裸の証拠をあたためる

抱きしめながらあたたまる

おなかの痛いところを

わしづかみにして痛みとる

そんな愛し方が下手でした

弱くて物足りないって

抱きしめながらあたた ....
そんなにやわらかな声で心配されたら

こんなにもいとしい存在に痛みがあるなら

あんなに苦楽を分かち合えるというのに


うたぐってごめん

清流が森のなかを走る

こまらせてご ....
奇跡のひと、

とはヘレンのことではない

奇跡のひと、

とはサリバン先生のことだ

私は奇跡のひとではなかった

奇跡を起こすまえに涙ぐむ

私はふるえる者だった


ヘレンは先生に7歳になるまえ ....
失うことを見つめている

悲しい気持ちを確かめている

30年経ってもなにも変わらない

あの頃から泣き場所をなくしていた

私は忘れるのが得意になっただけだ

強烈な自白剤を打たれたところでなにも思 ....
自分を滅することが癸巳の年の

俺のテーマだ

だからそれが始まるまであと一ヶ月弱


癸巳に倣って

最高潮に達してやるさ

最高潮を脱ぎ捨てて

新しくなっておいてやるさ ....
声で伝えることが誠意なら耳を失えばあなたの誠意は伝わらない。

直接会うことが誠意なら目を失えばあなたの誠意は伝わらない。

触れ合うことが誠意なら灰になってしまえばあなたの誠意は伝わらない。 ....
太陽が見えなくなると黒くなった川面からたつ川の匂いが確かになった。
風が吹いてもそれはどこへも去らずただ辺りを湿らせ懐かしがらせ暗くさせ刹那の思いに姿を変えたりもした。

普段聞かない音が川の匂 ....
川岸を包囲した。
鮫島は高田を包囲した。個体として。人生の一点を。
鮫島には罪悪感はなかった。
「みんなおまえの被害者なんだよ」そう呟いていた。
そしてよこにいる明美を見遣った。
明美が叫ん ....
その川は一方通行のアスファルト道に挟まれていた。川面は夕陽が当たると黒く見えた。
高田開彦が逮捕されたのはちょうど夕方の川が黒くなる頃だった。
川の両サイドを七八人の警官が彼を捕まえようとその距離を縮 ....
娘を嫁にやるとき

私はそれを

娘の病気の治療だと思うだろう

治療が済んだら

いつでも戻って来れるのだと

私は涼しく思うのだ

つらい治療もあるだろう

ますますひどくなることもあるだろう

 ....
ぼくはうたがっているのだ

うたがいを確かめるために電話する

あんなに伝説を残したあのひとのことを

ぼくはうたがっているのだ


うたがうとは傷つく準備をするということ

傷つく準備とは生きようと ....
俺いがい大切にできるだろうか

俺は傲慢なのだろうか

俺はおまえとのことに謙虚なだけだ

俺がそうであるように

俺いがい大切にできるだろうか


じぶんを滅する、そうすれば
 ....
こわかった/じぶんがどうなるのか/どうなるかなんてわかってた/しつこくなる/じぶんをためしたくなる/こわしたくなる/つなぎとめたくなる/あなたをためしたくなる

それはあなたに/あまえているのか/ ....
なにかで読んだ台詞だった

損しないかぎり他人に親切にする

ハードボイルドエッグのような人生

負けを受け容れる人生

かじる

しみる

タフネス

なにかで読んだ台詞 ....
あなたと母が珈琲店

はっとする

痛みと愛しさにはっとする

いてもたってもいられなくなる


こころとからだを大切に

信じるちからを

萎めたくはなかったから


 ....
冬のさくらのようにひっそりと

車道のよこでいっぽんきり

幾人かの目を楽しませるように

だれも知らない星のように

届かなくても惨めでも良いから

明るく清く涼やかなさくら

ほんとにそれで悔いは ....
いま、音楽かけてるか?

ちらかってなんかないよ、星空を、ちらかってるなんて言うか?

