モノローグと別れをしたらそこには何があっただろう
       息がしにくい 君は何処?何処にいるの?
        自閉する夜を生きるには私はまだ子供で
 ....
横たわるアスファルトにトマトジュースと云う名の
血を吐く私は死体。

学校から盗んできた白いチョークで人をかたどる
友達はさしずめ第一発見者。
それもとびきり胡散臭い。

アスファルトは ....
「…rapid eyes movementだね」

「なにが、」

「最も深い睡眠状態で、覚醒には強い刺激が必要であるが、脳波は覚醒時と同様の振幅を示し、開眼時のような速い眼球運動がみられる時 ....
哀しみを抱き締めるみたいにして
君はありったけの力で私を包む

私は熱に浮かされた
白痴みたいに言葉を紡ぐ

「愛してる」

生きるって哀しいね
でもとても素敵だね

なんで泪が ....
寒いと駄目なことばかり考える。
嫌だなぁ あたし冬嫌いだな

君が居ないと駄目だ なんて
惰弱な精神

共依存しないのが二人の理想なのに

寒いよ

帰る家が違うのはど ....
暗闇に言及したって、いつだって答えはない。

強く息を吸ったら僅かに死臭、が

ねぇ、君。

愛していたよ。

すごくすごく。

愛していたよ。

ふわふわの頭持ちながら
死 ....
時折、死んだように目を伏せる君を
パラドクスを完成させた完璧な死体と思い、
その横顔に恋をした。

僕はネクロフィリアなんだろうか?
自分の皮膚の下におぞましい欲を感じる。

 ....
愛する人と手を繋いだりキスしたり抱き合ったりするとき、
いつも考えることがある。

私達の身体の境界は何処ですか?
心の境界は何処ですか?
いつからふたりはふたりで、
いつからひとつになる ....
「あ、雨の匂い、」


目をゆるく瞑ってキミは云う。

僕は考える。
キミの柔らかな髪からも雨の匂いはするのか、
なんて柄にもない事を。


「北東から哀しみがやってきます」

 ....
白い夢をみる雨の朝
石畳は濡れそぼって君の靴音を響かせる

風もないのに遠く
赤いアンブレラはくるり

しなやかな求愛みたいに廻る

フリードリヒは終日モルヒネを胸に抱く
 ....
名を呼べばいつでも来てくれる
君を犬だと思ったことはないけれど

ヒールの靴底で君をなじる至福
浴槽のなか 向かい合って足裏で君の頬を叩く至福

偶にね、
運転中の横顔見ながら噛み付きた ....
靴紐がほどけたまま歩き続ける
家に着くまでに3回 無様に転んだ
擦り傷をつくるたびに上がる口角
もっと もっと 痛みが欲しい

壁に頭を打ち付ける
どうして生きてんだ どうして生きてんだ  ....
若しも私の目が光を失ったなら



貴方の手で導いてほしい

貴方の言葉で伝えてほしい

貴方の体温で生きていることを実感させてほしい



傍に居て  居なくならないで

 ....
うとうととまどろんでいたら
夢の中に君が帰ってきてしまった。

間延びした声で「おかえり」と私は云い、
少し疲れた声で「ただいま」と君は云い、

私は起き上がって、

…起き上がって? ....
(はやく耳をふさいで。あれは死人の戯れ唄―。)


寒々しい空は、睨むごと暗さを増して、
空が生きているならば、それは今にも息絶えそうな色をして。



冬の匂い、

スカートの裾 ....
抱えた哀しみまでそっくり瓜二つなんて
神様は本当に酷なことをする

心のやわらかい場所で繋がる君と僕の
その温度の共有こそがすべてだったというのに

目を離した隙に君は遠くへいって ....
五線譜に音符が幾つもついた靴下をはいていったら
なんと運転席の男(26)がじゃれた。

「こら、運転中」

「だって靴下、可愛いもん」

「可愛いもんって……あぁ、うん」



 ....
写真を撮りたい、と云う欲求は一体何だろうと考える。

撮りたいと思うものはいつも空。
そして原色がちりばめられながらも穏やかな色をした公園、
自分の周囲にいる愛しい人々、
かつては息をしてい ....
私の痛みが君に沁み込んでいく

