肝臓を休めて眠れ春支度
双六に玉砕の升ありにけり
喋らない靴を履いている
死にたいけどジェットコースターは嫌
オレが愛してやるホトトギス
世界をリセットしよう
不公平がいつまでも治まる見込みがないから
世界をリセットしよう
....
仔馬の湿った毛並みを、
女は なぞるように撫でていた
よく晴れた三月の日曜日 ....
それは
朝日の中からオレンジ色の光を選び出し
白いフロントガラスに投影する技を持つ
....
林檎の花は雪色 蕾は朝焼け
雪に枝を折られながら
木を裂かれても 根は雪を吸う
発芽し実に ....
産声をあげて
もう一度、マリアを描こう
描いた幼きものは
旅先での思い出とともに
苦しむ ....
駅の地下にある
ちょっと特別な待合室では
スーツにバッジをつけた男が
ソファにもたれて眠ってい ....
学校でペンを無くした時、
君は僕に笑顔で ペンを貸してくれたね
その時、僕と君の間には愛があると ....
まぶたをおろし、からだをまるめ
柔らかな布団にくるまり
暗くて寒い夜だとしても
夢に落ちれば孤 ....
いくら分析しても分裂する
卓の花は5つの花びらから成る
新宿のビルは2千個の灯りをともして
....
薄黄色に染まっている
落日直前の千切れ雲をかいくぐって
どこで生まれ育った ....
種は零れる
つゆの光る朝に
手紙を黙読する
ゆき場のない言葉を
ほほに風そう ....
働かないおじさんは
今年一年働かなくても
生き延びられたのを
自分自身に感謝しつつ
来年も
....
夜の切先から見える
白い吐息は
消えかかる夢の
おとしもの
はじまりは少し嘘ではじまった ....
冬深み忘られし古詩
ひとり誦す万感の
めぐる想ひに耽りたり
歩み来たれる二十年
あま ....
花のように生きることが夢だったのに
こんなに老いてしまった
何もかも失くした私には
魔法が ....
たどり着かない道を
ゆく足並み
きこえないほど遠くから
きこえないほど遠くへ
確率が宙返りし ....
母からの電話
実家の私の部屋を母が掃除していて
「小さな何かの種が机の引き出しに
いっぱい ....
よく わからない
人が
街が
景色が
過ぎた時が
よく わからない ....
まっくろな
まっくろな
あおかった
世界中がブルーに染まってた
海になる。
じゅじ ....
冬月に独りがたりを秘すべしや
詩を解く学人の声冬の窓
火鉢おく先師がたくと何をき ....
朝霧をわけてさまよふ黒き森
みれんの心花と咲きたり
都めぐる大路にあまた車なめて
君と ....
幾つも 何度も
四季を 詰め込む
くるくる 後ろを
振り向いて いる内に
廻 ....
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