(母に手を引かれて歩いていた幼い「私」は
   母になにかを言いたかった でも
   母の耳ははるかうえにあり
   声が届かない気がして
   またうつむいて 光るアスファルトを見ていた ....
大瀑布イグアス
すべてのみこみもんどりうつ
濁流の巻毛


その瀑布の背後に静謐な世界がある
秘密の鍵は誰にも教えない


どこにいたのいままで


ほら ここは
全然変わっ ....
早春の森 おぼろな木洩れ日が
いのちを開いてゆく 

眠りから醒めたなら
うつむいてキスを待とう

切り株に 
いただいた指輪を置いて隠れた
そのうちに眠ってしまっていたの

何千 ....
     見捨てられてる そんな気分で
     人の波に押されて歩いた
     熱帯魚のよな女の子たちよ
     明るい顔してても 悩んでるんだろ

     ビルのすきまから太陽が昇 ....
 誰か 呼んでる
 あたしを 呼んでいる


 砂漠に沈む太陽
 陰影を深めゆく愛しき人々
 ああ この場で息絶えてもよいのだ


 小さな砂嵐にいつも まかれていた


 口 ....
いいよ
それでバランスがとれるのなら
あたしもそうやって生きてゆく
なみだばかりでるんだ
つらいんじゃなくて生きることが
いとおしくて どうしようって
しんぱいしすぎたあと
こえをあらげ ....
「きんぎょ」

かすかに覚えている
ものごころついたとき洪水があって
まだ泥だらけの 
でも復興しかけた町で{ルビ市=いち}がたって
母に手を引かれ買い出しに行った
長靴が泥でじゅぽじゅ ....
はじめに
感動する詩論を読むと、いいなあ、自分も書いてみたいなあと思うのだけど、いかんせん筆力がなくまた、長い文章を書くのにものすごく時間が掛かるタイプなのでメモの形でアップします。(ずっとメモかも ....
その宇宙の絵本は 
だんだん遠くなる孤独の絵本だった

広さを知れば知るほどさみしくて 
青い宇宙がこわくて
地球が消えて 太陽系が消えて
銀河系まで消えてしまって
ぐんぐんとスピードを ....
アンディ 君の小さな胸に
アンディ つぶれた小鳥を抱いて
アンディ 泣くこともできず
アンディ 乾いた影を連れて


ひとりぽっちのアンディ
口笛も吹けなくて
さいごのコインはなくして ....
それでもゆく
やわらかさを固い外皮でくるみ
吹きすさぶ風に
涙などすぐに乾くだろう
ずぶずぶとはまりこむ
湿地帯のような母性など
もはや要らない
踏みしめられた乾いた父性が
一足ごとに ....
 うまれた時に にぎっていたのは
 青いちいさな さみし石

 てのひらからもぐりこんだそれは
 ぼくの ひざっこぞうになった


 ときどき いたいの
 とっちゃいたいと おもう ....
 おかあさまに叱られました
 穴など開けてはいけないよと
 でも もう 私はすでに
 頭といわず 心といわず
 いろいろなところに
 穴を穿たれてしまいました


 すうすう寒いのです ....
「書評」紛争の心理学:融合の炎のワーク A・ミンデル著 
                    永沢哲監修 青木聡訳
                    講談社現代新書ISBN4-06-14 ....
たださまようだけではなく
裸 なのだ
ただし
きらりんと光る瞳を持つ
裸の羊
 
裸のために役立たずと裸のために群から追われ
けれど裸のために僅かな陽射しにぬくもりに
狂喜する

 ....
かぐわしいてんごくのような体験は
薔薇体験
といいます
いっぺんにしらがになるような体験は
灰体験
といいます

きみのことばで
薔薇になったり
灰になったり
おお いそがしいこと ....
綿ぼこりを握りしめていた
お乳を飲むときおっぱいを押した
初めの一歩バランスを取るために前にのばした
泥まんじゅうを作った
じゃんけんをした
桜吹雪のなか母の手に包まれた
ハナハトマメと書 ....
座卓にころがる
おちょうしが三本
テレビは巨人-阪神戦
おつまみは枝豆と鮭とば
外では蛙が鳴いている

夏の 夜

       
(ストラーイック!バッターアウト!
 ....
あたらしい
いのちが
うまれてくる
えいえんをゆめみても
おわりはくるけど


かみさまが
きみたちに
くださったのは
けして
くじけない
こころ


さみしくて
しず ....
緑あふれる瀟洒な街で
あるふたりが運命の出会いをはたした
あまりにも運命的だったので
街の小さなラジオ局がドラマにした程だった
みんながふたりを祝福し たくさんの花束が届けられた
赤い薔薇  ....
ボウは嵐の夜に
振り落とされたのだった
黒雲の闇からまっさかさまに
大海原へぼとりと落ちて
荒れ狂う波間に沈んでいった
      
気がつけば
波の切っ先が岩を削る
歩いただけで
 ....
遠くを見るよ
とおくをみるよ
岩に開いた小さな窓から
とおくをみるよ

涙は軽石の窓枠に
音も立てずにすいこまれてゆく
誰か
小さな梯子でここまで
登ってきて
ザラザラに負けないで ....
 みずうみの底に咲く花
 そのように
 抱かれたい夜もある

 深いあいいろの
 一重の花びら

 湖上の月はどこまでも細く
 微かな光さえも
 さざなみに散らされて藍きに染まる
 ....
ぼくにとってきみは さいはて
とどかないとどかない どんなにおもっても
ひさしぶりにきみのゆめをみて
ふういんしていたみずうみのそこから
うすあおのあわがほこっとうかんできた

あいた ....
わかっているよ
ぼくはいつだって ただしくないんだ
ただしい、でもなく
まちがっている、でもなく ただ
ただしくないんだ

きみがきみであるということ
海が海であるということ
花が花で ....
こん(25)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩304/4/7 13:31
ミッシング・リンク自由詩104/4/4 15:48
スリーピング・ビューティ自由詩004/4/4 15:37
金色の空未詩・独白2*04/2/27 10:57
バグダッド・カフェ自由詩704/2/10 22:24
いいよ未詩・独白104/2/8 14:12
きんぎょ・かめ・うさぎ自由詩504/1/22 11:02
詩にまつわる備忘録(自戒のためのメモ)散文(批評 ...5*04/1/17 12:42
だんだん遠くなる自由詩304/1/14 17:33
アンディ自由詩204/1/14 17:29
結界種子[group]自由詩3*04/1/9 22:50
さみし石自由詩504/1/3 18:12
ピアス自由詩5*04/1/3 18:10
「書評」紛争の心理学:融合の炎のワーク A・ミンデル著散文(批評 ...803/12/24 10:40
裸の羊自由詩703/11/26 11:38
薔薇運命[group]自由詩503/11/26 11:36
右手物語[group]自由詩703/11/14 8:55
ある一夜自由詩403/11/11 10:40
あいはにほへと自由詩8*03/11/7 11:06
セレナイト・ローゼス自由詩2*03/10/22 13:23
ボウは嵐の夜に自由詩2*03/10/17 23:17
岩窟姫自由詩2*03/10/14 22:21
みずうみの花自由詩6*03/10/9 22:35
ぼくにとってきみはさいはて自由詩2*03/8/23 11:20
ハミングバード自由詩103/8/4 10:04

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