涙を一粒 こぼすたび
瞼をつよく こするたび
肩を震わすたび 声に涙が混じるたび

君の車からティッシュをひったくって
泣きじゃくる

涙が出始めると ....
過去のトリミングは上手くいかないよ

無花果の匂い 雨の匂い

ピアノにくちづけて 無重力、時々カニバリズムな僕ら

君を赦そう
両手を大きく広げ 世界にさよならした君を
扉をひらくふ ....
薄明かりの中、夜目が利かない私の手を引いて
いつの日か連れ去って下さい。


貴方の幸せがいつも私の隣に存在するのなら、
こんなにも幸せな事はないよ。



貴方を守りたい


 ....
感傷ナド噛ミ殺シテ愛したりすればいい。
泣きわめく幼児を俯瞰。
手にはコクトォ。

避難はしごの下で安い肉を喰らう。
願わくば貴方が私を喰らえばいい。
貴方のやさしい顔へ私の小さな手を伸ば ....
シュヴァルツェ・カッツを追いかけて太陽を見失う。
別にどうでも良いのだけれど。

瑞瑞しい指先は白く膨張した溺死に似ていた。
あの日の笑顔に似ていた。
あの日に失った太陽に似ていた。

 ....
Act:01 「アロンアルファ」


「どうも、星が墜落したようだ」

声をひそめてそう云った男は、瓦の取れかかった屋根から
落ちてきた。

「君だって墜落してるじゃない」

右手 ....
今日の雨は哀しい音で泣くから
傍に居て欲しいと、思うんだよ。

頭をぎゅう、と締め付ける雨の響き方が
やけにゆっくりで
あのイントロに似ている、と思ったりする。

死は矢張り誘惑で
言 ....
君の肩越しに白熱灯
君に触れられた部分が熱を持つ 静かに静かに

手をきつく繋いで
深い場所まで二人で堕ちよう?


「温もりを ひとつ あげる」

「…何を、きみはくれるの?」
 ....
夏は滅びを垣間見せるから
静かに優しく笑っていて

愛してくださいなんて云わないから
だから どうか 死なないで

音のない哀しみは雨

微速度撮影で人生を撮ったとしたら
壊れ始めは ....
雨の夜はささくれていくよ
言い訳なんかはごめんだ

頭蓋骨がきしり

水音は止まない断罪のようで
息が出来なくなるよ

雨垂れ
死体
仮装行列

そこを行くのはだぁれ?
いつもいつもいつも自分に非があると思って生きてきて
悪くなんかないよ、って不意に頭撫でられたら泣いてしまうでしょう?

どうして君はそんなにも優しいのだろう。
綺麗になりたいと思うよ。
はや ....
「中々、来ませんね」

「そうですね」



「…?お二方、何を待っているので?」



「シですよ」

「シ?」

「死を、待っているのです」




「もう五 ....
朽木 裕(163)
タイトル カテゴリ Point 日付
両切り煙草に火をつける 空はもう夕景自由詩4*06/12/23 0:57
トマトジュース自由詩4*06/12/19 22:59
レム散文(批評 ...2*06/12/17 20:35
哀しい熱だね自由詩4*06/12/16 0:43
呼吸自由詩2*06/12/11 23:46
骨は私が拾います自由詩6*06/12/11 23:33
ネクロフィリア幻想自由詩2*06/12/7 22:33
ふたりがひとつだったなら未詩・独白5*06/12/4 23:38
北東の恋人散文(批評 ...4*06/12/4 0:26
フリードリヒは終日モルヒネを胸に抱く自由詩8*06/11/24 23:11
エス自由詩3*06/11/20 22:58
お前はもう息をするなよ未詩・独白5*06/11/18 23:23
ひかり自由詩2*06/11/8 17:31
はやくあいたい。自由詩2*06/10/31 21:49
早贄の宴自由詩2*06/10/23 13:31
シャムはダンスを踊れるか自由詩2*06/10/17 21:27
そんな二人は今日も仲良しです。散文(批評 ...1*06/10/15 21:47
視界に在る言葉散文(批評 ...3*06/10/15 21:09
ティッシュの箱は抱えたまま自由詩2*06/10/10 23:24
世界にさよならした君を自由詩3*06/10/4 12:19
宵闇ペリドット自由詩3*06/10/2 23:17
ひとりあそび自由詩2*06/9/30 21:47
シュヴァルツェ・カッツ自由詩3*06/9/30 21:46
天体に関する話散文(批評 ...4*06/9/25 19:07
雨よりはやく自由詩4*06/9/19 23:49
私はある意味、銃殺された散文(批評 ...1*06/9/19 21:48
音のない哀しみは雨自由詩4*06/9/13 22:28
雨垂れ自由詩3*06/9/9 23:10
赤い雨メスシリンダー自由詩5*06/8/29 22:10
プラットフォームあるいは死待合室自由詩2*06/8/29 22:07

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