10分前に着くつもりが10億光年前に着いちゃった。
可愛い君との待ち合わせに、僕は時空を超えちゃった。
初詣の足を止めて人々の絵馬に目をやった。
僕に見られたせいで、それらの願いは叶わない。
その万年筆が本当に万年筆だと言い切れますか?
9999年目で壊れたら、九千九百九十九年筆ですよ。
こっくりさんに使った右手人差し指の先。
あの夏夕の魔力、未だに僅かばかり残ってる。
たんたんと過ぎていく味気ない毎日だね。
たんたたんって、少しリズムを変えてみようか。
ちんちんは生えてるんじゃなくて植わってるだけだよ。
だから抜きすぎると本当に抜けちゃうから気をつけてね。
小吉のおみくじに書いてあった「待ち人、来ず」。
来んのやったら僕の方から伺うさかい、待っててや。
令和2年の人たちの声が聞き取れない。
平成32年の僕の耳では、どうしようもない。
口内炎を舐めながら新年を迎えた。
舌先に、除夜の鐘の青銅の味がした。
僕の経営するさみしがり屋は年中無休だよ。
店先にちょこんと座り、君が来るのを待ってるよ。
自由という字には7つの部屋があります。
どれを選ぶも、どれも選ばないも、君の自由です。
小さな大阪で生まれ育ち、小さな大学を出て、小さな大人になった。
小さな大病を経て、小さな大切に気が付き、小さな大福を手に入れた。
目と鼻の先だからと油断しちゃいけない。
象の目と鼻の先って、結構なかなか遠いよ。
結露は結露る気分でなくとも結露らずにはいられない質。
結論として結露が結露っているのは結露らざるを得ない為。
駅前でタクシーを拾ったので交番へ届けた。
善い事をしたはずが、690円を支払わされた。
僕はいつも一度だけ改行をする。
その小さな段差に一人で座っている。
元気を出せ!と恐喝しないでください。
金を出せ!なんかよりも恐ろしいのです。
ドアスコープから外を覗くと、そこには未来。
だとすれば部屋を振り向くと、そこには過去。
君の小さな手は僕にとっては偉大なのです。
その手は僕に対して偉業を成し遂げているのです。
砂時計の青い砂を風に飛ばそうよ。
180秒の砂を遥かな青空へ返そうよ。
毎朝、小さなお守りを一つ握って家を出る。
それは例えば、食パンの留め具だったりとか。
野菜の値段を知るということ。
そういう所から生活は生まれるよ。
そのドアは自動じゃなくて手動かもよ?
開かないドアは、実は簡単に開くかもよ?
羊を起こさないように羊羮を切り分ける。
息を殺し、ゆゅぅっっくぅり、刃を入れる。
ある冬夜、僕を布団に残し、俺は家を飛び出した。
持っているなかで最も武骨なジャンパーを羽織って。
転校生は心の内壁に小さな刺青を持っている。
転校生は誰も、そんな秘密ゆえに転校してくる。
毎日をうしろめたい気持ちで生きている。
こめかみを動かしてパンばかり食べている。
複雑に入り組む僕の手相、都内の路線図みたい。
拳をぎゅっと握り、東京とやらをぶっ潰そうかな。
お風呂場のタイルの柄、初めてちゃんと見た。
名もない小花たち、湯気の向こうに咲いていた。
古着の青いネルシャツ、兄に黙って借りた記憶。
もちろん僕に兄はいないし、だけれど必ず返さなきゃ。
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