ほんとうだよ、これはぼくとふたりだけの、ほんとうだよ、

でも、セロファン系のゴミや、キャップや、ま ....
知らないところで風が吹く

たとえば長野の山中で

たとえば月のうら側で

知らないところで風が吹く


それがつらくて飲み込んだ

それがつらくて寄り添った


だれも悪 ....
愛するひとの愛するひとを

愛する

てっとりばやい愛だ

そんなに一緒にいたいのか

高速道路に夕日落ち

そんなにそばにいたいのか

手荷物からお荷物に

愛する

愛するひとの愛するひとを
夕暮れの遊園地

もう誰も乗らない遊具

健気に笑っている

無常を知らないで

裏切りも知らないで

幸せになりたくて

健気に笑っている

もう誰も乗らない遊具

夕暮れの遊園地
雲になって

ひとを許したい

雲になって

ひとを見守りたい

雲ぐらいの身勝手さで

堂々と

片隅であなたと暮らしたい

雲になりたい


雲になりたい
凍った蛇口をあきらめて

くんだ水をリヤカーで押していた

すこしぬれただけで

手が冷たく痛くかたくなっていた

それを思うとなみだぐめた


ぼくの身代わり?

あなたの ....
また、おもしろいはなしあんで

ぼくが聞いたらおもしろい

感じるところもおんなじだ

また、おもしろいはなしあんで


前髪ぱらぱら静電気

手櫛でぱらぱらもと通りに

裸 ....
ぼくの時計は1500円だ

安いから買ったわけではなくて極端に軽いから買った

まえの時計は5250円だった

これも極端に軽いから買った

でも安い時計はだいたい一年くらいしかもたない


時計をは ....
十年ぶりに会おうが

なんにもかわってないような

そんな気がするのは

たぶん

きっと

お互いのあのときが

まだ消えずにあるからだろう

十年てそんなもんだ
ヒマラヤザクラは冬咲く桜

冬青葉繁れる

そうセットされた時限爆弾


こんなに辛い人生ならば

敵も味方も

せめて必死であってくれ


ヒマラヤザクラは冬咲く桜

冬青葉繁れる

そうセットされ ....
たぶんふらふらだ

本気の小学生がかかって来たら

やられてしまうだろう


そんな時間の影のなかだった

自分を抱えた思惑が

ぼくを置き去りにしていった


たぶんふら ....
大きな空に

なんぼんも飛行機雲

それが放射状に広がって

ぼくたちは

愛を許されていた


ありがとうありがとう

またこれるかな

ほんとうにありがとう


 ....
時間がない

時がすすむ

時がすすむ

時間がない


時間がないから時はすすむ


時間がない

時がすすむ

時がすすむ

時間がない





 ....
法則を聞いてみる

雲のうえに

青空に

ひかりに

法則を

発見せずに

決めつけずに

雲のうえに

青空に

ひかりに聞いてみる


市電がとおる
 ....
吉岡ペペロ(4238)
タイトル カテゴリ Point 日付
愛をうたがう自由詩313/1/7 22:19
森のなかの清流自由詩213/1/7 22:10
奇跡のひと携帯写真+ ...713/1/6 19:05
1983年2月の夜携帯写真+ ...113/1/6 15:58
自分を滅する自由詩013/1/6 11:57
悲しみ自由詩713/1/5 23:37
川の匂いの告白自由詩613/1/5 20:04
鮫島太郎の告白自由詩213/1/5 11:40
高田開彦の告白携帯写真+ ...113/1/4 21:54
ここにいる携帯写真+ ...213/1/4 21:13
うたがい携帯写真+ ...213/1/4 16:23
護る自由詩313/1/4 9:06
流星雨自由詩213/1/3 23:55
損しないかぎり他人に親切にする自由詩613/1/3 16:33
珈琲店自由詩213/1/2 23:23
冬のさくら携帯写真+ ...113/1/2 23:20
音楽自由詩413/1/1 23:50
風が吹く自由詩513/1/1 1:54
愛する携帯写真+ ...313/1/1 1:07
夕暮れの遊園地携帯写真+ ...113/1/1 1:06
雲になりたい携帯写真+ ...112/12/31 14:39
自由詩112/12/31 14:36
おもしろいはなしあんで自由詩112/12/31 14:30
ぼくの時計携帯写真+ ...412/12/31 0:06
十年ぶりに携帯写真+ ...412/12/31 0:05
ヒマラヤザクラ携帯写真+ ...312/12/30 14:34
ふらふらだ自由詩212/12/30 14:26
ありがとう自由詩312/12/30 14:25
時間自由詩112/12/30 14:24
信じる自由詩812/12/24 10:01

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