病みてなお

ひとり暮らしの

自由を愛す
擦り切れて、にじんでいる
わたしの履歴書
おまけにもう、くしゃくしゃだ

久しぶりに自分の履歴書を見た
放浪記でも読むみたいに
言い訳のかたまりを眺めた

ひどい履歴書だ
記入欄が足 ....
睦まじき

老夫婦みて

きみが言う

ふたりの未来

描くしあわせ
たどりついた夢は
果てしない野生の花の大地を
かき乱す風の
熱をはらんだかおり

風の激しさが
花に命を満たし
揺れながら変わりゆくのは
大地の愛をはじめて知る花の表情

新しく生 ....
朱き実の

木陰に憩う

病むこの身

日差しなつかし

人もなつかし
わたしは、この心が死ぬ度に祈った

世界を元に戻してくださいと

時間を元に戻してくださいと

ありえないことを本気で祈った

だけど世界は腐食し続けていった

そして幻想と化した ....
一枚の

写真が過去を

連れてくる

捨てたつもりの

きみとの思い出
忘れ去られた庭に
突き刺さる太陽の痛み
去年の夏のひまわりのお墓
誰に知られることもなく

なつかしい小鳥たちも
黒い森へと帰っていった
この庭を愛した人も
閉ざされた扉の向こうに眠る
めれんげ(8)
タイトル カテゴリ Point 日付
半病みの床より川柳2*13/7/11 21:51
履歴書(言い訳のかたまり)自由詩4*13/7/11 19:33
ふたりの未来短歌013/7/10 23:36
大地の愛は花という命を産む自由詩7*13/7/10 11:36
朱き実の短歌213/7/5 15:00
幻想世界自由詩2*13/7/4 22:42
捨てたはずの写真短歌113/7/4 16:56
忘れ去られた庭自由詩8*13/7/4 16:15

Home
0.07sec.