応募券いっぱい持って昨日までの締め切り
ぼた餅の重さで棚が落ちた
嘘っぱちの夜と踊る
いかにもな死体処理役南風
帰り待っている鏡の新月
悪役を褒めた子が地球儀をまわした
牛乳で割るカクテルしかないのか
愛鳥の日や誕生石のペアリング
整えた言葉に寝ぐせがない
ばあちゃんに書かせた俳句が金賞
ファールフライ落としたキャッチャーがロン毛
ノアの方舟に穴あけている
予定通りツッコまず下を向いた
花見団子持って桜のない寺に来た
春の汗を犬がひっぱっている
フォークの握りでボール抜けなくなっている
工具買って直せず
蟻の入った梅酒を蟻ごと飲んでキーの高い歌を唄う
救いの手がとどめを刺した
病んだ月が欠けない
リセットボタン探す指が太い
雨から出て不味いタバコの煙
ふり返らない黒い蝶に夕立
帰り道忘れたどうせ一人暮らし
嫁がぬ爪が値札を剥がす
一行詩が長い
雪降る朝に一輪の春
目白鳴くプラスチックの菩薩像
かまってくれない女のブログ読んで朝刊の届く音
下ネタじゃなかったのに
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