通勤電車で気分が悪くなり
会社近くのファミレスに飛び込んだ
何も頼まないのはなんだか気が引けて
パンケーキのセットを店員に指さした


前の席には熟年の夫婦がいて
朝から熱心に憲 ....
再放送のドラマは耳に煩くて
付けたはいいが直ぐに消してしまう


外には糸のような雨が降っていて
その柔らかさに若葉が震えている


下腹部に鈍い痛みが走り
私の身体にはもう少し ....
僕たちは暗い湖の中で生まれた。


そこはいつでもあたたかい水がこんこんと湧き出ていて、

お腹も減らないし苦しいことなんかなんにもない。

天井からは極上の歌声が響き、

その時、 ....
「友達の家に泊まる」と嘘ついてバッグに詰めた真っ赤な下着



お風呂場で過去の私が啼いている責められ嬲られ喜ぶエコー



おっぱいを吸うのは赤ちゃんだけじゃないって知った十九の ....
無くなった事に気が付いたのは、花火大会の日だった。


いつも財布に入れていた指輪。


付き合って初めて買ったペアリング。



金属アレルギーだから、特別な日以外しなかった ....
とろけてくバニラアイスを舐めながら二人の汗で汚した畳


泡立てたボディーソープの隙間から膨らむ熱を包んで{ルビ扱=しご}いて


飲めぬ酒無理して飲んで寄りかかり「はやく襲って」なんて囁 ....
今思えば、私は最初から躓いていた。


小学校一年生の算数の授業。

たす、ひく、たす、ひく。

簡単な問題でも両手を使う。

両手で足りなければ両足を使う。

えんぴつ ....
小さいくせにジンジン痛む。

小さな小さな黒い点。

指に刺さった小さな刺よ。

そんなに痛まなくたって、

わかってるから。

わかってるから。


なんだか最近シクシ ....
手を冷やしそれぞれ作った雪だるま溶けて一つになるのも愛し


風邪引いておでことおでこをくっつけるついでにつけた唇の熱


髪の毛をグシャグシャ撫でる春一番荒くて優しいアナタに似てる
 ....
昔、ちょうど今くらいの季節だったかな。

クラスに石川っていうのがいてね。嫌な奴でさ。
ちょっと小太りで、狡賢くて。
運動は苦手だったんけど、
人を馬鹿にして笑いをとるような奴だったんだ ....
バカ より バカちん


アホ より アホたん


なんかちょっとだけ


愛されてる感じ。
色付きのリップクリーム塗り直すあなたが全部持ってっちゃうから


コンビニで買った肉まん半分こ あれ?君の分皮ばっかりだ


静電気互いに走る手の痛み君にビリっときたあの冬の日

 ....
鏡の前でポーズする


胸をはり

お腹をへこませ

はしっこが切れた唇を突き出して

つま先でツンと立ちながら

髪をかきあげ誘ってみる



私が二人いるこの脱衣 ....
ハンドクリームを買いました。

白くてとろりとした液は、

青いラベンダーの香りでした。

波で洗われたガラスのようにぼんやりと光る、

この手であなたに触れたいと思いました。
 ....
大人になって良かったことは、
お酒に逃げられるようになったこと。

ただ、私はかっこいいお酒の飲み方なんて知らないから、
お婆ちゃんが送ってくれたキュウリにきつく塩をきかせて、
それをつまみ ....
薬局で迷いに迷って買いました蜂蜜入りのリップクリーム


秋物を買おうと行った店先でつい手が伸びる夏の{ルビ値引き品=バーゲン}


肌寒くなると伸ばしていた髪を切りたくなるのはなぜな ....
まだ少しだけ眠たげな あなたが仕事に行ったあと

私が何をしているか こっそり教えてあげましょう


掃除や洗濯は後回し

あなたの匂いの枕を抱いて

昨日の夜を思い出しながら  ....
約束の一時間前着いちゃってスタバでキャラメルフラペチーノ


アボカドの乗ったパスタを巻きながら今日は我慢よ苺のタルト


映画見て泣いてる貴方のお隣でポップコーンをもぐもぐするの
 ....
「こちら、よろしければどうぞ」


本屋さんで新潮文庫を買ったら、
おまけに付箋をもらいました。

緑色の紙に『ワタシの一行』と書かれた、
小さな小さな付箋でした。

この本 ....
ファンデーション 口紅 コンシーラー
ハイライト チーク アイシャドウ


お母さんの お化粧ポーチに入ってた

「イタズラしちゃダメよ」って よく怒られたの

お母さんのおめめ  ....
{ルビ咆哮=ほうこう}する。
私は咆哮する。

涙をこぼす{ルビ数多幾多=あまたいくた}の星々に、

命を削り飛び交う{ルビ虫螻=むしけら}どもに、

彼に口付ようとするあの{ルビ女=ア ....
ゴツゴツと背中の骨が浮いた犬。
白く濁った乾いた瞳。
パサパサの毛をそこら中に散らし、
しょんぼりと首を引かれて歩く。

そんなに下を向いて、
息を切らせて、
熱いアスファルトで爪を ....
「雲は水蒸気からできている」

学校の授業ではそう教わったように思いますが

小さな 小さな 水の粒や

小さな 小さな 氷の粒で

本当は出来ているのだそうです



私 ....
夏の暑さに敗けない熱視線で、僕は君を見つめる。
錆びて塗装の剥がれたフェンスが、昼間の熱を残していて手に焼き付くように熱い。

月が浮かぶプールにソレはいた。

あの夏、僕は人魚に出会 ....
小さい時から、人の背中に蛇口が見えた。

それは、僕が小学校に上がるか上がらないかぐらいの頃だったと思う。
その日はとても暑くて、公園で一日中友達と駆け回って遊んだ僕は、夕方、皆が帰ってしま ....
時子(25)
タイトル カテゴリ Point 日付
ジョナサンの朝自由詩115/5/15 9:28
春の雨自由詩415/4/7 15:44
僕たちは確かに幸せになるためにここに来た。自由詩314/8/27 23:52
官能短歌 2短歌314/8/25 23:18
花火の夜に。自由詩114/8/2 18:54
官能短歌 1短歌5*14/7/6 16:55
数学的思考能力の欠如自由詩22+*14/6/29 7:47
ごめんね、気づかないふりをしていたの。自由詩2*14/6/21 20:55
つぼみ、開花 、そして「○○○○」短歌4*14/3/28 23:23
春の源になれ。散文(批評 ...0*14/2/13 11:23
おマヌケさん自由詩114/1/23 14:40
人肌恋しい季節短歌213/11/27 22:33
へやにふたり。自由詩313/11/18 21:37
とろり。自由詩413/10/6 12:57
どこに行ったの?自由詩213/9/26 16:22
ねぇ、秋がきましたよ。短歌713/9/17 21:16
あなたが仕事に行ったあと自由詩113/9/12 6:48
肉食女子はよく食べる。(ちょっとぽっちゃり系)短歌413/9/5 20:08
本のオマケ自由詩313/9/5 13:30
そしてわたしはおとなになった。自由詩113/8/30 23:16
咆哮。自由詩213/8/28 16:24
お互い年をとったのね。自由詩213/8/25 14:46
いやらしく馬鹿な女の子自由詩813/8/22 12:10
夏、プールにて。散文(批評 ...213/8/12 22:18
蛇口散文(批評 ...313/8/10 19:38

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