暮れなずむ秋の夕べに星一つ
露と消え悩みもどこかへ流されて
あけびの実今は亡き母とともに
名月を見ずとも時は過ぎにけり
雨また雨と見るうちに変わる秋の色
望月の過去は思い ....
新しい{ルビ朝=あした}は秋に降り立ちて
思わずとも秋澄む庭に小鳥たち
とがりとがり音立ててなお秋の宵
誓いとはいかなる意味ぞ身に染むる
秋深くつるべ落としの夕暮れに
齟 ....
思い出を遠くに越えて曼殊沙華
ふり帰る道もなくまた秋に落つ
秋遍路憧れという迷い路に
馬肥ゆる秋とは言えど痩身にて
夢見がち秋の蝶に明日を追い
めくるめく思いを秋明菊に寄 ....
流れ星今年はひとつも見ずにいて
秋の田や国道沿いに実る穂に
雁の鳴く屋根の上には目をやりて
月の雨雲隠れせず晴れていよ
雨の月かんかん照りで名に負わず
鈴虫に願いをかけて ....
すべての人が免れ得ないのは孤独
バス停のそばに人々が釣りをする沼
だから一人でいる
秋渇き昨日すら忘れた
愛の空虚さよ空虚さこそ愛
秋の宵わたしは響くか
悲しくて此の花咲くや秋桜
悲しみや月代を追う人の群れ
泣いてもなお明日には咲く秋桜
爽やかにコーヒーを飲み黙考す
信頼は秋の夕べに訪れて
きりぎりす泣いても良いよ過去は過 ....
われからに過去の思いで時に秘め
思い出を心に刻む曼殊沙華
秋日傘差しても日焼けは避けきれず
三日月や見つめる我は遠くに失せ
秋の宵父は晩酌ひとり静か
虫の声を聴いて眠るは ....
寝起きは夜中でもまぶしく
かたちがある白桃
出れば開けた土地に霧
秋気は強烈な感情しかしわたしのではない
他人にも自分にも向かわなければ天に向く
朦朧さではない秋の意識の ....
星月夜あけぼのに見し夢希望
見える見るあいだを越えて星月夜
鶏頭のこころ隠して時は過ぎ
雨月かなそぞろに惟う過去の音
コスモスや失われても追う月日
眠る時律の調べに身を寄 ....
繋ぎ蜻蛉の哀しみ憐れ 雨上がりの水溜り 白き車のボンネット
吊籠や秋に落として星を見て
十六夜扉を開けて涼し風
きりぎりす鳴くは務めか語らいか
突然の驟雨に惑う飽きの秋
長い夜記憶の底に留めれば
長月のそぞろ夕べに浮き沈み
お肌水分不足気味で心も愛不足ぎみで
旦那にはやらせられない家計と女
旦那紐づけ愛人目星つけ
間違いを正していけば見えてくる結婚という名の牢獄
寂しさを旦那で紛らわせられず推 ....
流れ星書いてみたいと思ったけどその形がとらえられない
見えない星そうね誰かにまだ見つけられていない星探して旅に出たい
ひとつ星さびしそうでわたしが隣にいてあげたくなった
涙で星が ....
秋風は蛙の詩(うた)を繰り返し
自然とともに 終わりたい
地球人として背筋を伸ばす
歩けなくなるまで 歩かなくなるまで
寂しげな夜風とともにいる
泣かなくっちゃわからないこと その先にあること
忘れ ....
{ルビ露=つゆ}{ルビ露=つゆ}{ルビ露=つゆ}あとは反復
秋は無言で何も聞こえない
秋湿り関係は匂いのなかに
{ルビ紅葉=もみじ}記憶と{ルビ現在=いま}は同じもの
尊厳など ....
ムダなものには 骨をおりたくないのが男
キレイを突き詰めた先にあるモノ
美人通り越して美神
ツマミにもならぬ話して何が楽しいの?
美人にはいろいろまとわりつく
なにく ....
ゲームオーバーになる前に 決めなくちゃっっ
食うか食われるかのカンケイ
出し惜しみはしないぜよ
蘇る あの輝いていた記憶
出汁抜きの人生なんて 生きてけないわ
強さと ....
汗ばんじゃうくらい 好き
この愛に 食らいつきたい
どっちそっち あなたが好き
秋への惑い 別れを惜しむ恋人たち
日向ぼっこばっかしてたから 身に染みる悲劇
叫ぼうに ....
塩とってちょうだい 甘すぎてダメ
カライ思いばかりで ビリビリする
危なげない人生は 素敵なのか
切り返しが上手いと いろいろ便利
いつもギリギリじゃ 疲れる
安定し ....
お稲荷さん食べ キツネ気分
あなた想うほど 心熱くなる
あなたの愛に ふるえるハート
やらかしちゃってる 人生
生半可じゃない 青春
いっちゃってる わたし
傷 ....
風の叫びを きけ
魂からの雄たけびで 一撃
露骨が過ぎる 猫なで声
やってくる秋 去っていく夏
浜辺に行って 貝を集めたい
聞かなくても わかるカンケイ
男転が ....
旦那に愛されている タバコに嫉妬
もうどうにでもなれな わたし
なんでもやり過ぎる わたし
やり過ぎる時あり やらな過ぎる時あり
秋風が心の隙間をとおってく
くだらなくと ....
曖昧な横顔秋の海
社会の腕力から逃れて逃れて秋めく
階下に運ぶ珈琲のように長い時間をこぼした
それぞれの孤独を持ち寄って孤独なままでいる
空が斜め渡り鳥
秋の山は 色とりどり
朝を待ちきれなくて 深夜に起きる
毎朝が新鮮な普通の暮らし
秋の夜長をぬう
鈴虫の声が楽器の音みたい
夏に また来年!と手をふった
恋の季 ....
バツ悪そうに 帰宅した主人
悪魔の みてくれ
曼殊沙華の王冠
秋の味覚がせいぞろい
采配を うけもつ
今年の秋は キミにしびれたい
紅葉に見とれていたら叱られた ....
秋の気配に胃が騒ぐ
落ち葉が私を画家にする
一雨降ったあとの 晴れ間
憂鬱を操縦する
進化し過ぎた世界
戦争がみんなの足を引っ張る
寒いんだか暑いんだかよくわからん ....
二人でいても一人きりの世界に秋澄む
匂いは最も原始的な感覚遠花火
足がなければもっと距離を大切にしていただろうか
逃げても逃げても戦場から遠く
秋の蝶冷たい水が染みる
中 ....
キンキンに冷えた間柄
いま ふたつ星みつけた
風が鳴る今日
雨の中で 絡み合う体
秋のおでまし
鈴虫が仲良く合唱
実りの秋に愛が生った
ススキの穂みたいな ....
日々 旦那と向き合う
旦那の心が広いから泳ぐ
笑い合える幸せ
幸せをくばって分け合う
何気ない 徳こそ積むべき
蝶々になりたくてバタフライで泳ぐ
絢香になりたく ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.26sec.