燻んだ空が
呼びかけてくるようで
俯いたまま走り出した
このままどこへ行くんだろうか
自 ....
雨でひんやりした湿気の壁から声がした
私の錯覚が返事をした
夏を越えてぼんやり名月の香りがした
....
過去はまやかしで現在は一瞬、未来は与太話で人生は蝶が見る夢、塵芥掻き回しながら汗みどろの俺はなに ....
極善人が死んだらしい。
きっと極悪人だと言っている奴は、
嗤っている・・・
執行人のよ ....
すべてが他人色の世界で
私が、あなた一人を思うとき、
そこは、世界で一つの小部屋になる。
あな ....
君は照れ屋で僕は無口で
青空の下で鳥の歌をつかまえて
草の香りを聞いていた
二人言葉は ....
苦しいね
息ができないくらい
海の底にいるようだ
あの空を越えて
新鮮な空気が欲しい ....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色
美しく
濡れて照り映えるのは
君のふくらはぎ
白く ....
エイヴォン川のグレイリング達のことを想うと抑えきれなくなって、私は竹竿を手に取った。フランク・ソー ....
雨が降ります
草木濡らし
風が吹きます
草木揺らし
)私はひねもすベッドのなか
) ....
夕焼けの公園で
見えるものすべてが
影絵になって
私は千切れそうな人形
鳥が巣から見下ろ ....
菜を刻み男が作る味噌の汁
柔らかな妻の乳房に春迫る
側にいて温めてよ冷えた手を
し ....
若い夫婦。若い父親と若い母親。
夜中に子供が泣きだした。二人共に睡眠を無理矢理むしり取られた。
....
茅葺家ぬ 無ぇんなてぃん
胆ん中今とぅ 在ゆるしまぬ
赤ん坊ぬ ぐとぅぬやる
胆ん中 ....
まじょが
カレーの皿を割っている。
いつか出逢えるあなたを
この屋上で待ちながら
も ....
さようなら
静かに落下してゆく
少し前までのわたし
頑張りましたの
はんこを押され ....
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