今夜は
大地が霧を作っているので
あしたの朝
文明は白い湖に
沈んでいることでしょう
かろうじて夜間飛行から
着陸するつもりのジェット機は
そこに滑走路がないことに
失望する
....
旅の終わりに訪れた
夕暮れの善光寺
{ルビ巨=おお}きい本堂脇の砂利道に音をたて
紫のマフラーを垂らした
小さい背中の君が歩いてた
「 あの・・・○○さん・・・? 」
....
憎しみの中に愛があると
都合のいい性格占いのような
内在する、という{ルビ幻想法=パラダイム}で
あなたの半身を
私は求めてしまった
こうして高原に陣取り
遠めがね ....
ショッピングセンターの、ひとけの無い屋上駐車場に、子どものすすり泣く声が響いてゐる。
・・・と言ふと何やら怪談めいて聞こえるが、そんなロマンチックな話しではない。
誰が泣いてゐるのかと思へば、可愛 ....
吹きすさぶ風音
窓をたたく雨音
ベッドに横たわり
耳に入る外の音に耳を傾ける
自力で寝返りをうつこともできない
かろうじて動くのは左手のひじから先
声も出せず
ただ目の玉だけを動かし ....
こどもの頃
よくやっていたのは
梅の枝を一本切ってきて
瓶にさして風呂場に置いた
すると
風呂場は毎晩温かいものだから
梅が早くつぼみをつけて
白いちいさな花が咲く
金色の ....
遠き空より舞ひ落つる
雪の光を感ずれば
やはら一ひら手に取りて
心を開く花と見む
近き川より流れ寄る
水の光を眺むれば
しばし一向き佇みて
心鎮むる音とせむ
{引用=ここま ....
ここに来させていただいて、
ちょうど、今日で1ヶ月になります。
なにかにすがるような想いもあったのかもしれません。
なにかに向きあおうとする意志もあったのかもしれません。
おびえな ....
いつか救われますように
それまでは
闇を喰う
魔物であり続けますように
会えないことを嘆いたとしても、
逢えたことは歎くまい
本当に。本当に。…少しでいいから
あなたが抱えているその 大きな大きな ものを
あたしにも 貸してほしいの
あなたが閉じてしまったサキをどうか
あたしに 紡がせてほしいの
ね ....
ビジネスホテルの一階の
回転寿司屋で黒人さんの握った
トロのしゃりがあまりにも真っ白くて
私は奥歯で笑いながら
虎を溶かして作ったバターを思い出す
たしか、色素の抜けた太めのコックが
伝統 ....
夜は価値のはずがない
価値は頼むこともある
頼むもの
それは恋愛だ
恋愛というもの
では昇天の話をしよう
昇天にも矛盾がある
矛盾が大きいはずがない
大きい
まるで錯覚のように
錯 ....
目をきつく閉じて
何度も何度も反芻する
あなたの姿
暗闇でも兵士が
銃の整備をするための
あの訓練だ
分解は簡単だ
合理的にできたあなたは
いくつかのホックをはずすだけで
そのす ....
高校生の時、数学の先生が
学ぶということは 真似する 真似る 真似ぶ
というところからきたんだ!! って嘘吐いてた
でも真似っこは大事なんだぞ とか
2歳 ....
ずっとずっと片想い
ずっとずっと好きでいて良いですか?
寂しさを恋にはしたくないので
片想いのままでいて良いですか?
ストーカー気取りで
....
学校帰り
たまたま忘れ物に気づいて
教室に戻ったんだ
誰もいないと思ったのに
あなたがいた
同じクラスだけど
なんとなく怖いイメージがあって
話したことなんてなかった
その日は ....
人は何かを
割り切ろうとして
生きるのかも知れない
割り切れるまで
生きて
生きて
....
「そらは晴れて」
議事堂は広い
アルプス並みに広い
両手を口に添え
皆が
いっせいに叫ぶ
やっほー
ヤッホー
聞こえませ−ん
ひっこめー
やっほー
ヤッホー
アルプ ....
洋酒の入ったチョコレートが好きで
ちびちび食べている
いっぺんに食べると
アブラカタブラ・・・
胸やお腹が
しぼんだ風船の手触りだ
こころの中でつぶやくのはヨシ
口に出して言ってはな ....
目をつぶる
ここは街のど真ん中だ
雑踏・雑音・声あられ
過ぎる人々は舌打ちで僕をみる
ここでの知名度は約0%の新製品
これから試作を繰り返し世にでて羽ばたこう僕
敵はどこにいる ....
わんこに遊ばれて
おなかに口のあいたぬいぐるみ
ピンクのうさぎちゃん枕
縫い合わせたら
ひとつ
こころの穴がふさがった
僕は、これから
自己満足
という言葉を
使わずに、生きてみようと思う
....
深夜のオフィス街
ライトアップされた鉦鼓楼
闇をつないだしゃぼんだま
淡い黄金色
フルートグラスの中
立ち上る泡
夜の灯火{ルビ=ともしび}
紫煙
球形の氷と深い琥珀色
....
もういーかい
まぁだだよ
もういーかい
まぁだだよ
もういーかい
もういーよ
鬼が探し始めた
子供たちは息を潜めた
だだだだーっ 走ってる音
がさごそ 何か探ってる音
....
ひびくものなく
もとめもせずに
おなじところを
わたしはまわる
五秒にひとつ
昇るあしおと
たどりつかない
ひくこともない
わたしは崩し
わたしを ....
わたしのふたつ
かくりとまわる
わたしにつもる
くちびるがおもいだされる
くちびるがおもいだされる
そのおくをもとめたくなる
とどまらぬ冬
とどま ....
なんとなく
冬に
寒々としたあの山を見るのはきらいで
ここに帰ってきて
あなたに
寝巻きとかトレーナーとか
買ってやるからと
買い物に連れて行かれたりして
わたしも
誰かの子 ....
胃けいれんを起こしたり
風邪を引いたりしてる間に
12月になりました。
なぜだかとても忙しい日々です
最近
朝ごはんをちゃんと作るようにしています
夫は夜中のアルバイトを始めま ....
(えーーーーーーーゴホンゴホン)
(アーアーアー (コンコンコン))
(せんえつながら歌いまーーーーーーーーーーーーーアアアアアアア)
(うるさーい)(早ク歌エ!)
(♪電気〜アンカで〜ま ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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