球と私
私は球の上に乗っている
球は宙に浮いている
浮いてぐるぐる回っている
回りながら周回している
私の顔の周りを
うるさくってしようがない

私の乗った球が私の顔の周りを回っ ....
立ちはだかっている
それに触れることはできる
じゃまになって先へすすめない
それが何なのかはわからない
それを拳でたたいてみる
身体を打ちつけてみる
痛みを感じる
が それは何も感じてい ....
落ちていく無数の窓
そのうちの 二つの窓が
一瞬だけ重なりあう
すこし驚いて
少し笑って また離れる
ただ それだけ
挿し入れてしばし抽送のち射精無に継ぐ無なり死に継ぐ死なり

‪そがたとえ何十糎あったとて貫けはせぬ触れられもせぬ‬

セックスを鉄骨と言いかえてみるハローグッバイきみと鉄骨
日の箱につめたわたしを取り出せばだらりゆるんでたれてひろがる

忌まわしい記憶もともに箱につめ埋めてくれ地下四千メートル

夜の箱に夢の甘さの菓子箱のあなたをつめてそして眺めて
 瓜田リウはストーカーである。正確には市の市民生活部共生局共生推進室特別調査員である。共生推進室とは「みんなも、みんなじゃないひとも」をスローガンに、深刻化する住民の孤独の問題に取り組むべく設置された .... 一人のつかれた様子の人間がスーパーマーケットの一角に立ちつくしている。棚に陳列されたあるチーズを眺めている。もう長いことそうしている。それはアルミ箔で六等分に個包装され赤黄色の円盤型の紙箱に収納され .... 遠い? いや 遠くない
近い? いや 近くない
届く? いや 届かない
わかる? いや わからない

わたしが放るこの球をきみは捕ろうとしなくていい

球はただ転がっていく
おかされた罪とおかれたその場所でおかれたままに朽ちてゆく肉

午前二時濡れる鏡に映る肉千切っては投げ千切っては投げ

わたくしを忘れろと言うわたくしを思い出させる肉に歯の痕
あなたの足のお指を舐めさせてください
いっぽんいっぽんねぶらせてください
お指の間も舐めさせてください

朝まで

あなたの足がびしょ濡れになってそしてあなたの心が乾ききってしまうまで
四角く区切られた部屋で
記憶は行き場を失くしている
忘れ去られてしまうまで

あれはただの壁の染み
やらかした後始末
拭いても取れなかったやつ

ほろんでしまった 全てが
忘れ去られ ....
「あのっ すみません」

それは大き過ぎる声だった。朝の慌ただしい駅構内はもちろん人でいっぱいだったが、そんなに大きな声を出す人はいなかった。しかしそんなに大きな声だったにもかかわらず、振り返る ....
ーこんなところ欠けていましたっけ。

机の脚の角っこが欠けている。その人は不思議なものを見るようにその欠けた部分を見る。いつから欠けていたのだろう。机の脚の角っこが木の目に沿って少しではあるが欠け ....
また来ると残る香りとひとすじの髪ひろい上げ皿冷える朝

またいつか近いうちにと笑うきみ会えたことなし会えるコツなし

陽光に香りかすかに消え残るうつし枕に顔埋めた跡
ブッポウソウ(14)
タイトル カテゴリ Point 日付
球 2自由詩123/7/24 11:35
自由詩220/6/28 0:39
落ちていく窓自由詩120/6/25 6:54
性交短歌220/5/19 11:21
短歌120/5/18 8:31
震え散文(批評 ...220/5/17 13:42
チーズの箱散文(批評 ...020/5/4 9:50
自由詩020/5/4 5:18
畜肉短歌020/5/4 0:16
慰め自由詩0+*20/4/27 15:08
染み自由詩020/4/25 13:26
凡庸とパンク散文(批評 ...2*20/4/22 16:01
欠けている散文(批評 ...120/4/22 6:12
髪香る短歌220/4/22 2:18

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