掴めない
私たちには
ただ懐かしく
ただ憧れて
行こうとする
廃墟を越え
彼 ....
深呼吸して目眩につつまれ
手近な柵にしがみつく
両肺を染む芳しい毒素
むらさき色に染めあげた
....
あなたに逢いたい
それぞれに予定が入り逢えない
ぽっかり空いてしまった休日
桜の時期は終わ ....
沈黙する空の下で、目は
空を映しているのに
遠い空。
誰のためでもない、
空はただそこにある ....
伸ばした手がいつも届かなくて必死に守ろうとした光が消えてしまう。悲しみの渦に飲まれながら、何時の日か ....
その少し以前。すでに述べているように、クールラントの実権は、
{ルビ祭祀=ドルイド}であるクーラス ....
連合軍不利の報せは、クールラントの国にも入ってきていた。
戦士エイソスは、地団太を踏みながら叫ぶ。 ....
「オスファハンは我を裏切ったのか……」ハッジズは唸る。
「彼とて、聖王の命令には従うしかなかったの ....
たまには近道を通ったほうがいいと
私の手を引いて 導く人がいる
私は
どこかへ行こうとしている ....
昼のしじまに沈んでいく街に
雨はいつしか降りだして
遠退く人の足音が
カランコロンと木霊する
....
理科室の小さな変化を見逃さないね
境目には冬虫夏草とあいまって水没する勿忘草
影も形もない退 ....
優しいなんていっときのことや
遊んだらええ
内なる鬼はすぐ現れる
誰でも心を常にしぶとく
....
ラーメンになまたまごを入れかき混ぜる君の食癖だけ嫌いかな
日本一長いと誇る ....
彼女のことは雪が降る夜に知った
罪を飲みこんだ白い獣の子が
すがるみたいな小さな鳴 ....
あの頃の僕は小学五年生だった。四年が終わると、あまりいじめもなくなり、クラスメートは少しだけ落ち着い ....
夢
風
杖
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