ただ見ているしかなかった
こんなに弱い俺なのに
なんでかそれを見つめていた
そんなつもりもなかったのに
しがみついていたのだと
押し流されるのを見つめていた
理不尽?
無常?
離別
....
正しいことなどない
決めつけられることではない
ふたりで話し合い
感じたことに任せてゆこう
ふたりはいっつも
じぶんを滅して生きていた
ふたりが感じたら
....
会えなくなるとはカタチのことだ
カタチにこころが付いて行かない
カタチとこころは全くちがうのだ
ぼくはこころだけを感じてゆこう
こころのことだけを感じてゆこう
会 ....
なにを考え
なにを感じているのだろう
からだに聞いてみる
あたまやむねに聞いてみる
かき集める
かき集める
なんのためになにを
不安をぼくは支えている
....
あしたも朝から会社だった
こころやからだを使う仕事だった
思考や感受性をフル回転させながら
自問自答や己の正当化をくりかえしながら
反省や確信を行ったり来たりしながら
お ....
すべてのITシステムに信頼を
そんなキャッチコピーを見つめている
すすめセラミックス
そんなキャッチコピーも見つめている
疲れることがおーいーなー
そんなこころを持て余している
ウワサに ....
ポンポン雲が青空に
向かいのビルは墓標です
冬がなんぼか寒空に
墓標は死者の眼差しです
あかるい砂漠が
くらあく湿る
にんげんたちが
くらあく陰る
そうさグッバイ
ポンポン雲が青 ....
こころは雲かそのうえか
まえから弁護士みたいなおっさんが
道をゆずらず歩いて来た
町に光が差していた
雲の段差の隙をぬい
町に光が差していた
こころは雲かそのうえか
まえから弁護士み ....
星をみたくて
夜風をすいたくて
みんなシーンとしたくて
使命感だけが
ほのぼのと燃えていた
哀しくてなみだより
胸のいたみより
息ができなくなった
....
探していた?
なにを?
鉄の味を
どぶのかたちを
骨の軋みを
探していた?
甲州街道に
サンタクロースたちが
冷えた夜を
道行くひとの
....
あのときぼくは
きっと捨てられたんじゃない
疲れることから
自由になりたがられただけだ
だから悲しくも
そのほかの感情もなんにもない
頬を撫でられながら
....
夕日を行く
東京の西の町を行く
選挙でまた
ひとはいっとき
応援する先を替えてゆく
その移り気と盲信のお祭りに
70年まえ
アメリカと戦った日本を見る
夕日を行く
つけ麺ジャイア ....
秋なしで冬が来た
水が温めば
春の匂いがした
休みの日の朝
まだ青灰色の雨の朝
ぬれた裸木の香のなかを
肺やわらかくさせ歩いていた
抜かずにいかせたかった ....
俺が悪い
価値は相対的なものだから
俺が悪い
俺が悪いってことで
たしかにそうなんだから
その心許してやれよ
俺が悪い
価値は相対的なものだから
....
とある日に
みんなうまれてきたというのに
今日はとくべつな日だった
それだけで
ほんとにうれしくてやさしくて
めいわくかけてありがとう
もどかしい
まちが ....
海は青く大きくて
波はいい波ま白い飛沫
海は暗く明るくて
分厚い意味も光り輝く
おーい海、海よ、
風化させじと俺は行く
惨事の爪痕
整えられて
風化させじ
と俺は行く
校舎の張替 ....
地震で死ぬために生まれて来た訳ではない
そんな気がする
地震から助かるために生まれて来た訳ではない
そんな気がする
そんな気がする、それが一等たいせつに思えた
こんな夜は ....
中村勘三郎が死んだ
勘九郎のイメージがぼくには強かった
ハッと驚いたようなとぼけたような目と口を思い出す
そばにいると誰もが惹かれた男ぶり、人間ぶりだったと言う
ぼくがそうなる ....
こわい経験をして
これからも
こわい経験が控えていることが分かっていると
ぼくのキャパシティは少しだけ上がっている
点と点を結べば
その線ぐらいは一気にゆけそうだった
....
卵をわざとらしくさせたようなカステラ
あの甘さに真実などない
甘さは真実を同じ味にかえてしまう
そう決めつけてみたところで
悲しみはなにもかわらない
かわらないと決めつけ ....
正しいもの同士が
ぶつかり合ってしまうのは
両方ともが間違っている訳ではなくて
両方ともが正しい訳でもなくて
答えがあると信じている者同士だから
だからぶつかり合ってしま ....
つぶやきでなくささやき
誰かがいるなら
みんなそうだったはずだ
この街の山並みになれて
朝に照らされて
涙も流せずに果てていた
愛はぼくに練習させる
その ....
飛行機がこわい
とくに国内線が苦手
安定した飛行時間なんて10分ぐらいなものだからだ
あとは上昇と下降で機体が揺れて音たてて生きた心地がしないからだ
死ぬのがこわいのだろうか
....
ゴルフはからだの使い方だ
からだの使い方を3分で会得する者もいれば7年で会得する者もいる、ただそれだけのことだ
会得のスピードが才能なら会得するまで諦めない根気強さも才能にちがいない
いのちの使 ....
陳腐な切実
ブックオフにかかる畳み掛けるような音楽
たとえばファンキーモンキーベイビーズ
白か黒かが重要で
買うか買わないかが重要で
たとえば年末ジャンボ宝くじ
....
満月と月に照らされた海面を見ながら若者と話し込んでいた
この若者と話していると月に照らされた海面がとてつもなく愛しく思えてくるのだった
満月が若者で月に照らされた海面がぼくだった
ぼ ....
赤茶けた透明な木々が
大きくて清々しかった
あの清洌の真下を歩く
歩いている
それが紙をめくられるようにちぎられる
ぼくは夢を見ていた
あのひとに昨晩
祖国の秋について話したからだろうか ....
月はあんなに高いのに
その真下しか海は光っていなかった
ぼくがこうやって命を使っても
世界じゅうを照らせないのとおんなじだ
ひかりはこの世の一部分しか照らせないのだ
そのことがぼくを静かにさ ....
冬の祖国から君はやって来た
ぼくは君にサーフィンを教えた
君はぼくに祖国の秋の美しさと
命を使うということを教えた
君は祖国に殉ずる
冬の祖国から来た君に殉ずる
ぼくは君に殉ずる
冬 ....
波には波より速く泳がなければ乗れない
パドリング、波、ボードに乗る、
波に着地するようにボードに乗る
ボードの先端が波頭に乗っている
波頭が白く砕け白く生まれ変わる
それ ....
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