例しかないことが

いま同時に三つ起こっている

あしたきっと飲みにゆこう

馬鹿さわぎして

まっとうなひとに叱られよう


蓄えて

足るを忘れて

それに慣れ ....
政府に文句などない

最悪の事態なんて

タイムリーに通達されるわけない

四五時間後がいいとこだろう

それでも速いぐらいだろう

いま小田原の弟のところにいる

小田原から ....
みながんばっている

いちばんがんばらなければならないひとを

一心に応援しなくなって

この国はいったいなんねんたったのだろう

みながんばっている

うさんくささに気づきすぎる ....
わたしは日本人だ

日本でうまれて暮らしている

わたしは日本人だ

国籍だってきょねんからそうだ

食べ物いがいもとの国籍には興味ない

食べ物だって興味ないかもしれない

 ....
メインタワー十九階

シャンデリアがゆっさゆっさと揺れていた

長机のしたに隠れていても

それは天井からの落下物だけのお話だから

部屋を飛び出して非常階段をさがした

鉄扉をあ ....
文学や報道が

対話や歴史が

この国をこの世界を

果たしてどこに導いたのか

言葉は無力か

雪が青い夕暮れ

見飽きた景色

それを揺らしている

移動している
 ....
モーツァルトのレクイエムはモーツァルトっぽくない

湧きあがる足跡がきえてゆく

最初からあった宇宙を突然さしだす

そんなモーツァルトっぽさが

レクイエムでは

モーツァルトの ....
まる

切り取られたいっこ

有限のまる

まる

無限にぽっかりあいた

穴ぼこのまる

まる


切り取られたいっこが有限のまるならば

穴ぼこがぽっかりあいた無 ....
風がほどける

追いかける

光がくずれる

ふくれだす

水っぽいぬくみよ

おまえはどこにゆくのだ


ほんとうの目的地とはいつも

突然あらわれたかのようなふりをす ....
じぶんを責めんな

たにんも責めんな

ま、こんなもんだろ今んとこ

て、あきらめてるふりでもしてろ

で、欠片でいいから

感謝できそうなことかき集めるんだ

そいつに嘘でも ....
あなたはほかに青があれば青の勉強をしていた

あなたはほかに黒があれば黒の準備をしていた


どうして青や黒には何かを思った

ぼくだけ白いところにいた

こんなでどうして責められよ ....
いじわるなひとに

じぶんを変えて成長することで

立ち向かおうとするひとよ

それが見知らぬひとであっても

ぼくはあなたを肯定するだろう

いまのままでいいじゃないか


青い赤がありました

青 ....
雲ひとつなかった

青い空に

裸の木々の先端たちが

根のようにのびていた


空を吸って根を地球にのばしてゆく

地球という孤島に、空という孤独に、


雲ひとつなかっ ....
教科書はNHKの歌番組

詩誌はNHK教育の音楽番組

現代詩フォーラムはNHK第一のラジオ番組

共通はNHK

NHKってなんだ

コマーシャルのないところで守られている

 ....
深夜営業のサテン

ぼんやり夜道を見つめていた

店の明かりに照らされた冬のかっこう

面影がゆれて足早にすぎてゆく

幸福について考えていた


生きてゆく資格


そん ....
また会えるからさびしくなる

花粉のせいで涙めになる

振りむいて手をあげる

はなれてゆく

みえなくなる

歩きだすしかなくなる

花粉のせいで涙めになる

また会える ....
カメラが曇る

あぶらで曇る

ぼんやり朽ちていた

春にあぶられている


印象派たちが

表面積を想像した

輪郭を考えた


カメラが曇る

あぶらで曇る
 ....
この糸のさきを

だれもが放してしまった

糸のかわりに

だれもは棒で突いてきた

棒を糸だとつかんでみても

からだは痣だらけになるばかり

この糸に風が吹くのを

じ ....
膝の痛みにはふたつある

膝関節の擦り切れ

膝まわりの筋肉の炎症

今回は後者のほうだ

接骨院の先生にそう言われた

胸の痛みにもふたつある

胸あたりの疾病の痛み

 ....
かたちを見つめる

虚無がしずかだ

茶室に作法がこだまする

石庭の顔いろで

抹茶が飲み込むデスマスク

宇宙の鈴の音を聴いている

エイトビートのピアノ鳴る

声が消 ....
いつからだろう

世界を導きたくて

三歩さがってみたりするようになったのは

世界を巻き込まなくちゃならないから

きのうのテンションに

きょうあわせてきたひとがいる

ど ....
うかれているしかなかったのだ

さびしかった

信じられないくらいの

さびしい状況にいたのだった

いちかばちかのような気持ちだった

だから

うかれているしかなかったのだ ....
ツバメグリルにはいちねんにいちど行った

いちねんにさんど母と会っていたのだが

そのうちいちどはツバメグリルでだった

ぼくと妹の誕生日がちかかったから

そこで母が祝ってくれたのだ ....
車窓から富士

遠くちかく富士

この国の詩情

白というかたち

いまも昭和も

江戸時代も

風土も時間も

車窓から富士

遠くちかく富士

この国の詩情

白というかたち
路地から通りにでると

いや、もう路地から

あたたかな風がほどけていたのである

それがからだをやらかくぶ厚く

バイブレーションさせていた

坂道を明治神宮のほうへあがった
 ....
吉岡ペペロ(4238)
タイトル カテゴリ Point 日付
1935自由詩311/3/18 13:38
雪が降る自由詩611/3/17 15:18
行くか、戻るか自由詩311/3/17 14:51
フレー自由詩211/3/15 23:55
たまプラーザにて自由詩111/3/15 23:29
あしたきっと自由詩511/3/15 20:47
小田原城にて自由詩311/3/14 22:08
絶望の溶け方自由詩111/3/13 19:37
わたしは日本人だ自由詩211/3/13 18:31
生きることを考えたら遠く離れるしかないのだ自由詩211/3/13 12:00
雪のなかの言葉自由詩411/3/10 18:56
レクイエム自由詩211/3/9 23:01
有限のまる〇無限のまる自由詩411/3/7 23:49
春の歌自由詩311/3/7 22:35
からくり自由詩111/3/7 22:15
青の勉強/黒の準備自由詩011/3/6 23:10
心のぐあいで携帯写真+ ...211/3/6 2:11
地球という孤島、空という孤独自由詩1211/3/5 22:15
【批評祭参加作品】教科書の詩、詩誌の詩、現代詩フォーラムの詩[group]散文(批評 ...411/3/5 13:45
幸福自由詩411/3/5 9:02
改札口自由詩411/3/4 14:59
春のあぶら、れ自由詩011/3/3 13:48
この糸のさきを自由詩711/3/2 0:44
痛みの法則自由詩111/2/28 22:40
茶室のデスマスク自由詩511/2/28 5:59
希望の歌自由詩211/2/27 23:24
さびしかった自由詩1611/2/27 12:08
いちねんにいちど自由詩311/2/26 22:36
白というかたち携帯写真+ ...111/2/26 15:14
春一番自由詩711/2/25 18:29

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