まどろむ君のてのひらに
ワイン色のガーネットの大粒をそっと転がした
ぼくたちの明日はどうなる ....
攣する犬の眼球を聳える鉄塔の天辺に据え
脳殻を浸す白濁した満月の体液を攪拌し撒布せよ
砂漠の ....
僕の右肩へ憩う鴉が
君の憂鬱を啄む宵にのぼる満月
卵殻は肉體の成熟だけを迎え腿を伝う経血と
な ....
{ルビ母=maria}を犯す朝
{ルビ恐るべき子供達=les enfants terribles} ....
時が過ぎる音がする
皆もう薄々と気が付いてる
街路樹を光らすだけじゃ
自分たちの ....
たとえば洋服を買いに行って
最初に目がいく色ってあるでしょ?
私の場合は緑色ね
逆に ....
開け放った窓からやって来るものは
鳥と呼ぶことにしている
さよなら、さよなら、と鳴きながら帰 ....
ひとりで飲み屋に入る今日の幸せが
奴さんだったりトマトさんだったり
糠漬け様だったり
....
うっすら片手から放った蝶の
宙に舞う
軽やかな息を継ぎ銀箔の輝き
陽光浴び
ささやか ....
愚痴などは言わぬと決めて冬の月
姦しや冬寒の月は上弦で
冬ざれの野には野の想いがあり
....
はじまりのおしまいのはじまりのおしまいのは(じ)まりのゆくえ、わかりませんとか云わないで
ゆく ....
のっしのっし
あくまで青い
世界を歩く
大気に拡散し
冷気に凝集し
接吻する
あなた ....
棚田見て昔の人の努力知る高い場所から見れば絶景
プロ野球感動的な試合続く選手たちの自信のプレー ....
空気が
しびれて
蒼く透けた色を
している
夕方の私と
冬の暖をとるのが
嬉しいのと
夏の涼をとるのが
心地好いのと
それぞれのいい顔
・
....
○「政治家スキャンダル」
失敗するのは
「金と女」
なんですねえ!
○「メール時代」
....
鏡よ鏡よ鏡さん、この世でいちばんの愚者はだぁれ?
鏡よ鏡よ、この世で一番の愚者は、その質問をす ....
ごめんなさい
何度も 抱いてくれたけど
あなたのように 私は私を愛せない
あなた ....
今夜は君の言葉が妙に沁みる
何時も暖かかったり
冷たかったり
眠れないぼくは
あっちに行 ....
近いとしんどい
遠いと楽
でも 二度と会えないのは悲しい
私って馬鹿だから
....
東の風が吹いていた
醤油工場から醪(もろみ)の匂いが漂う路地
ぼくはスニーカーの紐を堅く締め直し ....
──おいでなさい。よい星回りです。
(ゲーテ『ファウスト』第二部、相良守峯訳、罫線加筆)
....
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