海鳴りが今日はここまで届くね
ごうごうとはためく夜の空を
僕たちははっきりと開いた眼で見つめている

一人ぼっち、二人ぼっち
その違いはきっとない
誰といてもどこにいても人は寂しい
 ....
恐る恐るまさぐる手をそっと握る
ゆらゆらと揺れる二つの光を壊さないように

気が遠くなるような暗さを掻き分け 掻き分け
自分の歩ける範囲も超えて
疲れきった喉はもう 叫ぶことを厭っている
 ....
白い畏怖が目の前を遮る
近付く、のは
オレンジの暴力

僕は白夜を叫ぶ

君は孤独に犯されていく
白を切り裂けど切り裂けど止まない
赤の絶望

手を伸ばす方法なんて
と、君は笑う ....
記憶にはもう無い日々が朝焼けの目眩の底に浮かんで消えた 愛猫を亡くして
初めてあの世の存在を感じた
楽しくやってる?

愛してるよ
ずっとずっと
静かな庭に

陽炎が立っている

そのほどけた輪郭は
今はいない人の
記憶に似ている

不安が
忘れていた不安を
呼び寄せる
雨の夕暮は
水族館の水槽に
似ている

魚は

ネオンや車は
魚に似ている

魚は
夢を見るだろうか

魚に脳があるなんて
知らなかった

脳が他の魚の
30倍はあると ....
雨上がりの夜は
月が尖る
星も尖る

その二等辺三角形の光は
柔らかい肌に
突き刺さり

闇は
切り裂かれて
足元に落ちる

影を拾おう

追いかけよう

月光を踏み散 ....
私の緑の踊り場に
甲虫や気圧の変化の為に
(つまりは身体中の骨の矯正の為に)
カスタネットやリコーダーを携えた
記憶の楽団が集まっていた

地上は澄み切った空のようだった
花の色をした鳥 ....
等身大の病

その名を

少年という
金木犀の香りは
砂漠の夜を連想させる

闇に光る 強く…

沈丁花は雨上がり

桜は都の盛衰
だから
古今の東西を問わず
桜の木の下には
屍がごろごろしている事になっている

 ....
不満足の象徴としての道路

なぜなら

そこではだれでも自分のいる場所から

足を上げて

立ち去ろうとしているから
賢者の道を外れても蝶の舞う春は来る 私に見えるのは
遠い 遠い 過去の渕
私に見えるのは
ひどく凍えた眼
私に見えるのは
そっと 覚醒た羊の夢
私に見えるのは
雑音の狭間の揺りかご
誰にもこの肌は届かない
雑音の狭間  ....
いつも会いたい人がいる

冬に会いたい人がいる
日暮れに会いたい人がいる
紅茶を飲むなら この人と
映画を見るなら あの人と

でも
思い出せば いつも
会いたい人がいる

想え ....
今日は
残りの人生
始まりの日
柚子1つだけの
ゆず風呂
ぽかん
うんと小さいころは
好きだったのに

暗闇が怖くなったのは
いつだったのか

眠ると
二度と目が覚めないような
気がして

死ぬという事を考えると
恐ろしくて
毎晩 泣いていた ....
そう、人は何らかの形でいってしまう
それならば
ひとりでいることに慣れておく方が楽なのだ

あのとき
二人は同じ夢を見たかもしれない

寂しさを褥(しとね)に

黄昏を枕にして

 ....
幼稚園の裏で
松ぼっくりを拾って
ままごとをした

トントントン
ジャージャージャー
カチャカチャカチャ

想像をして
創造をした

段ボール相手に
お芝居だってできる

 ....
蒼なき夜空に
星が散りばむ
手の平に星が墜ちたなら 左様
私の手が空になる

手の空いっぱいに
星が墜ちる
それは
瞬く間もなく
きらきらと
吸い込まれていく

私の
空に
 ....
夜空を突き破る
中天の
三日月
著作権を侵害している可能性が高い 当時、人類最古の化石として
発見されたと聞いた

ルーシー

空にはダイヤモンド

ルーシー、
大地は何色だった?

ルーシー、
神様に会った?

ルーシー、
世界はひとつ ....
時を待った
声を殺して
あなたの行く手に
何があろうと

雲は流れ
空は晴れた
ぶちまけられた未来に見た


駆け出すための足
欲しがって泣いたこと
あきらめない 止まら ....
手を当て
手を差し伸べる
手をつなぎ
手を
鳥が堕ちた
私が殺った

夢を見てた
君が染みたそこら辺で
小さな声を
聞いた気がする

この手を
握るのは
誰だろう
いつだろう
今だけ欲しいのは
なぜだろう
いつからだ ....
青い空に
手を合わせたって
月に祈らなきゃ
だめなんだろ?

届いたのならば
ほんの一度
笑ってくれったって
いいだろ?

雨も光る
青い空だ

愛してる?
繰り返す?
 ....
私はパンが好きではなかった

だから
パンを作り始めた

おいしいものがたくさんあるよ、と
言いたかった

うれしいことが
たのしいことが
おいしいものが
たくさんあるよ、と
 ....
遠くまで来たけれど
いつか見た地平線で感じたように
すべてはつながっている
駒沢優希(41)
タイトル カテゴリ Point 日付
僕たちの目指す夜明け。自由詩214/5/23 20:08
寓話。自由詩014/5/8 19:01
白夜自由詩014/5/8 18:25
記憶にはもう短歌314/1/31 19:50
愛猫を亡くして。自由詩214/1/24 0:25
そのほどけた輪郭は自由詩214/1/15 15:00
魚は夢を見るだろうか自由詩314/1/15 14:49
月光を踏み散らかして。自由詩314/1/13 22:15
踊り場に。自由詩714/1/13 19:54
少年自由詩214/1/5 19:51
闇に光る。自由詩214/1/2 23:52
無題自由詩313/12/27 18:43
賢者の道を外れても俳句313/12/25 14:11
沈黙の最中自由詩2+13/12/22 22:34
会いたい人自由詩513/12/22 18:38
朝目覚めたら。短歌313/12/21 15:35
ゆず風呂俳句213/12/21 12:53
暗闇。自由詩313/12/21 9:24
予感。自由詩313/12/20 20:34
ごっご遊び。自由詩313/12/20 8:55
星。自由詩513/12/19 1:55
夜空を突き破る俳句1+13/12/18 19:55
in the Summer自由詩12*13/12/18 7:08
ルーシー自由詩313/12/17 13:00
愛に似て愛し自由詩513/12/14 14:03
手作業短歌213/12/14 8:05
おとぎ話自由詩413/12/14 8:00
愛してる?自由詩0+13/12/13 21:59
happy world自由詩513/12/13 10:16
地平線自由詩113/12/12 20:04

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